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雲出ずる国への道 その壱

中学時代からの友人と、ひょんなきっかけで雲出ずる国へと
旅することになりました。突然の突撃。これまで一度も行ったことも
なければ旅行先として選択することすら考えたこともなかった場所。
どんな旅になることやら。レッツゴー。

〜まずは事前準備〜

雲出ずる国は、なかなかにハードルが高いらしい。そう気付いたのは
どんな手段で行けるのかを調べ始めてからだ。飛行機・新幹線・そして
寝台列車という3パターンで(車の免許を我々のどちらも持っていないので
車という選択肢は最初から除外)しかも飛行機は便数が非常に限られている
そして寝台列車はその筋(?)のファンが大勢いるようで、とても競争率が
高いらしく。うーむ、この時点ですでに心は折れそう。やめるか、行くの。

ホテルと飛行機とがセットになっているプランを、のほほんとしたクマが
「いいのあるよ⭐︎」と宣伝している"賢い旅"サイトで探してみるも、
ちょうどよい(向こうについてから時間を有効に使える)時間に到着する便を選択すると途端にオプションの金額追加で「ギョッ」とすることになる。

だんだん面倒臭くなってきた私の目に素敵なページが飛び込んできた。
「寝台列車をこうやって予約しました」というような経験者は語る、
な感じのブログだ。なになに、フームなるほど。ネットでの予約は不可で
利用する日の1か月前からの予約?その日の朝10:00からの発売?はいはい。

みどりの窓口で並ぶしか方法はありません。

え?さっきまでキラキラ輝いていた私の目が、途端に澱んだ暗いグレーに
落ちていく(おそらく。自分では自分の目は見えませんので)。そんなの
かなりハードルが高いではないですか。往路を万が一予約できたとして、
復路の分も1か月前の10:00におとなしい羊のように、みどりの窓口に
並ばないといけないのですか?ひえー。さすが雲出ずる国の神様は
厳しいですわ。仕事をしている大人は行っちゃダメということなの?と
思って少しおとなしくなる私。しかし、一筋の光明はさしていたのでした。

でも、旅行会社で出している旅行プランだと取りやすいこともあります。

そ、それを早く教えてください。ドキドキしちゃったじゃないですか。
こうやって大人は時間をお金に換算していくのですね。雲出ずる崇高な
場所に行くのに、その前から汚い感じになっていくようで気になりますが。

このブログの情報を携えて、一緒に行く友に「どうしよっか」と聞くと
「えーー、寝台列車乗ってみたい!旅行会社で申し込む!」と即断即決
となり、我々は休みを合わせて旅行会社に行くことになったのであります。

そもそも、中学時代からの友人とはいえ、彼女と一緒に旅をすること自体
初なのであります。そんな旅で寝台列車……。さらにハードルが上がる。
旅の途中で喧嘩になったりしないかな。それで決定的な決裂に至ったら
どうしよう。でも気になる。乗ってみたい。なんなら飛行機も乗りたい。
だって私飛行機が好きだから。そんな煩悩が次々と頭をもたげるわけです。

果たして雲出ずる国の神さまは我々を寛容に迎えてくれるのか。
(旅行自体にGOサインが出るのか→大前提として交通手段が定まるのか)
そんな賭けのような気持ちで少しずつ準備をしていくのでありました。

〜雲出ずる国への道 その弐へ続く〜


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