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幸せでいるために(真 防弾会食)


2年前、私はギリギリだった。


未来の予想が全くできなくなって、
ひとつまみの希望すら持てなくなって、
焦りや喪失感にのまれそうになって、
叶うことなら私がこの世の中にいた記録も姿も何もかもが跡形もなく消えてなくなってしまえばいいとバチあたりな事を願った


そんな時に出会ったのがBTSだった
何もやる気が出なかったのに、暇さえあればYouTubeを開く習慣ができて、素敵な人達の最高にかっこいいステージにちからを貰って、彼らの姿に自分を重ねて自分のキズを癒した
息苦しい日でも元気をもらえたし、冴えない1日がスペシャルな日になった


私はBTSがいなくても死なない
でも、BTSがいなかったら越えられなかったかもしれない夜や起きられなかったかもしれない朝がたくさんある。
BTSがいなかったら立ち直れなかったかもしれない日々が確かにある。


だからこそ、防弾会食を見た時になんとも言えない感情に襲われた

私が彼らを愛し癒され救われていた日々と同じ時間に、辛くもどかしい気持ちで過ごしていた彼らがいた事に感謝と同時に悲しみのような感情を覚える


いつだって彼らが生み出す最新の全てに期待していたし、大きく目を開いて集中して耳をすましていた

ナムさんが「休みたい」と言うことすらファンへの裏切りに感じてしまうように、彼らに期待することもソロ活動が増えることを少し寂しいと感じてしまうことにも、なんだか罪悪感がある。

それでも、私が"休みたい時は休みたいと言ったっていい。そんなのは全然裏切りじゃない"と感じるように、彼らだってきっと期待することを後ろめたく感じてほしくないと思う。多分。


彼らが言っていることは当たり前のことだ。
ありふれてはいないけど、当たり前なんだと思う
「どんな法則も関係なく幸せな話をして幸せに何かをできることが望んでいる全てです」
と振り絞る様に口にするナムさんを見て、本当にその通りだと思った。

きっと彼らの名前を知らない人の方が少ない今のこの世界で、隠れ場所がなく、何かをすれば良いことも悪いことも何かしら言われ、ことあるごとに様々な議論が巻き起こる。
そのプレッシャーを感じながら、自分の手の中から自分達チームが離れていく感覚を覚えるのは一体どれだけ恐ろしい事なんだろう。
そんな中で、一生懸命に活動を続けていてくれたことに感謝しかない。



BTSのチャプター2が始まった。

防弾会食がアップされて以降、すぐにチャプター2の活動が始まり忙しさと新鮮さと楽しさで寂しく思う雰囲気はあまりなくなってきているけど、あの日に感じた事を残しておきたくて、いま文字を紡いでいる


あの日に私が感じたことは、"この先どうすれば幸せに活動を続けていけるのか"を考え、大きな選択をしそれを自分達の言葉で伝える
逞しさと、多方面への愛だった

人生に後悔はつきもので"あの時もしこうだったら"というIF話は誰にだってあると思う。
いつだって前向きに考えて行動できればそんなに最高のことはないけど、後悔は人間の心理なんだと思う。

「なんで過ぎたことを後悔して未来についてそこまで悩んだんだろうって最近よく思う」とユンギさんが言っていたけど、"そう思えれば最高だよな"と冷笑する事なくその言葉が励みになるのは、いつだって前を向くための行動をとっているのを見せてくれるからだ
このチャプター2はまさにそうで

"長くBTSを続けていくための決断"を、彼らの言葉で聞けたことがこの上なく嬉しかった。

区切りを見せずにしれっとソロ活動を増やしていれば、きっと「BTS解散」という見出しの不誠実な記事は世に出なかっただろう
推しの誠実な言葉が"こんな事言ってたぜ〜"と噂する様に切り抜かれたムカつく記事を見ることはなかっただろう

それでも、自分たちの言葉で想いを伝えてくれる彼らだから私は違和感もでっぱりもなく彼らを心から好きでいられる
夢だけを見せてくれるアイドルじゃないから、大きな支えになった
2年という短くも大切な時間に、彼らを応援してこれた
それが私を生かしてくれたし、大切な思い出になった

彼らに出会えて本当によかった



私は、私が幸せでいるためにBTSを好きでいる

でもそれはBTSの幸せをなくして成り立たない関係だから、やめたかったらやめたっていいと、辛かったら休んでもいいと、そう思いながら応援していきたい。


BTSの最終章は想像もできないほど先だといいなと思う。
きっとその時はまるで一瞬だったように訪れるかもしれないけど、その間に悲しい時間よりも幸せの時間が長かったら嬉しい。

もしその時が来たら、"自分が幸せでいるための決断"だと言う彼らでいてほしいと願っている。



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