蟹とハムスター

昔から繰り返し繰り返しみる夢が、誰にでもひとつやふたつあるはず。
私の、そんな夢の中のひとつがハムスターの夢である。

細かい設定はその時々で違うけれど、大筋は同じ。飼っていたハムスターが脱走し、家の中のどこかで繁殖し、大所帯になっているという夢である。
お前、生きていたんだね!!
しかも家族を増やして!!
生きていたことにほっとするような、一体食べ物はどうしていたんだい?と不思議だったり、それにしてもこの大量のハムスター、もらってくれる人を探さないと・・・と心配してみたり、夢の中の私はいつも複雑な心境であることが多い。

勝手に自分で夢診断をして、この夢は片付け下手な私が、常時家の中を片付けなくては!という強迫観念に駆られていることを意味しているのだろうと解釈してきた。しかし、先日思い立ってネット検索してみると、ハムスターの夢が示すのは『幸せや愛情』らしい。そう悪い夢でもないようだ。

私が子ども時代を過ごした家を引っ越す時に、手伝いをしていたところ、ピアノの裏から干からびた小さな蟹が出てきたことがある。それは十数年前に、水槽から脱走した沢蟹であった。重量級のピアノを動かす機械はこの時までなくて、その間お前はそこにいたんだね・・・。
子どもの頃いなくなった沢蟹のことは、きれいに忘れていたのだけど、この時の衝撃もハムスターの夢につながっているのかもしれない。

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