そだねージャパンの魅力と強さ。チームワークってこういうこと!

カーリング女子の日本代表決定戦が行われていて、久しぶりにニュースになっていますね。
ピョンチャンオリンピックで話題を集めたLS北見、通称「そだねージャパン」。。。
「そだねー」「もぐもぐタイム」「キープスマイル」「ステイポジティブ」、いろいろ話題になりました。
彼女たちが可愛くて明るい、試合中の会話を聞くことができる珍しいテレビ中継、競技としてのカーリングの魅力、私もかなりハマりました。
なんと、地元の北見に凱旋した時はNHKが生中継。東京での会見とは比較にならないくらい嬉しそうだったのをよく覚えています。

と、いろいろ話題になりましたが、彼女たちのチームとしての魅力や強さが見られたシーンがあまり話題になっていないと思うので、ちょっと書いてみます。

前置き。カーリングは4人が2回ずつストーンを投げて最後に残ったストーンの位置で点数が決まる。つまりは後半に投げる方が点数に直接関わるので重要性が高いわけです。そだねージャパンはこういう順番。

リード:吉田夕梨花さん(25)
セカンド:鈴木夕湖さん(27)
サード:吉田知那美さん(27)
スキップ:藤澤五月さん(27)

吉田夕梨花さんだけ年下なんです。しかも知那美さんは姉。役割としてもスキップ藤澤五月さんが司令塔で、主にサードの吉田知那美さんと相談して作戦を決めます(ここでの会話で「そだねー」を言ってました)。たまにセカンドの鈴木夕湖さんもここに加わります。リードの吉田夕梨花さんはだいたい黙って見ています。決まった作戦を理解し、指示に従ってスイープする(掃く)。

これ、普通に考えたら上下関係が存在しますよね。年齢的にも役割的にも。吉田夕梨花さん、ポジションとしては圧倒的に下になりそうですよね。
でも彼女たち、そんなことなかったんです!

ピョンチャンオリンピック準決勝韓国戦10エンド(最終エンド)の韓国8投目(最後のストーン)。
日本のストーンを弾いて韓国のストーンが残れば韓国の勝利決定の場面。
難しいショットではないが、韓国の投げたストーンが少しだけコントロール悪かった。
韓国のストーンが日本のストーンより遠くに離れていく。
この時、近くには藤澤五月さんと吉田知那美さんがいます。司令塔役の2人はストーンの近くにいて、こういう時は相手のストーンをスイープして少しでも遠くに離すのが彼女たちの役割。
2人は負けを覚悟していたのか、少しぼぉーとしていて(試合後のインタビューでもそう言っていた)、スイープが遅れたのです。
幸い、韓国のストーンの方が遠くに離れたので日本の得点になり、勝負は延長戦へ。
藤澤五月さんと吉田知那美さんは、その幸運に爆笑しています。

そこに、吉田夕梨花さんがさぁーと滑って藤澤五月さんと吉田知那美さんに近づいてきます。
一言、小さいけどはっきりした声で、

「集中して」

彼女たちのチームには上下関係なんてないんです。役割分担があるだけ。
結果的に、外から見たら、役割の重要度には大小はあるでしょうけど、彼女たちにはそんなことは関係ないんです。

その後、彼女たちは、何事もなかったかのように、いつも通りに延長戦に臨んでいきました。

こういうチーム、いいです。うらやましい。
これからも頑張ってほしいです。

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