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皇治選手の会見騒動を整理してみて、余計にわからなくなって、青木だったらどうするかを書いてみました。

K-1の皇治選手が記者会見で、可燃性のあるコメントを残したことで、界隈が揺れております。整理できていないと感じるし、整理しにくい問題だとも思うので、恐る恐る整理してみようかなと思います。

記事はゴンカクさんがよくまとめてくださっています。

この記事でのポイントは「違約金を払ってでも他団体で試合をしたい」、「K-1を辞める」と離脱を示唆しているところにあります。文面だけ見ると穏やかな話ではないし、次戦に何かしらの共有ができていないとしたら、関係者は大変だっただろうと思います。

格闘技業界のことをそれなりに理解しているはずの僕でも、今回の騒動は理解ができていなくて、起きている状況は理解はするものの何故なのかと答合わせをすることができていません。考えてしまう時点で皇治選手の勝ちだとも思うし、皇治選手の手のひらに乗せられているのかもしれません。正直くやしい。

状況を整理する上で今のK-1を理解しておく必要があります。
今のK-1の目指すところと姿勢を理解しておくことで、K-1を楽しめるし、K-1の意味が見えてくるはずです。僕がK-1を推した発言をすると大きなものに屈している趣旨のコメントが来るのですが、そうではなくてK-1の目指すものを理解して、共感をしているし、理解しているからこそのコメントなのです。

K-1はK-1というリーグを作っている。

K-1はK-1というリーグを作っています。那須川選手が武尊選手と闘いたいとの発言を受けてのK-1の記者会見での中村プロデューサーのコメントが秀逸でして、まずはその記事をご紹介します。

「武尊選手はK-1と契約していてK-1のチャンピオンです。その武尊選手と戦いたいとの意思があれば、まず所属ジムさんを通して我々K-1に正式にコンタクトをとってもらって、そこでK-1 JAPAN GROUPと契約してもらえれば戦う可能性はあります。新生K-1はスタートしてからその姿勢をずっと一貫してやってきたので、ここで変えることは基本的には考えてないです。」

K-1はK-1というリーグを運営しているので、他のリーグ(他団体)の選手が闘いたいのであれば、K-1リーグに入って試合をしてくださいとのことです。普通に考えたら至極真っ当な発言です。リーグや団体が違えば、試合をすることはないのは他のスポーツでもそうだし、ボクシングは違うだろうなどとコメントが来るのだろうけども、ボクシングの統一戦はそもそもK-1と興行の構造が違うので、そこにクレーム入れるのは流石に違うと思うのですよ。

K-1を見るときにK-1というリーグを作っているのだと見れば独占契約をしていることも理解できるだろうし、他団体選手との向き合い方も理解できると思うのです。僕はK-1の目指すところが日本格闘技を見たときに一つの希望であり、救いだと思っているので、K-1の成功を祈っている一人です。

コンテンツとは何かを理解して、作ろうとしているのがK-1の強さだと思うし、そこに僕は共感しています。

K-1として例外を認めないだろうし、認めないでほしい。

K-1は例外や特例を認めていないです。RIZINに出たのもK-1の提供試合としてなので、K-1の試合を持ち込みで地上波放送で流したのであって、K-1の世界観を守ることを徹底してきたように感じます。僕が格闘技界にいて感じるのは、格闘技界は特例を認めてきたように思うし、特例を認めることによって、維持できなくなったことが多数あるし、崩れていった要因の一つだと感じています。

だからこそK-1は例外を認めないだろうし、認めないでほしいのです。
そこらへんは僕よりも全然わかっているだろうし、今のK-1スタッフは優秀すぎるくらいに優秀だと思うので、何も心配していないです。

K-1のプロモーション力の凄さ。

K-1のプロモーション力の凄さはみなさん当たり前のように感じてしまっているのかもしれませんが、日本の格闘技業界では図抜けていると思います。メディアチーム、マーケティングチーム、PRチームには頭が下がります。あっぱれ!を上げれるだけあげたいくらいなのです。

KRUSHの後楽園大会規模でもプロモーションをしてくれるし、youtubeの映像もアップしてくれて、記事も仕込んでくれて、大会の放送環境も整えてくれているのは当たり前のように思うかもしれないですが、K-1以外にやれている団体が頭に浮かんでこないです。

おかげで有名に名前が上った選手は多数だし、上った選手は下の選手を引き上げるように他の選手のプロモーションに協力しています。K-1の手法はいくつか参考にしていて、自分が仕事をする上でのモデルケースとして蓄えています。話は逸れますが、MMA選手はK-1のプロモーションを学ぶといいです。本当に勉強になる。

K-1の選手が地上波放送に出たりするのも、K-1チームの営業効果もあるだろうし、abemaTVの恋愛リアリティショーで名前をあげたりなど、K-1にいることでのメリットが実は多数あって、そこを見ずにK-1を語るのは見えてない気がするんですよねえ。

上に書いたようなことは皇治選手はわかっているだろうし、何を今更なことだと思うのです。そもそも皇治選手は頭がいい選手だし、人一倍考えていて、尚且つものごとが見えている選手だと思っています。この前、セコンドのお仕事が一緒になったときに少しお話しさせてもらったときにも、よく見えているし、考えがなしに何かをやるような選手には到底思えないのです。

なので今回のことを聞いたときも皇治選手の話題作りなように思ったし、K-1と握って盛り上げるためにコメントを出したように思っていました。皇治選手はさすがだなあとのんびり見ていたら、どうやらシュート(プロレス隠語で本気の意味)らしいとのことで土曜日の朝に出遅れてnoteを書いている次第であります。

皇治選手のコメントを整理しつつ何が起こっているのかを分析し、青木の考えることを書いていこうと思います。今回の件は考えれば考えるほどわからなくなって、皇治選手が何か考えがあるとしたら、皇治選手は僕が見えていないものが見ているんだろうし、頭のいい選手だからこそ何を考えているのか気になって仕方がないのです。

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