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「デリバリースーサイド2」〜作者の記録(7)吉良&吾妻編〜

開幕まで数日と迫った「デリバリースーサイド2」について、今回は各キャラクターの深い掘り下げと、演じてくださるキャストさんに迫って記述してみる。

今回は前作からの継続刑事コンビ、沢渡吉良と吾妻司郎について。

キャスト紹介 →インタビュー映像&文章もぜひ

キャスト写真 →渡邊圭氏(モノガタリ)撮影のブロマイド

▶︎沢渡吉良: 吾妻の部下。 眉目秀麗、 才気活発。 自殺否定派のため 黒木とは犬猿の仲。

▶︎作者のイメージ:頭が切れて美人で、とにかく格好いい女性。しかし陰性を感じる部分もあり、媚びないが色気がある。誰に対しても物怖じしないところは主人公の黒木と似ている。

▶︎キャスト:音羽美可子さんについて

沢渡吉良はその過去から、とにかく自殺を根絶したいと思うに至る。社会から少しでも「害悪」が減り、皆が幸せに生きられる社会になることを願って警官になった。
その志を嘲笑うかのように「本人から依頼を受けた自殺処理業者が合法化」された社会が到来。
どんな理屈をこねようと、自殺を生業とする仕事がある、それに従事する者が許せない。
そんな超マイナスの感情を「デリバリースーサイド」通称”DS”に抱きつつ、彼女は黒木と出会う。
そして会うなり大ゲンカ。
…というのが、前回までの流れだった。

音羽さんとは、某ミュージカル団体さんの公演にてお会いした。
ぱっと人目をひく華やかな美貌が印象的。
演技も歌唱も素晴らしかったが、海外ドラマに出てくる有能な女性刑事やビジネスウーマンの役も似合いそうだと思った。

前作の「デリバリースーサイド」の台本も、今回の初稿も、実は最初に読んで頂いたのは音羽さん。
沢渡吉良はかなり当て書きに近いキャラクターである。

滑舌の良さと声の綺麗さが生きて、ジャンル上の特徴である「説明的なセリフ」が多くてもスムーズに耳に入ってくる。

感情を爆発させるというより、シニカルでクールな発言が多いキャラではある。それゆえ、時々見せる内面がふと気にかかる。
そんな繊細な部分をも、巧みに表現してくださっている音羽さん。

ぜひご注目を!

▶︎吾妻司郎:以前DSが関わった事件の担当刑事。 馬耳東風、柳に風。飄々として、人に仕事をさせるのが得意。

▶︎作者のイメージ:何を考えているのかわからない、とぼけた雰囲気と受け答えでありながら、仕事に関しては的確。「熱さ」とは縁遠い感じだが、時折独自の哲学を披瀝するところは、黒木と似ている。

▶︎キャスト:長野耕士さんについて

長野さんの舞台は、別な役者さんのご縁で初めて拝見。
そこでは渋い悪役的なポジションでありながら、芝居の中でかなり笑いを誘っていらした。

迫力のある低音ボイスと、どんなセリフであっても自然に流れるような滑舌が心地良い。
今回も役柄上、事件の経緯説明などの事務的な内容が多くなりがちだが、その上でお芝居を「魅せて」くれる。

個人的に「機動警察パトレイバー」の後藤隊長のような、権限がありつつも柳に風タイプのキャラクターを描きたいと思っていた。

長野さんは時折(いつも?)演出側が想定していない不思議な小道具を、稽古中に仕込んで出してこられたりする。
(本番ではないですよ。たぶん…)
ご自身はあくまで普段通りなので、周りは驚かされつつ笑ってしまう。

もしかしたら本番で新たなアドリブが飛び出すかも…乞うご期待。
(↑長野さんへ。やれということではないですよ!念のため)

カードゲームコレクターだという長野さん、前作の時と同様、毎回違うカードゲームや知恵の輪を持ってきてくださり、稽古後に皆さんが楽しむという光景が見られた。

インタビュー映像やTwitterのカウントダウン動画では、謎のコスプレで登場される、謎の多い長野さんのお芝居にご期待ください。

【公演情報】※指定席は間もなく完売です。

第2回 a-fiction m&h theater
「デリバリースーサイド2」
【日程】2019年1月29日(火)〜2月3日(日)全10公演
【会場】八幡山ワーサルシアター
京王線八幡山駅より徒歩30秒

[Introduction]
自殺者が増加した某国
法改正により新たなビジネスが生まれた
自殺の後始末を本人から請け負う専門業者
その名もデリバリースーサイド 通称DS〜ディーエス〜
[Story]
「私は自殺してません」
依頼人の自殺者が残した奇妙な書き置き
「過労死だ、会社に殺された」と兄がDSに援助を求めるが…
「デリバリースーサイド」シリーズ第2弾

2017年秋に第1回を上演して好評を頂いた
ミステリー 「デリバリースーサイド」
DSの経営者黒木と助手の伊田、吾妻と吉良の刑事コンビも再登場
新たな出演者と共に、シリーズ第2弾をお届けします
演出・脚本協力 赤星ユウ (レティクル東京座)
原作・脚本 菅原愛 (a-fiction)
【出演】
五十嵐啓輔(和奏AGENCY)、 中三川雄介(レティクル東京座)、
田邊俊喜、山本沙和(レティクル東京座)、 兎美心(REVE INNOVATION)、長野耕士、 音羽美可子、大橋篤、
松山コウ(劇団C2)、ハズレKUJI(阪口拓嗣:ボクらの罪団)、
エスムラルダ、森友樹(和奏AGENCY)、
城田さおり、えみかん(8割世界)、卯木祐矢(劇団わたあめ工場)

チケットはこちら
http://mh-theater.a-fiction.com/ticketschedule/


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