見出し画像

大晦日RIZIN.20の見所と予想。

2019年の大晦日。やって参りました。

「お待たせしました。お待たせしすぎたのかもしれません」とは全裸監督村西とおるさんの言葉です。残念ながら「お待たせしすぎたのかもしれません」の期待感までは行けていないのが実際のところでありまして、今年も時間の経過とともに大晦日がやってきたのが本音なのではないでしょうか。

主催者である榊原代表が一番それを感じているでしょうし、真骨頂である「飛道具」の影すら見えないのは、コンディションが悪いのか、兵隊不足か、米不足のどれかはわからないのですが、「榊原信之はこんなもんじゃねえ」と期待してしまうのは歴史を見てきた我々だからでしょうか。

今回の大晦日が全て狂ったのは堀口選手欠場でして、榊原さんも頭を抱えたことはお察しします。こればっかしは仕方がないことなのですが、なんとも言えない感がありますよね。お察しします。

少しでも話題にしようの焦りからか那須川さんが誤爆されてしまったのは見ていて辛い部分がありました。これは那須川さんを責め立てる声をネット上では聞くのですが、表現で商売してるんだからリング上が全てで、リング上でいいものを見せてくれるのであれば万事オッケーだし、男っていうのはそういうもんだし、ちっちゃいこというんじゃないよって話です。頑張れ那須川天心!年末も大きな仕事をされるから負担は相当なものがあるとは思いますが、楽しみにしています。まあ男女に限らず人間は揉める事あるじゃないですか。いつか許しあえるだろうし、分かり合えるときがくるから、そのときまで待ちましょうねってとこに着地させるしかない。

まあそれはそれとして。大晦日大会の見どころを書いていきましょうか。

リンジー・ヴァンザント vs. RENA

画像1

やっぱり日本の年末はRENAです。RIZINの女子格闘技を創ってきたのはRENAです。この功績はもっと評価されてもいいと思うのですが、競技志向によっていく格闘技界では彼女の表現者としての腕を評価する目がない。僕は終始RENAの魅力を言っているし、浅倉カンナに絞め落とされたときにRENAの魅力が爆発したし、絶賛したのですがRENAの魅力を正当に評価している方に会えたことはほとんどないです。

今年もRENAで盛り上がりたい。そう考えてるファンは多いと思うのです。
けれども焚けていないのが現実。このままだとテーマが伝わらないまま試合をして、結果が出て終わっていく最悪のケースすら考えられるのです。笹原元社長は「わかってんのか!?」とも思うのですが、手が回らないのが実情でしょうし、お察しします。RENAさんには大変なお仕事になってしまうけれども、またここはRENA任せになってしまうのでしょう。僕は彼女がどんな絵を作るのかを指をくわえて待ちます。絵になるからねえ。

対戦相手のリンジーさんはNY大会でRENAさんを下していて、今回はRENAさんのリベンジマッチです。ここでこのカードを組むのであれば終始言っているように焚かなくてはならないのですが、焚けてません。ここからなのかもしれませんが。

今回も試合は厳しいものになるでしょうし、RENAさん不利だと見ています。それでもなんとかしてくれるのではないかと淡い期待を持って試合を見たいと思います。俺たちはファミリーだ。

ジェイク・ヒューン vs. 石井慧

画像2

石井慧がMMA転向から10年が経つ。初戦が吉田秀彦戦の敗戦。
そのあともヒョードル戦、藤田戦、ミルコ戦など大晦日の格闘技を背負ってきた選手。同イベントに出ることも多かったので僕としては石井慧に思い入れがあるし、好きなファイターです。

石井慧はオリンピック金メダリストの立場を捨てて、マット界に来た。
柔道界に残って、連盟の言うことを聞いて椅子に座っていれば、それなりの立場になって、それなりの金を貰ってやっていけたと思う。22歳でレールが見えるのだから幸せな人生とも言えるし、不幸な人生ともとることができます。僕は後者でレールが決まった人生を不幸な人生だなーと思うけれども、多くの人はそれなりに安定した道を選ぶはずです。

石井慧は最初から自分の物差しを持っていたし、22歳で自分の物差しを持っていること自体が異常自体だとも思うし、僕は確立できていなかったと思うのです。「石井慧ってかっこいいよな」と歳をとればとるほど感じるし、石井慧を羨ましく思うことがあります。

ちなみに柔道界では石井慧をよく言わない人は存在します。
僕は石井さんの素晴らしさをよく話すので、そこで意見の衝突が起こることがたまーにあるのだけれども、それは表面のことしか見れないと石井さんの良さはわからないんだよなーって思ってます。まあわからねえならずっとわからねえぜってことで話すことを止めるのが毎回だなのだけれども。

対戦相手はジェイクヒューン。中堅といったところだし、ここは石井さんの勝利を期待したいです。別に派手な試合を期待していないです。こってりしっぽりとした石井慧らしい試合を期待します。石井さんのしょっぱい試合で観客がドン引きしても自分は大喜びするのが大好きです。彼はいつだって自分の世界を生きているからオレは好きなんだと思います。

朝倉未来 vs. ジョン・マカパ

ここから先は

8,028字 / 10画像

¥ 500

サポートありがとうございます。選手活動、表現活動の活動費用に当てさせていただきます。更なる良いもの、面白いものを創作する原資に大事に大事に感謝を込めて使わせて頂きます。