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本格スタート

 新学期が始まって2週間、課題の多さに圧倒されていますが、いかにも”海外の大学生活”といった感じで楽しんでいます……と言っていられるのも今だけでしょうね。10月のmidtermや12月のfinalの頃にはどうなることやら。ともかく、今のフレッシュな感想を思いのままに綴っていく。

全体的な印象
・学生の発言量
海外の大学で授業を受けた日本人が持つ印象No.1かもしれない。特に驚いたのはキャパが300人を越えている教室(満員)の講義でも教授が"Any questions? Or comments?"と聞けば必ず数人は手を挙げること。教授が話している最中であっても疑問があればすっと挙手し、教授に発言を促されるまで待つ学生もいる。
・PCでノートを取る学生が多い
PC:手書き=9:1くらいの印象。わたしは英文ブラインドタッチが拙いのと、適当に書き殴れるという理由で手書き派ですが。このタイピング速度ではessayで苦しむのが目に見えるので慣れたいところ。
・クラブ活動が盛ん
海外の大学生は課題が大変で、課外活動どころではなさそうなイメージがあるかもしれないが、そんなことは全くない。McGillにはクラブが一堂に会して新入生の勧誘を行うActivity Nightというイベントがある。つい先日わたしも参加してきたが、本当に多種多様なクラブがあった。なかでもルーツを同じくする学生が集うクラブがたくさんあったのは、移民国家であり留学生が全体の30%を占める大学ならではの光景だと思う。しかも、そういったクラブの主催するイベントは、そのルーツの学生だけではなく、全ての学生が参加できるとのことで、世界中の文化に触れるいい機会になりそうだ。

次に授業について。
日本での単位互換を睨んで政治学系統を多めにしようと思いつつ、結局は興味のままに履修しているが、どれも面白い。最大5科目(15単位分)まで履修できるが、課題の多さを鑑みるに4つが適量だろうということで、取ることにした4教科の紹介を。

・Introduction to Quebec Studies(ケベック学入門)
ケベックは、カナダに10個ある州の中でも独特の文化を持っている州で、この授業ではその独特の文化を様々な観点から紐解いていく。週2回、朝8:35からの授業もモントリオールが大好きなわたしに言わせればなんのその。さらに希望者は地域でボランティア活動もできるというではないか。迷わず申し込んだのだが、どこでどんな活動をするのかはまだ未定。続報を書けるといいな。

・International Politics: State Behavior
国際政治学の授業。特に国際政治における国家の行動とそれを下支えする理論に焦点を当てている。もともと世界史や国際政治に関するニュースには大いに関心があったのだが、裏にある理論まで意識したことはなかったので、予習課題の文献に知っている具体例が登場すると「なるほど、そういう理屈なのか……!」としばしば目から鱗になる。

・Government of Canada(カナダの政府)
読んで字のごとく、カナダの政治体制に関する授業である。せっかくカナダに留学しているのだから、基本的なことはきちんと知っておきたいなと思って取っているが非常に面白い。2回に1回は教室のマイクが何らかの事情で使えないので、ちょっとフランス語訛りの英語を話すお茶目な教授が地声で叫んでいる。もっとも彼はマイクが使えても叫んでいるのだが。
そういえば、このクラスでできた友達に日本から来たというと、間髪入れず「じゃあ君はShinzo Abeのことをどう思う?」と聞かれたことがあった。本当に面食らった。「日本の大統領って誰だっけ?」とかじゃないんかい!カナダに留学していなければJustine Trudeau(カナダの現首相)の名前などわたしは絶対に知らなかったので、少し自らの不勉強を恥じた。

・Religion and Global Politics(宗教と国際政治)
まずはこちらの写真から。

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 まさかのゼミ形式の授業だった。履修登録のページには確かにLectureと書いてあったのに、である。カテゴリーは宗教学だったのでこの時点で法学/政治学専攻のわたしはかなりピンチ。さらに悪いことは重なるもので、受講生10名前後のうちの半分は宗教学専攻の院生。そして、日本人はおろかアジア人がわたし1人。(2回目以降インドネシア人の院生が参加したが。)正直なぜこの授業をとることにしたのかわからないし、ついていけている気もしないが、これは踏ん張りどころだろう。ちなみに教室の奥にあるオブジェ、わたしの記憶が正しければ世界史の資料集に載っていたはずで世界史選択の元歴女の血が騒いでいるので、帰国したら確かめよう。

 課題をこなすのはもちろんだが、ワークライフバランスならぬスタディライフバランスを保って人と会ったり見聞を広げたりすることにも時間を割こうと思う今日この頃である。

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