『古畑任三郎』の新作ストーリーを考えてみた Part2

 前回お届けした『古畑任三郎』のストーリー&キャスティング構想の第2弾。

消えたボイス
犯人:副島大地(そえじま・だいち)
演:高橋一生
職業:声優
凶器:拳銃
〜あらすじ〜
テレビアニメや洋画の吹き替えで脇役を数多くこなし、精力的に活動していた声優・副島は、アニメ映画『17回目の夏』で主人公を演じることが決定していた。しかし、アフレコの直前で監督から声優の変更を宣告され、副島は降板となる。後に共演者の口から、その裏で処世術に長けた事務所の後輩・黒川がコネを利用していたことが明かされる。人脈にものを言わせて仕事を得るやり方に激怒した副島は、黒川を銃殺する。

舞い散る生命
犯人:綿貫智恵子(わたぬき・ちえこ)
演:蒼井優
職業:バレリーナ
凶器:鉄パイプ
〜あらすじ〜
過去に全日本バレエコンクールで優勝した経験もあるバレリーナ・綿貫は、昨年に現役を引退し、現在はバレエ経験者の友人・福松に誘われたことをきっかけにバレエ教室を共同で経営している。しかし、子供たちに楽しくバレエを教えたい綿貫と徹底したスパルタ教育を施そうとする福松との間に、少しずつ溝が出来ていった。ある日、1人の生徒が体調不良を訴え、早退を願い出る。しかし福松はそれを仮病だと決めつけ、練習を続行させる。この対応に憤りを感じた綿貫は、教室を消灯して帰宅しようとする福松を撲殺する。

盗まれた殺意
犯人:中澤航介(なかざわ・こうすけ)
演:五代目 尾上菊之助
職業:玩具メーカー社長
兇器:リボルバー
〜あらすじ〜
JTM・トイ・カンパニーは、タカラトミーやバンダイと肩を並べる大手玩具メーカー。そこで社長を務める中澤は、秘密裏にライバル社の役員・寺内と手を結んでいた。会社の業績を保つため、ライバル社の新商品の情報を先行入手して一足早く製造・発売するという悪辣な手段を使っていたのである。この事実が明るみに出る前に、中澤は寺内を自社に引き抜くつもりでいた。しかし、重圧に耐えきれなくなった寺内は、全てを打ち明けようと記者会見の準備を始める。自分の立場と会社の信用を守るため、中澤は寺内を銃殺する。

殺風景なレイアウト
犯人:細貝琉雅(ほそがい・りゅうが)
演:菅田将暉
職業:空間デザイナー
凶器:拳銃
〜あらすじ〜
細貝は、個性的なデザインと高い独創性で注目を集める空間デザイナー。その実力は海外でも高く評価されており、翌年から始まる臨海副都心の再開発プロジェクトに参加する予定であった。しかし、都議会からは「細貝の独創的なデザインは時代を先取りしすぎており、かえって市街の景観を損ねることになるのではないか」という声が多く上がる。その結果、細貝はプロジェクトからの降板を余儀なくされる。自分のデザインが認められなかったことに腹を立てた細貝は、プロジェクトのリーダー・葛城を銃殺する。

家事の品格
犯人:大倉咲子(おおくら・さきこ)
演:篠原涼子
職業:家政婦
凶器:農薬
〜あらすじ〜
真面目な仕事ぶりで依頼者から好評を得ている家政婦・大倉は、仕事に追われる日々が原因で結婚するチャンスをことごとく逃していた。結婚を諦めかけていた大倉だったが、かねてより交際していた元赴任先の主人・柏原からプロポーズを受ける。大倉は二つ返事で承諾し、夢の結婚生活が始まった。そんなある日、柏原が交通事故で死亡してしまう。そして驚くべきことに、加害者は現在の赴任先の主人・白岩であった。事故とはいえ、夫を奪われた憎しみが溢れた大倉は、白岩に農薬入りのコーヒーを飲ませ、毒殺する。

血に飢えたシェーカー
犯人:内田浩隆(うちだ・ひろたか)
演:松坂桃李
職業:バーテンダー
凶器:アイスピック
〜あらすじ〜
銀座でバーを営む内田は、持ち前の甘いマスクと色気を武器に、これまでに何人もの女性を虜にしていた。しかし、内田はその女性たちを自身の快楽を満たすための道具としか考えておらず、誰とも交際はせずにいた。ある日、店にやって来た女性・依田に内田は真剣な恋心を抱く。その後、2人は程なくして交際に発展したものの、わずか1ヶ月で依田に別れを告げられてしまう。依田は内田と同じように、短期間で交際相手をコロコロと変えることで有名な魔性の女であった。愛する気持ちを粉砕された内田は、依田をアイスピックで刺殺する。

のどかな銃声
犯人:篁衛二(たかむら・えいじ)
演:安田顕
職業:酪農家
凶器:猟銃
〜あらすじ〜
北海道で牧場を営む篁は、JAの力を借りることなく、地元の直売所やスーパーで牛乳を販売していた。得られる収入はそれほど高くはなかったが、一人息子・和真の大学進学を機にJAの組合員となることを決める。その後、納品した牛乳をJAが篁の許可なく他牧場の牛乳と混ぜ合わせて販売していることを知る。今まで独立したブランドとして売り続けてきた牛乳が受けている仕打ちに激怒した篁は、夜道で担当職員・阿久津を銃殺する。

タイム・リミット
犯人:柳井輝明(やない・てるあき)
演:神木隆之介
職業:ライトノベル作家
凶器:デスク
〜あらすじ〜
テレビアニメ化もされた代表作『俺とカノジョは、何かがおかしい。』で一躍脚光を浴びたライトノベル作家・柳井は、絵師・河村と二人三脚で創作活動を続けていた。ある日、河村が「自分も作家を目指す」と言ってコンビの解散を申し出る。まだ若く人脈の無かった柳井はどうにか引き止めようとするが、河村の強い意志を曲げることはできなかった。激しい口論の末に揉み合いとなり、柳井に突き飛ばされた河村は、デスクに後頭部を強打して死亡してしまう。

最期のコメント
犯人:宮下一紀(みやした・かずき)
演:田中圭
職業:ニコ生主
凶器:ナイフ
〜あらすじ〜
ニコニコ動画で生配信を行い、広告収入で生計を立てている宮下は、今まで以上の収入を得るために同居している相方・楢崎と共に過激な動画を撮影するようになっていた。全ての動画において企画・進行を担当する宮下に対し、楢崎はトークスキルが乏しく、大した見せ場を作れずにいた。得た収入は折半するというルールを作っていたが、宮下の心中では「なぜ動画に貢献していない人間に金を渡さなければならないのか」という気持ちが日に日に強くなっていく。ついに我慢の限界に達した宮下は、生放送の終了後に楢崎を刺殺する。

地位と金と愛と
犯人:楠木真梨那(くすのき・まりな)
演:橋本環奈
職業:元子役
凶器:拳銃
〜あらすじ〜
学業への専念を理由に芸能活動を休止していた元子役・楠木は、大学卒業を機に活動を再開する。しかし、彼女のかつての栄光は既に忘れ去られ、苦楽を共にした子役たちは既に実力派若手俳優として台頭していた。得られる収入も子役時代を大きく下回り、楠木は次第に劣等感を抱くようになっていった。さらに、子役時代から密かに想いを寄せていた俳優・野見山が彼女と最も仲の良かった女優・三好と交際している事実を知ると、それまでの楠木の劣等感は怒りへと変わっていく。楠木は三好を銃殺し、野見山の略奪を目論む。

殺人の法則
犯人:土屋秀平(つちや・しゅうへい)
演:GACKT
職業:物理学者
凶器:自作装置
〜あらすじ〜
土屋は、ノーベル物理学賞最有力候補の1人に数えられる天才物理学者。ある日、土屋の研究助手・矢吹が、土屋が長年にわたって研究していた分野における新たな法則性を発見する。しかし、今すぐにでも学会に発表して名声を手に入れたい土屋と、結果を確認した上でしっかりと論文やデータにまとめるなどの準備を整えてから発表すべきと主張する矢吹の間で対立が生じる。土屋は、自作した殺人装置を作動させて矢吹を殺害する。

 今回はここまで。続きは次回以降をお楽しみに。

※これらの事件は創作であり古畑任三郎は架空の刑事です。

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