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7/9 晴れ。ペットボトル。

昼。高田馬場に向かう電車内で、小さい子供に指をさされた。歩いていても視線を感じる。それもそのはず、今日の私の背中には、ガチョウがいるのだ。ブラウスの上には刺繍だらけのエプロンをしているし、耳には大きなきのこ、青い髪には花刺繍のピンがついている。しかも手には神話の本。すごくメルヘン〜!

午後から装飾作りのボランティアに行き、帰りに演劇をしている友人と会った。新宿のバーミヤンに行ったあと、新宿から原宿まで歩いた。普段は文明と定期券に甘えて電車に乗るので、徒歩の移動は新鮮だった。意外と涼しかったし、人と話しながら歩くのはまったく苦にならない。あっという間に2駅分歩けたことに驚いた。東京の駅間隔は、狭すぎる!
その友人とは、大人数で会ったことはあったが、ふたりで長い時間話すのは初めてだった。芸術をしている人の話を聞くのは楽しいし、服装であれ、音楽であれ、なにかにこだわりがある人って良いなと思う。話をしていて、私の思考回路も案外、芸術をする人と似ているのかもしれないと思った。やりたいことのためにお金を貯めているし、才能がないと知りつつもなんだかんだ好きだから続けている。私にとってその対象は創作や表現ではなく、旅行と語学だが。

「色をちゃんと見たい」という話をした。私が風景画を好んで見るのは、色への解像度が高いと感じるから。彼らの絵には木は緑、空は青などという先入観が全くない。私は絵を描かないけれど、光をきちんと見て、葉を黄色や赤で描く芸術家のような目線で世界を見ていたいな〜と思う。そして、ただの光の吸収率の差であるはずの色にそれぞれのイメージがあって、好き嫌いがあるのは面白いという話もした。最初にピンクが可愛くて青が知的だと感じたのは誰なんだろう!?

今日の友人は、私がnoteを始めるきっかけになったクリエイターでもある。彼女は自身の知人たちにも日記を公開している。奇抜な服装と思想の強めな文章で、周囲の人間をふるいにかけているらしい。面白い。私はこの日記の存在を2,3人の友人にしか知らせていないし、彼女たちが実際に読んでいるかも分からない。自身の思想を公開していない人間に、自分の考えや行動がすべて知られるのは恥ずかしい!そのくせ、知らない人に読んでもらったり♡を押してもらったりするのは嬉しいのだから、不思議だと思う。

「自分のことを幸せにしてくれる人を幸せにしたい」と言っていて、良いな。と思った。自分の価値をちゃんと知っていることが伝わってくる。私はまだその境地まで行けていなくて、ただ、幸せになりたいと思っている。たしかに、自分に幸せをくれる誰かが、私のせいで幸せになってくれたら、すごく嬉しいだろうな。

話題が変わる。
私はずっと、なにかのきっかけを探している。
私を「普通」の範疇から逸らしてくれる何かが欲しい。そのなにかに出会って殴られたみたいな衝撃を受けたい。人生計画をひっくり返されたい。それに出会う確率をあげるために、色々なものを見たいし、色々な人に出会いたいと思っている。旅行が好きなのもその一環。常に新しいものに出会っていたい!同じ場所に何度も行く予定調和の楽しみ方は、老後からでいいかな。

帰りの電車。座った席の隣にペットボトルがある。しかも、乗り換え前も後も。なぜ? 皆知らない人の残した何かを触りたくないのか、隣の席には誰も座ってこない。電車内の忘れ物(あるいは、わざと残されていったもの)にはある種の魔よけの機能があるらしい。

テスト前なのにこんなことをつらつらと綴っている。メモに文字を打ちながら乗っていたら、久しぶりに電車で酔った。頭が痛いし気持ち悪い!もしかしたら軽い熱中症かもしれない。いつもは行きの電車でしか文章を書かないが、今日はどうしてもすぐに残しておきたかった。

写真は今日連れて行ってもらった原宿の喫茶店。紅茶がすごく美味しかった。珈琲にこだわる喫茶店は多いが、紅茶の種類が見開き1ページ分もある店はなかなかないので嬉しい。

曲をいくつかおすすめしてもらったので、明日の行きの電車で聴いてみようと思う。ほとんどヨルシカだけで構成された私の音楽世界が広がるといいな。ありがとう!