「『鬼滅の刃』吾峠呼世晴原画展」@福岡市博物館 に行ってきた
概要
漫画家・吾峠呼世晴が2016年から2020年に週刊少年ジャンプで連載した「鬼滅の刃」。主人公・竈門炭治郎が鬼になってしまった妹を人間に戻すため、また人々を守るために、仲間達とともに鬼と戦う物語。
本原画展は、2021年10月からの東京会場、2022年7月からの大阪会場、を経て2022年12月より福岡会場で開催。今後は名古屋・仙台・岡山での開催予定が公表されている。
福岡会場
会期:2022年12月16日(金)
〜2023年2月19日(日)
会場:福岡市博物館
感想
というわけで、はい。行ってきました「『鬼滅の刃』吾峠呼世晴原画展」
構成
序章を含め全7コーナーで構成された本展覧会。
序章では、23冊の単行本表紙を背景に、大きめ(1mほどだっただろうか)の炭治郎と禰󠄀豆子のフィギュアが飾られており、展示への期待感をこれでもかと高めていた。またこのコーナーは撮影可になっており、来場者は思い思いに写真を撮っていた。(僕も)
壱ノ章〜参ノ章までの3コーナーはそれぞれ「兄と妹、そして仲間たち」「鬼」「柱」と、主要登場人物を3つのグループに分け、その中でも一人ずつのコーナーを作り、それぞれの活躍シーンの原画を展示していた。
肆ノ章は、キャラクターの想いが表れているような印象的なシーンを、灯籠のような形で展示。
伍ノ章では最終決戦を、終章では決戦後から物語の結末に至るまでを、時系列に沿ってピックアップした原画が展示されていた。
グラデーション
印象的だったのは、原画ならではのグラデーション。印刷だと、あるいは小さい紙面だと気づかなかった、ベタ塗りからハッチングを経て白地になっていくところなど、その微妙な明暗の表現に感嘆した。
ちょうど先月行ったばかりの「BLEACH EX.」では、白か黒かという「コントラスト」が印象的だった。同じ「漫画」で、掲載誌まで同じでも、その表現方法はそれぞれ全く異なるのだという当たり前を、改めて実感した。
描き込み
もう一つ印象的だったのが、細部の描き込み。
背景の竹林や建物、瓦礫や建具の木目にいたるまで、かなり細かく描き込まれているのが、原画を見るとよくわかった。
また、それぞれの登場人物の繰り出す技のエフェクトも、その勢いや威力が伝わるよう、繊細に描き分けられていた。
コミックスだとどうしても小さくなっていて気づきにくい、ことに加えて、ストーリーが気になって先へ先へと進んでしまい、なかなか細部までゆっくりと味わう機会がなかった。
「原画展」という、ビジュアルにフォーカスした企画に足を運んだからこそ、再発見できた魅力だったように思う。また、この再発見を元に、これからコミックスを読むときは、絵の細部まで気を配って味わってみたいなとも思った。
まとめ
なんて、ちょっと「っぽく」書いてみたけれど、とにかく楽しい展覧会だった。
好きな作品、好きなキャラクター、というのはそれだけで元気をもらえる。無一郎(推し)かっこいい!というミーハー心だけでも十分に楽しませてもらった。
けど、それ+αで、原画の勢いや熱量やこだわりにも触れ味わうことができて、二倍三倍楽しむことができた気がする。
あと、これを週刊連載で……毎週……?なんて考えると、その凄さをより強烈に感じることができた。
鬼滅の刃すごいなあ面白いなあと、より好きになる展覧会だった。
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