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(感想文)How to make bad choices - Ruth Chang

  選択を難しくするのは,他の選択肢との関連性です.選択肢Aには場面Cで良い面があり,選択肢Bには場面Dで良い面がある.だから総合的にAとBの優劣関係は決めれない.これはその後の影響が大きいものだけでなく,小さい選択にだってあることで,いずれも未知の世界への恐れが根本にあります.最良の選択がないから難しいのです.


  片方の選択肢の条件を良くしても,<>=は成り立ちません.そもそも,ロジックで考えたところで答えは出るのでしょうか?実数を比較するとき,<>=の3つのalternativesしかなく,when/whereなどでそれらの絶対性も無くなってしまいます.そこで,Ruthは4つ目の選択肢を考えました.互角(on a par)です.これは科学的思考ではなく,哲学的思考から来ています.つまり,is→oughtに思考を転換するのです.
      科学的思考(<>=)←→哲学的思考(+on a par)  
              is←→ought           
難しい選択肢は同じ価値領域にあります.ただその価値の内容が異なるだけなのです.ならば,どうすれば意思決定できるのか.
 

  人間誰もが持っている力,理由を生み出す力によって人は難しい選択に対して意思決定できるのだと彼女は答えます.言い換えれば,基準を繰り出す力とも言えます.このタイプの人間になると決め,その理由を自分で作り出す.こうやって,選択に対して明確に意思決定仕切ることで,自分の人生のdriverに成れる.これに対して,リスクやコスト・リターンなど外的要因で意思決定するのは人生の漂流者である.
 

  最良の選択肢などハナから存在しておらず,自分がどこに主体性を置くか・何を目指すのかといった,内側の理由がコンパスなのだ,と彼女は締めました.

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