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コンタクト・インプロビゼーション・フェスティバル@中国 滞在記:8日目

2018年10月6日(土):上海ワークショップ 2日目

朝。宿泊場所から会場まではタクシー移動のため、通訳をしてくれているHelelnが迎えにきてくれました。

タクシーの中で、参加者がそれぞれに昨日の体験をWechatを通じてやりとりしていることを聞きました。
良かった体験や気づきだけでなく、難しいと感じたこともコメントされていて、他の参加者が自分の感じたことや経験からコメントに返信していたり。
参加者同士の関係が築かれていっていることを知り、Wechatグループがとても良い形で機能していることを実感しました。

2日目は天気も良く、窓から日差しが入り、会場の空気も晴れやか。
Wechatでの話もふまえて、昨日のワークショップでそれぞれが感じたこと・体験したことを共有してもらうことから始めました。

家に帰って家族と食事をしたり、話したりするときの感覚に変化があった、子どもたちと遊んでいて自然と学んだことが役に立った、との声も。
昨日の心配をよそに、とても和やかで柔らかな雰囲気でスタートしました。

ワークは、お互いにからだを委ねたり、支えたりすることから始めて、
皆でひとつひとつ試しながら進めていくなかで、全体の空気がどんどん変わっていくのを感じました。

昨日「このワークの目的は何ですか?」と質問が多くあったのと同様に、
とても素直に素朴に、感じたことを話してくれる人たちでした。

参加者の一人から、人に動かされることで動いてはいくけれど、
自分から動くとなると、どう動いたらいいのかわからない、という質問がありました。


なんとなく真似して動くことはできるけど、
自分の中には動く動機が見つからない、
なんでそんなふうにみんな動いていけるのか分からない、
動けない自分が何かおかしいのだろうか?と。

この言葉にある感覚には、きっと講師の自分たちが大事に考えていくべきヒントがあると思う、とこの日の夜に2人で話しました。

何となく周りに流されて動いていくことへの違和感と、ちゃんと自分の感覚で動きたいという気持ち。でも、どうしたらそうできるのか分からない。
それはきっと彼女だけではないし、その疑問に向き合っていくことが、
決められた振付のないこの「インプロビゼーション」のダンスを広げていくことにつながっていく、と思いました。


午後のワークショップでは、目を閉じて空間を移動し、物や人に触れていきながら、視覚以外の感覚を頼りに動いていくことを体験するワーク。

最後はイス、ペットボトル、ティシュペーパー、服など、部屋のなかにある物を使った動きのリサーチ。

物の感触やそこから生まれる音、さらに音楽も加わって、今までとは違う様々な動きが引き出されていきました。

物も人も、もみくちゃになるのも楽しそう。

このセッションが終わった後の振り返りでは、次から次へとみんなから言葉があふれてきて、1日目の最後のシェアの時間との変化に驚きました。

ひとりひとりのプロセスや気づきがとても興味深く、20分ほどのシェアになりました。
こうしてお互いがからだで体験したことを言葉にしていく時間は、話す側にも聞く側にもとても多くの学びがあるといつも思います。

予想以上に長いシェアになったので、そのまま導入ワークをしてジャムへ。
ワークショップはこの日で終わりなので、このジャムが最後の人も。

2日間という限られた時間のなかで、とてもドラマチックな変化が生まれることを体験させてもらった、上海でのワークショップでした。

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