見出し画像

冷めた朝食

土曜の朝。いつもならバイトに出る息子を早朝に送り出すけど、今日はお休み。なのにその本人が「お腹空いた」と起こしにくる。そういえば昨夜は夕食も取らず早々と眠っていたっけ。「何も作ってくれないのならカップ麺食べる」という。もっとゆっくり寝ていたいのに。でも9:00だしそろそろ起きなきゃな。パジャマのまま上着を羽織って仕方なくキッチンに向かう。

食パンを焼き、目玉焼きを作ろうと思う。その間お腹すいて我慢できない息子は、先にカップスープや昨夜の夕食の残り物を温めて食べている。夫は目玉焼き好きじゃないし、先に息子と2人分の目玉焼き作って後でセルフでスクランブルエッグでも作ってもらおうと思う(この時点でまだ寝てる夫)。食パンは卵焼いた後トースターのスイッチを入れよう。

目玉焼きが焼きあがって持っていくと「ウインナーとかないの?」と言う息子。わかったよ。ウインナー、焼いてあげるよ。私と夫の分もな。そうそう、食パンだ。スイッチ入れなきゃ。と思ったら息子、自分でチーズ乗せて焼き始めてる。

食事は準備してるけど私、自分の準備ができてない。歯も磨きたい。そうこうしてるうちに起きてきた夫は、卵もパンも自分のタイミングで同時に焼き上げたいと言い、スクランブルエッグを作り始める。

歯を磨きながら思う。息子は自分が食べたいタイミングで食べる。夫も自分のタイミングでパンも卵も暖かいものを食べたい。私はと言えば、みんなの食事を用意するも自分の分は冷めたり後回し。なんで?それって当たり前のようで当たり前じゃない。

私だって自分の食べたいタイミングで暖かいものを食べたいんだ。

家族と暮らすってこういうちょっとした我慢を積み重ねるんだったなと思い出した。特に最近我慢する機会(みんなで一斉に食事する機会)が減ってたから、今朝は久々にそう感じた。

とは言えこうして振り返って客観的に見れば、自分達で動いてくれてる部分があるだけマシだよな。でも往々にしてこんな風に冷めたご飯を食べる女性は少なくないんだろうな。

冷めたご飯を目の前に、また今日も心に塵が一つ。
一つ一つはそんなに大きくなくても、積り積もったら山になる。

私だけじゃないんだろうなとは思う。夫も息子も日々の私との暮らしで、なんとなく釈然としないモヤモヤをつのらせているかもしれない。

モヤモヤはどこから?

モヤっとすることって、きっとゼロにはできないんじゃないかな。少しでも溜めないようにしたいけど、見なかったことにしたり感じないフリをしたりして、知らず知らずのうちに溜め込んでしまったり。そんな風に溜まったモヤモヤはどうすれば解消できるのかしら。

そんなことを思っていたある日、TVerを眺めていたら出会ったのが、こちら。

なんだこれ?お酒も出さない一風変わったスナックだけど、昭和レトロな雰囲気が落ち着く。出てくる飲み物も食べ物も、美味しそうなだけじゃなくほっこりしそう。そして突然に歌い出すけど、よく見ればすごく寄り添ってくれてるし。

原作者の益田ミリさんが気になって、何冊か著書を買ったのだけど、普段確かに感じてるのに素通りしてしまってるモヤモヤをちゃんと言葉にされてて、なんだか自分の気持ちを代弁してくれてるような気がした。そして、自分が感じるモヤモヤをきっと他の人は感じないんだろうなと思ってたのが、自分一人じゃないと肯定してもらったような気がしたのも嬉しかった。

本を読んだら、もっと他にも同じように感じてる人がいないか知りたくなった。日常の生活で何となく遠慮したりちょっと我慢したり相手に譲ってしまったり。ホントはそうしたくないのについやってしまってること。損してるなぁと感じること。自分ばっかりどうしてと感じること。そんなことってありませんか?どうやってそんな気持ちと付き合ってますか?

そんなことをお話ししたいと言ったら、「やりましょう」と快く聞き入れてくださいました。

泉さんが期間限定でzoomのプロ契約をされたと知り、なんらかの形で参加したいと申し出たらすぐに快諾くださって。そして上の提案をさせてもらい、会が開かれることになりました。泉さん、ありがとうございます!

モヤモヤの正体や解消法、他にも「あるある〜」なお話をいろいろできたらいいなと思っています。楽しみにしてます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?