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小さな箱の戦士たち~薬剤師奮闘記京都編②~

薬局の色は薬局長で決まると言っても過言ではないと思う。
だいたいの方針は会社からマニュアルとして、配られているのだが、細かな部分、それをどう料理するかは薬局長次第なのだ。そして普通の薬剤師、謂わゆる一般薬剤師はそれに従う。
私が京都に所属していた時の薬局長は効率が悪いことは大嫌い。私は効率の鬼と呼んでいた。
鬼は開口1番私にいう。

座るな。
座って処方箋を並べると患者来た時に反応が遅くなる。

処方箋を並べること以外でも仕事中に座ることは許されなかった。調剤室で座った経験など指で数えるぐらいしかない。

処方箋は監査台の上で広げて並べるな。 

監査台とは、処方箋の突合、薬の中身、数の確認、前回薬歴のチェックなど、薬剤師の花形の仕事調剤が行われる場所である。そんなところで昨日の処方箋を広げると処方箋と書類が混じったりして調剤の邪魔になってしまい時間がかかってしまう。
朝から2発も効率パンチ。もう瀕死状態である。
もう1発くらいそうなときタイミングよく処方箋を持った患者がやってきた。助かった。これ以上パンチを受けるとダウンしてしまう。
私は昨日の処方箋並べは一旦やめて、患者に薬を出すことを最優先にして動く。


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