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大ヒット分析 加藤純一イナズマイレブン同接15万人の秘密

はいどうも今日はあべしんです。先日の加藤純一のイナズマイレブン配信、皆様はご覧になったでしょうか。

全八回に分けて配信され、最終回ではなんと同接158,000人を記録。配信の動画としての再生回数も260万回再生突破。配信単体でもは日本TOP10レベル、個人のゲーム配信では日本1位の大記録です。

本日は、この加藤純一が成し遂げた偉業について、「なぜ起きたのか」という理由について考察していこうと思います。

軽いおさらい


一応登場するコンテンツについて、軽くおさらいをしておきます。

加藤純一とは

日本最大手のゲーム配信者。チャンネル登録者数81.1万人。主にYoutubeLiveにて活動をしている。独創的な企画もさることながら、単純なトークの面白さが人気。ゲーム以外でも、視聴者とともに行う企画も有名。

イナズマイレブン

レベルファイブによって製作された、2008年8月22日発売の任天堂DS用サッカーRPG。シナリオは王道のど根性スポーツ物語ではあるものの、主人公が一見地味なポジションであるゴールキーパーという意外性が注目を集めた。シリーズ累計800万本の超ビッグタイトル。


では早速、考察を始めていきます。

理由その1 イナズマイレブン世代に刺さる加藤純一

皆さんは、加藤純一の主要な視聴年齢層をご存知でしょうか。加藤純一は30代なので、同年代が多い?それとも、ポケモン等の最新ゲームもやるからもっと若い10代も?等々、色々な推測が出来ますよね。

さて、ここで皆さんに、このチャンネルでしか見られないとっておきのデータをお見せします。それがコチラ。

これは、僕のチャンネルの平均視聴年齢層です。僕のチャンネルで一番再生数が多いのは加藤純一の障害者マインクラフトについての動画です。他がせいぜい数百~2000再生程度なのに対し、この動画は12万再生。僕のチャンネルの視聴者データ=加藤純一の配信の視聴者データと言っても過言ではないでしょう。

グラフをよく見ていくと、最も視聴率の高い年代は18~24歳。加藤純一のトークは社会人にも刺さるものが多いので、同世代から人気なのが手堅い予想だと思っていましたが、意外にも加藤純一よりも少し下の世代が主要層でした。

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スマートフォンの始祖である初代iPhoneの発売が2008年だったため、この世代は小さいころから身近にスマートフォンがあったスマホネイティブ世代と呼ばれる世代だったりします。

やはりこの世代のスマホ利用率の高さが大きく影響しているのでしょうか。ちなみに僕もギリギリ24歳なので、この世代に当てはまっています。

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では、次にイナズマイレブン世代の年齢層を分析していきましょう。イナズマイレブン1が発売されたのは2008年。

ここから、イナズマイレブン2が2009年、イナズマイレブン3が2010年と続いていきます。ちなみに販売本数は、イナズマイレブン1が約40万本、2が2バージョン合計120万本。

3が2バージョン合計110万本(通常版)+完全版40万本(完全版)。一般的にゲームは100万本売れたらミリオンヒットと呼ばれ、かなりの影響力を持つようになります。

さらに、イナズマイレブンは全国区のアニメやコミックなどのメディア展開も積極的で、当時の小中学生では普及率トップの大人気コンテンツでした。
初代が13年前ですから、小学1年生~中学校3年生である、6歳~15歳にそのまま13を足すと、大体19歳~28歳という事になりますよね。

加藤純一の主要年齢層が18~24歳だったので、イナズマイレブン世代の大半と合致しているという事になります。

スマホを流行らせた火付け役の初代iPhoneは、イナズマイレブンと同じ2008年発売です。子供の頃はイナズマイレブンに慣れ親しみ、大人になってスマホで加藤純一を見ているという層に、加藤純一のイナズマイレブンは2つの意味で深く刺さった。という姿が、なんとなく想像できます。


その2 イナズマイレブンとの相性の良さ

もう一つ考えられる原因が、イナズマイレブンと加藤純一の相性の良さです。

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加藤純一の配信では、その多くが「一見他の人が見向きもしないキャラクターにスポットライトを当てる」というものが多いです。例を挙げればモンスターファーム2実況のオクレイマン。ポケモンではゴートドン、ミシュラン、クルタぞく。等々の個性豊かなキャラクターが登場します。

彼らの多くは派手でカッコイイ主人公ではなく、地味な物語の脇役です。しかし加藤純一によってその秘めた魅力が脚光を浴びました。そういった意味では、「障害者マインクラフト」も本質的な部分は似ていますよね。

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イナズマイレブンも、実は加藤純一の配信とストーリーの基盤は似ています。サッカーの主役は攻撃の要であるFWで、DFやGKといった守りのポジションはどうしても縁の下の力持ちのような扱いを受け、なかなか目立てるようなポジションではありませんでした。

しかしイナズマイレブンは、その敢えて一番地味なGKを主人公にしてしまうというやり方が意外性を生み、人気を博しました。イナズマイレブンが好きな人は、こうした「地味なポジションが脚光を浴びる」というストーリーに既に熱中しているはずです。


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では、肝心の加藤純一のイナズマイレブンはどんなストーリーだったのでしょうか。なんと、既に主人公であった円堂守や豪炎寺修也には目もくれず、一番愛情を注いだのがモブキャラの雷電慎太郎。

かなりのシリーズファンでも、名前を見たことがあるかどうかというレベルのかなり地味なキャラです。「そんな変なキャラを使うな」というコメントも配信では結構見かけるほどでした。

しかし加藤純一はそれでも雷電慎太郎を使い続け、最終的にはチームの正ゴールキーパーとして、ラスボスの必殺シュートを止めまくっていました。既に「地味なポジションが脚光を浴びる」という姿に魅せられていた人たちに、新たに加藤純一が雷伝慎太郎という主人公を提示したのです。

第二のイナズマイレブンと言っていいほどの衝撃を、人々にもたらしたのではないでしょうか。その結果が158,000人という大記録だったのではないでしょうか。


終わりに


加藤純一のイナズマイレブン、配信単体として見ても完成度が高くとても面白いですが、少し視点を変えるとまた違った楽しみ方があるというのが凄く良いですよね。それではまた。

いつもありがとうございます。