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해금(Haegeum)のパフォーマンスを深堀る


Agust D「D-DAY」のタイトル曲、해금(Haegeum)のダンスプラクティス動画が公開されました。

「D-DAY」のプロモーションスケジュールが公開された時、「Dance Practice」の文字を見た個人的な気持ちが
「ほ~ん。ソロツアーのためかしら???」
でした。

もちろんそれもあるかとは思いますが、曲も公開されていない状況でしたので、バチバチの早口ラップスタイルのAgust Dさんとダンスパフォーマンスがあまり結びつかず、ダンスパフォーマンスがあることに対して個人的には興奮しきれていない状態でした(というより、シンプルに楽曲が楽しみだったのでダンスへの期待より楽曲を楽しみにしていたのが正直なところです)

しかし、、、
とてもいい意味で裏切られました。

HIPHOPスタイルの振り付けに彼ならではのジェスチャーと考えられた構成

最高やないかい!!!!!!!!!
期待を遥かに超えており、「ほ~ん」なんて思っていた過去の自分の肩をガシッとつかんでグラグラ揺らしたい思いです。


Agust Dスタイルのラップと、BTS SUGAのパフォーマンスの良さがふんだんに詰め込まれた1分30秒
今回は、SUGAさん改めAgust Dさんの素晴らしさ、そしてその素晴らしさを生かし切っているコレオの素晴らしさを深掘っていきます。

私はダンス経験者ですが、個人的にはダンスに正解はないと思っているので、答え合わせとして書く訳ではありません。
"それ分かる!"だとか"そういう観点があるのか!"だとか、このnoteを読んだ誰かがパフォーマンスにより一層深く興味を持てる様になれば幸いです。
また、他の方のダンス解説は見たことがなく、インタビューの読み落としなどもあるかと思います。
既に伝えられている内容もあるかもしれませんが、ご了承ください。
ダンスと防弾少年団が好きな人の、個人的見解として楽しんで頂ければと思います。

Agust Dスタイルのラップと振り付け

ひぃいいいい



失礼しました。
まず、踊り始めの0:13~

Agust Dスタイルの早口ラップにバチっと合わせた振り付けですが、途中両肘でビートを1つとっているのが分かります。
重たいバックトラックの音まで取ることで、速い動きの中でも若干の余裕感が生まれています。
音が視覚的にはっきりと見えるビートをとっているのも楽しいです。

ここで一瞬、顔の前で手を開きながら体で溜めており、Agust D 1人ビートの音で手を弾いているのが個人的にとても好きです。
バックダンサーが声のグルーブ感を表現しつつ、真ん中にいるAgust Dがビートを取っているのでインパクト、スピード感がそのままになっています。


最初からかなりエンジンをかけて踊っていますが、ラップを1から10まですべて取っているわけではなかったり、バックダンサーとのバランスをうまくとっていたりと非常に考えられている構成だと感じます。
しかし、たくさんの音数に振り付けをはめているのも事実です。
さすが、BTSで10年踊り続けているだけありますし、ダンススキルもかなりレベルアップしているように感じます。


ジェスチャーとダンスの融合~SUGAの真骨頂

私はこれまで、複数の記事でSUGAのダンスについて

「ジェスチャーと振り付けの間がシームレス」

だと語ってきました。
過去の記事を一部引用すると…

こちらの「Mic Drop」のシーンについて

ジェスチャーと振り付けの切り替えに違和感がなく、視聴者の集中力やパフォーマンスの勢いが切れることなく楽しめるのがSUGAのパフォーマンスです。
この少しだけ他のメンバーと動きを合わせる構成はよく使われており、SUGAの長所が存分に生かされている筆者も大好きな構成です。

BTSのダンスを深掘る ~1人でも欠けてはいけない理由~

この彼の魅力を念頭に、今回公開された映像に戻ります。

0:22~

分かりやすくラップを取った後に、少しの間ジェスチャーを挟みソロで踊り始めます。
この魅せ方は彼ならではですし、ソロ曲のパフォーマンスだからか贅沢にジェスチャーだけに尺を使っているのが分かります。
と言うのも、構成が変わり、次のシーンに切り替わる時、一般的には移動に時間を使う印象です。
しかしこの時、ダンサーがはけているにも関わらず1人その場に残り、移動せずジェスチャーだけで場をつないでいるのです。
むしろ、場をつないでいるわけではなく、ジェスチャーで魅せていると言ったほうが正しいかもしれません。
このような構成を組む制作陣がさすがです。

ソロで踊るシーンでは、ガッツリラップに振り付けを付けています
細かい音まで取っており、「見せ場」になっている印象です。
BTSのソロ活動が始まってから、ダンスレッスンを受けている動画も配信されていましたが、とてもスキルアップしていて衝撃を受けました…

ここから、移動しながらジェスチャーをしている、、と思いましたが、めちゃくちゃしっかりとビートを取っていますね。
ビートを2つ取った後に、見えにくいですが足で4つ、細かいビートを踏んでいます

抜かりない...
ジェスチャーだけでも魅せることができるのに、しっかりビートを足で取っています。

シンプルにジェスチャーがかっこいい(ここにきてめちゃくちゃ当たり前)
ラッパースピリット(?)をビシバシ感じます。

あと後ろからダンサーさんが出てきてびっくりしました。
そこ開くんかい。

グッと音が減るこのタイミングでまたジェスチャーだけのAgust D様、しかしバックダンサーは音の熱量を上回るパワー全開の動き

全体的なイメージとして、あくまでパフォーマンスは熱く、激しく仕上げたいのだろうと感じました。
そこを表現しきるダンサーさんも素晴らしいです。


表現方法の違いと衝撃のラスト

ここからのサビ、1回目と2回目の違いがとても素敵です。

1回目



2回目

1回目はラップと重いビートを逃さず取り畳みかけるような振り付けですが、2回目は頭4カウントをウェーブで溜めているのが分かります。
ここにきてこの溜め、Agust D様の貫禄が出ていて痺れますよね。
(そしてこの緩急、かなり疲れそうです。すごい。)
1×8カウントだけ1回目と2回目で変え、細かく刻む振り付けは1,2回目で同じなのは、目に馴染んで見ていて気持ちがいいです。



そして、、、
個人的に衝撃だったのが最後です。

1:16~1:30


ジェスチャーで、、完成だと、、?


ここまで、溜めや緩急についても語りましたが、全体的にはラップに合わせた細かい振り付けや激しいパフォーマンスが目立つ今回のコレオは、この楽曲の熱量を表現しているようでしが、
最後の最後に「振り付け」ではなく「ジェスチャー」がメインで完走しました。
しかし、振り付けで畳みかけてパフォーマンスを終えるよりも「Agust D」らしく、彼ならではの貫禄、魅せ方で完結したのではないでしょうか。

そして、先ほど「Mic Drop」のジェスチャーの話をしましたが、
この最後ジェスチャーで魅せる3×8カウントも、ジェスチャーの中で少しだけダンサーと動きを合わせる筆者が大好きな構成のオムニバスになっています。

1×8カウント目

2×4カウント目

2×8カウント目

...もしかして私がその構成好きなの知ってました?


冗談はさておき、ここまでスピード感がある振り付けでしたが、勢いを落とすことなく仕草・ジェスチャーのみで魅せ切ることができるSUGAを最大限に生かす構成を落とし込んだ、 Agust Dだからこそできるパフォーマンスになっています。

Agust Dのダンスパフォーマンスではこんな事ができるのか!と納得しましたし、パフォーマーとしての格を見せつけられました。


これはあくまでPractice…

ここまで、ツアー開始よりも早くに公開されたDance Practiceに沿ってお話をしてきましたが

これ、もしかしなくてもLIVE用ですよね?

私が思うSUGAさんのもうひとつの強みは、
練習か本番か、放送でのパフォーマンスかLIVEでのパフォーマンスか、ARMYだけの前か他のアーティストのファンもいる前か、など
その日のステージや状況を巻き込み全部まとめて自分のパフォーマンスを輝かせる武器にする事に長けている
という点です。
その唯一無二のパフォーマンスがBTSのスパイスになっていると私は思います。

今回のHaegeumのパフォーマンスは、ジェスチャーの尺が長く、何より彼のソロ曲です。
公演でどのように、そしてどのような気持ちがパフォーマンスに乗ってくるのか想像しただけでも鳥肌が立ちます。


BTSのメンバーとして、長年ダンスでファンを魅了し、ジェスチャーで個性を爆発させてきたSUGAさんが
Agust Dとしてステージに立つ時も、これだけ完成度が高いパフォーマンスを用意していることに脱帽です。

ステージでどんなバイブスをこのパフォーマンスに乗せてくれるのかがとても楽しみです。


※4/25のWeverse LIVEでステージではやらないと言っていました!
でも楽しかったです!ありがとうユンギさん!



ここまで読んでくださりありがとうございました。

冒頭でもお伝えした通り、ここに記した内容は私自身の個人的見解、個人的な考察となります。

誰かの楽しみが膨らんでいます様に...


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BTSのパフォーマンス、メンバーの個性についてもっと詳しく書いた記事は
こちら☟


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