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直撃・青木真也! 証言!『DREAM』(21)「ギャラの未払いと塩試合」

今回は2大会連続で“バカサバイバー”が『DREAM』を語る! しかも当時の発言の真意が改めて解明される独占インタビュー! これを読めば当時の『DREAM』における様々な事情が見えてくる!? 迷わず読めよ、読めばわかるさ!(聞き手◉“Show”大谷泰顕)

『DREAM JAPAN GP FINAL -2011バンタム級日本トーナメント決勝戦-』(2011年7月16日、有明コロシアム)

試合結果
第1試合 ライト級ワンマッチ 1R10分、2R5分
○ 光岡映二 vs. ブルーノ・カルバーリョ ×
2R終了 判定3-0
第2試合 ウェルター級ワンマッチ 1R10分、2R5分
○ マリウス・ザロムスキー vs. 石川英司 ×
2R終了 判定3-0
第3試合 ライトヘビー級ワンマッチ 1R10分、2R5分
○ 水野竜也 vs. トレヴァー・プラングリー ×
1R 4:41 KO(膝蹴り)
第4試合 バンタム級日本トーナメント 3位決定戦 1R10分、2R5分
○ 大沢ケンジ vs. 藤原敬典 ×
2R終了 判定3-0
第5試合 ライト級ワンマッチ 1R10分、2R5分
○ 川尻達也 vs. ドリュー・フィケット ×
1R 4:41 TKO(レフェリーストップ:パウンド)
第6試合 DREAMライトヘビー級タイトルマッチ 1R10分、2・3R5分
○ ゲガール・ムサシ vs. 泉浩 ×
1R 3:29 TKO(タオル投入:スタンドパンチ連打)
※ムサシが王座の初防衛に成功。
第7試合 バンタム級日本トーナメント 決勝戦 1R10分、2R5分
○ 所英男 vs. 今成正和 ×
2R終了 判定3-0
※所がトーナメント優勝。
第8試合 DREAMフェザー級タイトルマッチ 1R10分、2・3R5分
○ 高谷裕之 vs. 宮田和幸 ×
3R終了 判定2-1
※高谷が王座の初防衛に成功。


『DREAM.17』(2011年9月24日、さいたまスーパーアリーナ)

試合結果
第1試合 無差別級ワンマッチ 5分3R
○ ミノワマン vs. バル・ハーン ×
1R 4:39 袈裟固め
第2試合 バンタム級世界トーナメント 1回戦 5分3R
○ ホドルフォ・マルケス・ディニス vs. ユサップ・サーデュラエフ ×
3R終了 判定3-0
※ディニスがトーナメント準決勝進出。
第3試合 バンタム級世界トーナメント 1回戦 5分3R
○ 今成正和 vs. エイブル・カラム ×
3R 0:46 腕ひしぎ十字固め
※今成がトーナメント準決勝進出。
第4試合 バンタム級世界トーナメント 1回戦 5分3R
○ ビビアーノ・フェルナンデス vs. 大塚隆史 ×
1R 0:41 TKO(レフェリーストップ:チョークスリーパー)
※フェルナンデスがトーナメント準決勝進出。
第5試合 バンタム級世界トーナメント 1回戦 5分3R
○ アントニオ・バヌエロス vs. 所英男 ×
3R終了 判定2-1
※バヌエロスがトーナメント準決勝進出。
第6試合 ミドル級ワンマッチ 5分3R
○ ジェラルド・ハリス vs. 中村和裕 ×
3R終了 判定2-1
第7試合 ライト級ワンマッチ 5分3R
○ 北岡悟 vs. ヴィラミー・シケリム ×
3R終了 判定2-1
第8試合 ウェルター級ワンマッチ 5分3R
○ ヤン・カブラル vs. 桜庭和志 ×
2R 2:42 肩固め
第9試合 フェザー級ワンマッチ 5分3R
○ リオン武 vs. 宇野薫 ×
1R 4:18 KO(右ハイキック)
第10試合 フェザー級ワンマッチ 5分3R
○ 川尻達也 vs. ヨアキム・ハンセン ×
3R 2:30 肩固め
第11試合 ライト級ワンマッチ 5分3R
○ 青木真也 vs. ロブ・マックロー ×
1R 4:57 裸絞め

券売がキツかった大会

――今回は『DREAM JAPAN GP FINAL -2011バンタム級日本トーナメント決勝戦-』(2011年7月16日、有明コロシアム)の話だけで終わらせようと思ったんですけど、それだと“バカサバイバー”に関わる話がほとんど出てこないんですよね(苦笑)。
青木 あの大会は出ていないし、あまり関わってないですからね。でも、結構シンドい大会だった気がします。
――正直、そんな感じでしたね。
青木 川尻(達也)が出ていたくらいじゃないですか?
――“バカサバイバー”的に引っかかるのはそうかもしれないですね。
青木 とにかく券売がキツかった記憶がありますね。
――そんな感じかー。

※調べたが、主催者発表の観客数は不明。

青木 それ以外はとくにないかなあ。
――川尻達也以外の試合だと、そこまで『戦極(SRC)』に出ていた泉浩(2004年アテネ五輪柔道90kg級銀メダリスト)がゲガール・ムサシに1RでTKO負けしていたり。
青木 泉は、柔道は強いけど、プロとしては少し華がなかったかなあ。
――ちょっとね(苦笑)。
青木 せっかくゲガールを呼んだけど、無駄でしたね。
――相手が悪かったかもしれないですね。
青木 いつだったか(泉が)会場で打ち込みの練習をしてたのを見たけど、そんなので勝てるわけねえだろうって思った記憶があります。
――あ、柔道の打ち込みを?
青木 そもそも格闘技をやる気がない印象。
――あらー。そういう選手は、1990年代のMMA勃興期であれば、それもひとつのキャラとしてアリだった時期もあったんですけどねえ。
青木 そうでしょうね。それはアリだったかも。
――“バカサバイバー”に所縁のある選手という意味では、今成正和がバンタム級日本トーナメントの決勝戦に出ていました。
青木 ありましたね。
――惜しくも所英男に敗れて優勝を逃してしまいましたけど。
青木 まあ、今思えば結果通りじゃないですか。
――あ、結果通り?
青木 ええ。
――関係者の評判を聞く限り、今成は決して弱くないというか強い選手なんでしょうけど、公でそれを見せないと、どうしても「道場チャンピオン」の域を出ないというか。
青木 そうでしょうね。
――そこは惜しいよなあ。
青木 まあ、結果通りですよ。


進歩しない業界!?


――そんなところで『DREAM.17』(2011年9月24日、さいたまスーパーアリーナ)に話を進めて行きたいんですけど、珍しくといっていいのか。
青木 珍しく?
――大会は9月24日なのに、“バカサバイバー”の試合が発表されたのは、ほぼ2カ月前の7月29日だったんですよ!
青木 凄いですね(笑)。
――毎回、そのくらいできればいいんでしょうけどね。
青木 ええ。
――で、その時の会見で、“バカサバイバー”の相手がロブ・マックローだと発表されました。
青木 ロブ・マックローは、その当時呼べる選手の中ではかなりいい選手だったんですよ。
――元WECライト級王者という肩書きでしたね。
青木 そうそう。ドナルド・セラーニと競ったくらいの選手だったからね。いい選手でしたよ。
――打撃が主体のファイター。
青木 そうそう。『ベラトール』との関係性があって呼べた選手だったから、そんなにファイトマネーも高くなかったんじゃないですか?
――あ、そんなに高くなかった?
青木 確か1万5千ドル(※1ドルを100円とすると150万円)くらいだったはずですよ。
――『ベラトール』との関係性っていう話を聞くと、今現在の『RIZIN』と被(かぶ)りますよね。
青木 被るというか、やっていることはほとんど一緒ですよ(笑)。
――人間、あまり進歩しないということ!?
青木 人間というか業界が?
――なるほど(笑)。
青木 ですね(笑)。
――その当時の『DREAM』公式サイトに、笹原圭一イベントプロデューサーのコメントがあって、「青木選手の対戦相手はしばらく外国人選手が続くかもしれない。というのは青木選手の実績を、他の日本人選手の実績と比べると、頭三つか四つ抜き出ているから」というような話がああったんですね。
青木 そうだったかもしれないですね。
――要は、最近でいうと『RIZIN』の堀口恭司のような存在だったってことですよね。
青木 そういうことかあ。
――ちなみに、“バカサバイバー”の会見は、北岡悟との合同会見でした。
青木 その大会から北岡が改めて『DREAM』に参戦したんですよね。
――そうですね。正式な初参戦。もちろん、そうなると取材陣からは「青木戦に関してどう思っていますか?」という質問が飛びます。
青木 そうなんですけどねえ……。
――さっきも言った通り、“バカサバイバー”と他の日本人選手では実績に違いがありすぎるので、北岡もその点を配慮してか、「MMAの世界的なランク付けでも差があるから、今は青木真也の名前を出すことが失礼。だから、言いたくない」といった趣旨の回答をしていました。
青木 なんていうのかな。二人がそこにいるわけだから、その質問をするのは当たり前じゃないですか。
――ま、そうですね。
青木 僕が思っていたのは、だったらもう少しやり方を考えて、「お前らが焚けよ」って思っていましたね。
――取材陣に対して?
青木 そう。要は記者のレベルの話ですよね。

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