ジェレミ教会チェスタ

ジェレミーさんとの旅⑥

いやはや英国の話ばかりで恐縮ですが、興味のあることが偏っているため
仕方ないのです。これは2年前(確か)に知人を訪ねてマンチェスターに
行った時の旅日記。※ジェレミーさんとはPeter Rabbitに出てくるJeremy Fisherというカエルです。

Day 5 in Manchester and Chester

朝、お風呂をためようと思って廊下に出たらミーアさまがいた。
階段を少し上ったところからこっちを見ている。
でも私はその階段をのぼって上に行かないとお風呂をためられないのよ。
「はーい、ごめんねー。ちょっと通してねー」といいながらそれでも
あがっていくとビューーーとPの部屋への階段をかけ上がっていって
しまわれた。朝からいいものを見た。

今朝はポリッジとクランペット1枚半。「長旅だからね。外国なんだし」と
まだシラを切るM。(←ほぼお約束のように)いつも朝食の時に思うのだが「お昼は何食べて、夜はこれがあって……」と必ず確認する。朝から次に
食べるもののこと、よく考えられるな(しかもすごい量をすごいスピードで食べつつ)と思っていたのだが、共産国から来た名残なのかな?とか思うと、別に嫌じゃなくなってくる。食べるものを確認しておかないと不安
というか。ま、Mの場合は確認しないと忘れちゃうというのもある気がするけどね。いひひ。

昨日、Kが着てたセーターがとってもすてき(グレーで肘あてがあって、
赤とか濃い緑の小さいドットがちらばってる)だったのでイギリスで買えるなら、と思ってどこで買ったか聞いてみたらMがポーランドで買って誕生日にくれたんだって……。じゃ、だめだ。でも何となくイギリスっぽい感じですてきなのであった。

10:20にtaxiが迎えに来てChesterという名の”外国”へ出かける。
構内に入って電光掲示板を確認して、11番ホームだって言ってたのに
なぜか13、14番ホームで待とうとするM。「11番て言ってなかったっけ?
11番は下のプラットフォームなんだけど…」というとようやく間違いに
気づいた模様。Kが早く歩けないので、早め早めの移動が大事なのね。
電車はいかにもLocalなやつで、1時間弱の旅。
車掌のお兄さんがOASISのノエルにしか見えなくておののく。
途中、農場のそばを通過するため、家畜様の糞の匂いがすごい。
あ、そういえば、電車を待ってた時に見かけた、足の悪いママの荷物を
持ってあげてた男の子のTシャツには口を開けたサメの絵が描いてあって「Nice to eat you」になっていたのがおもしろかった。

ChesterはYorkに似た町らしい。私がYork好きなのをまだ覚えてて選んで
くれたのかな。町の中心はエドワーディアンな感じの白黒の古い建物が
残っており、中心部にある時計塔がカンタベリーに似ている。
カテドラルは非常に美しい。現代のアーティストの作品があちこちに
飾られているのだが、正直なところそれについては特に何の感銘も
うけなかったな。私は古い建物が好きだからね。ただ、refectoryがかつての会堂みたいなところに作られていて、天井が高くて、ゴシック様式で
すてき〜。お昼はそこでツナ&チーズのパニーニをいただきました。

なんだか、ドネーションの一環だと思うのだけど、1ついくらでLEGOの
ブリックを買って、カテドラルをLEGOで再建していくという活動をして
いて洒落てるな〜と思った。単純に「寄付してください」っていうよりも
心理的なハードルが低いし、実際にLEGOをはめると「再建に参加した」
感覚が得られる。こういうユーモア、私は大好きだ。やっぱり、
ステンドグラスのところがいい〜とか、屋根の一部は面白くないから
ちょっとやだ、とかいろいろあるのだろうか。

https://chestercathedral.com

駅に戻るまで時間があるとかで、マークス&スペンサーでMが学会で着る
洋服を物色する。1着、とても色使いのすてきなシャツがあったのでそれを
薦めた。色がたくさん入っている方がMには似合うのよね、何だか。
今日着てたのもポーランドで買ったらしいのだが、普通ならすごく派手に
なるところ、何だかしっくりきて良いのだ。

そしてKが「そのシャツもっと着た方がいいよ。ステキだよ。」
さりげなく言ってて驚き。スマートですねぇ。

しかし!マークス&スペンサーでシャツを買った後に別のデパート
(とスーパーの間の感じ)でコーヒーを飲もう!となった時、
もう1枚、気に入ったのを見つけてしまったらしく、結局もう1枚ご購入。
いや、その柄好きなのはわかるんだけど、首回りのカットの感じが
おばちゃんくさいねん。でも欲しいとなったら絶対に買うのがMなので、
誰も止められません。

物色中、全く未知の通りがかりのムスリム系のおばちゃんに
「そのシャツいいじゃない〜」みたいに言われて
「そうよね、いいわよね〜。あっちの方にまだあるわよ」とかなんとか
前からのお友達ですか?という親しさで会話してて面白い。
Kが「Mはどこにいっても、知らない人とすぐ親しくなるんだよね〜」と
ほほ笑んでいてよかった。

駅に着いてからさらに1時間くらい時間があって、自販機でもう1袋Macoy’sのSalt & Vinegarを買う。隙あらばSalt & Vinegarを買う。「また買ったの」と呆れられても買う。そして地道に増やしていくのである。ふっふふ。

Kはこの時期、学校の子供たち(高校担当)の全国的な成績が出るらしくて「今はもう(引退したから)関係ないんだけど、こういう日のことは覚えてるもんだね」と言っていた。(KはPublic Schoolで、宗教学なるものを
教えていたのです)3教科だけで、大抵はパスすることができるらしい
のだが、最近はいい大学に入るために求められる点数がどんどん
上がってきているらしくて、ちびっ子たちにとっては大変らしいね。

21:00近くにマンチェスターピカデリーに着いた。帰りは改札のところで
チケットのチェックしないのね。素通り。駅員さんがみんなもう仕事終えて
帰ったのか?そういえば、Chesterを出るとき、1分くらい遅れたお客さんがスイーーーっとホームを自転車で走ってきてていいなと思った。
自転車も車椅子も積めるスペースのある電車なのですね。

いろんな人が乗ってる。彼女(←気が強そう)に何だかきつく言われて、
シュンとなって聞いている(しかし顔を見る限り、多分途中からもはや
あまり聞いてない)男の人とか、ちびっ子ギャング2人連れた父さんとか。その内1人の小さい方は、いわゆるイヤイヤ期なのか、父さんの手を
すり抜け、おぼつかない足取りでドスドス電車の中を進んでいってしまう
わけです。かわいい彼女を連れた男子(さっきの話聞いてない男性とは別。腕にタトゥーあり。19、20歳くらいか)は自分がハッピーなので、うろつくベビーさんにも寛容で、手を振ったりして余裕がありますねぇ。

マンチェスターの駅からバスに乗ったが、家のすぐそばまで行ってくれる
やつは少し前に出てしまったらしく、少し手前で降りて歩くことに。
これはブラッドフォードでは考えられない。こんな時間に外歩いてたら、車でどっかに連れ去られるわ。そしてKは杖をついていて、
夜だし、あまりすたすた歩いたり、何かあった時に逃げられない。
若干ドキドキしながらも、3人で夜道を歩いていたらまあまあ強めに
雨が降ってきた。そして玄関についたら、鍵を開ける係のKが、暗くて
どの鍵がちょっと見えなかったらしく「どの鍵なのか見えないんだよう」と珍しく少しだけプチパニック(雨が降ってきてて濡れるから?)になっててちょっとびっくりした。いつも冷静沈着なKがねぇ。今度のクリスマスは
キーホルダーに付けられるタイプのLEDのライトをプレゼントにしようと
決定。

スモークされたポーランドのソーセージを一切れ(とはいえ7cmくらい)
食べただけで本日は就寝となりました。何かをきちんと食べるには
疲れすぎていたのである。でもスモークソーセージは好きな味だった。

〜いよいよ旅も終盤。6日目に続く〜


もしサポート頂けたら、ユニークな人々と出会うべくあちこち出歩きます。そうしてまたnoteでご紹介します。