むかしむかしのトイレの話

私は毎日健康状態を確認するため、トイレの度にうんこの目視を続けている。

ちょっとの異変も見逃さない、人呼んでうんこ監視官だ。

そんなある日。

何気なくうんこの確認すると水面に

「?」

という文字が…。まさに大(ダイ)ingメッセージが残されていたのである。
最後の言葉は、

「うんこ?」

疑問を感じながら流されていったんではないか。私は勝手に解釈した。

最近ではぼっとん便所(くみとり式)がほぼ壊滅状態となり、ほとんどの家庭が水洗便所で賑わっている。
みんなが間近でうんこをみれる世の中だと言っても過言ではない。

私の福岡にある実家も、私が高校の頃までずっとぼっとん便所だった。
小学生の頃、ぼっとん便所に落ち「うんこ」と呼ばれた経験をもつ私には水洗便所に変わることに何の未練もなかった。

でも、ただひとり水洗便所に反対する友人がいた。
私の住んでいる地域全体を水洗化にしようという動きに彼女はたったひとりで地味に反対をし続けた。
しかし、彼女の願いが叶うことはなかった。
彼女の家も水洗便所へと変わり、何も出来なかった彼女はただただ落ち込んでいた。

落ち込んだ彼女にぼっとん便所に落ちた私が質問をした。

「どうしてぼっとんがよかったの?」

すると彼女は寂しそうに目に涙を浮かべ

「遠くでうんこがちっちゃくみえるところが好きだったのに…。」

そう言って涙を流した。
彼女の頬を伝う綺麗な一筋の涙...。
彼女の涙をみて、私は彼女のぼっとんに対する愛は本物だったんだと実感するのであった。

人間は簡単に二種類のタイプに分けられる。うんこを間近でみたい水洗タイプと遠くでみたいぼっとんタイプ。あなたはどちらのタイプですか?

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