見出し画像

似非科学について

世の中には、偽物の科学・化学が存在します。インターネットでは、さまざまな情報が交換されていますが、ときおり悪質な情報が流れてくることがあります。

今回は、私が遭遇した偽物の科学・化学を取り扱った動画の一部を紹介してみようと思います。

1.紙飛行機と扇風機

二台の扇風機を向かい合わせ、その間に紙飛行機を置いてやると、紙飛行機はその間を飛び続けるというものです。

この動画は、エイプリルフールのジョークとして科学・化学を使った手品を紹介するYotubeチャンネルによって公開されたもので、後日に紙飛行機を釣り糸にひっかけて撮影したことを別の動画で公開しています。
(背景が白いのは、釣り糸を目立たなくするためです)

、、、が、インターネット上では、この動画だけが紹介されたりして、本当に成り立つと信じている人の書き込みが後を絶ちません。


2.レモンを使って火を起こす方法

果物を使って簡易な電池を作る方法+電池とスチールウールで火を起こす方法を合体させて、火が起こせる!というものなのですが、、、。

実際には電圧が低すぎて、火を起こすことができないそうです。この動画に関しては、この方法では火が起こせないことを紹介した動画が大量にアップされいるのですが、どの動画も冷静に検証実験をしていながらも制作者の『再現しないぞゴルァ!(゚д゚#)』という怒りの声が聞こえそうなものばかりです。

そもそも、果物電池って、材質の違う二種類の金属とそれを結ぶ導線、あと電解液(果汁)の間で電子が移動するものです。レモンにたくさん釘が取り付けられてますが、この構造では5本?の電池の間には電気的つながりがないので、直列つなぎによる電圧アップはできていないですよね。(-_-;)


3.携帯電話でポップコーンをつくる

これは有名ですよね。複数の携帯電話が同時に着信すると、コーンがポップコーンになるほど強力な電磁波が、、、。という話ですが、机の下に強力なマイクロ波発信源を置いて撮影したものだろうといわれています。

電磁波による危険を訴えかけるために制作されたトリック動画とのことですが、こういうやり方は事実を誤認させるため、良くないですよね。というか、むしろ日本国内だと不正競争防止法の対象となる信用毀損行為に該当しそうなんで、正直法律的にはブラックなゾーンに位置していると思います。


4.騙されないためには

正直なところ、こういう動画に騙されないようにするにはどうしたらいいかというと、真面目に物理や化学の勉強をすることにより育つ『直感』にたよるしかありません。私は怪談話は好きなんですが、こういう似非科学はうっかりみてしまうと、何とも言えない憂鬱な気分になることが多いです。

(怪談話は、善悪のバランスがとれていることが多いですが、似非科学については単純に『詐欺』の要素が強いためだとおもいます)

こんなことをしなくても、科学・化学には楽しい現象でいっぱいなんですよ!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?