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原三渓の美術 2019年7月24日

#原三渓の美術 #伝説の大コレクション #原三渓
#横浜美術館 #yokobi #開館30周年記念 #生誕150年 #没後80年

原三渓と言えば #三渓園
三渓園と言えば #蓮の花
昔撮ったはずの蓮の花の写真を探したけれども見つからなかった。

はて、全体的に・・・あくまで全体的に、私はこのコレクションに違和感は感じませんでした。ほぼ日本の蒐集物であり、松方コレクションとは趣きが全く異なるので比較する意味は無いかもしれませんが。一コレクター目線で作品群を観たときに、どっちが好かなぁ~? という程度の意味です。

全く知らなかったのが、松方自身が画を描いていたこと。画を習っていたことが解説に書いてありましたが、そもそもある程度のセンスが無ければ描けませんよね。
自ら描き、蒐集し、パトロンにもなり、茶も嗜む、という4つの側面から展示会は構成されていました。自分の立場を縦横に使い分けて美術・芸術を楽しむ姿は私にとっては理想的です。(事業に成功して)莫大な資産を保有していたから、という理由だけでは不十分で、やはり「好き」ということが第一条件に来ないとこれだけの”もの”は残せないと思います。

さて、いつも通り私の気に入った作品をいくつか。

「弥陀立像」 平安時代 東慶寺
足首から下がそのまま直方体の台座になっているので足はありません(見えません)。像全体がとても素朴で、当時の庶民の生活に溶け込んで存在していたことを感じさせるものです。お顔が特別きれいだとか、イケメンだとか、スタイルが良いだとか、衣の襞が美しいだとか、そういうものはありません。しかし、その雰囲気から当時の庶民の生活の空気(呼吸)を感じさせてくれる不思議な像です。こんな像には今まで出会ったことがありません。上から目線の印象が微塵もないこの像は、自分の横に安置して一生付き合えると思います。

「賀茂競馬図」 江戸時代前期 久隅守景 馬の博物館所蔵
一見、変哲の無い競馬図に見えます。柵の間を馬が駆け抜け、柵の外側には観客がいる。右隻第一扇には上賀茂神社の鳥居が描かれている。その他、樹木と・・・、それだけ。屏風の上側1/3くらいは空白です。
この画の主役は「柵」と感じました。右隻から左隻に一直線に伸びる柵。しかし、屏風は屈曲しているので柵が折れ曲がっているように見えます。これが画に立体感をもたらしています。
(当時の)賀茂競馬の意味、そこに集う人々の目的など私は知らないことばかりですが、ここに描かれていることの意味を汲み取るのに必要最低限のものしか描いていない、と感じます。
「納涼図屏風」にしろ、「久隅守景、天才かよ!」と思います。

「茶杓」 桃山時代 蒲生氏郷
美術館・博物館に行けば(昔の)茶杓はいろいろ観ることができます。茶を嗜まない私は物の良し悪しは分かりませんが、この茶杓は私の好みにピッタリ合いました。色合い、質感共に”カッチリ”した感じ。固く締まっている、と言ったらよいか。
歴史小説では蒲生氏郷は知将として描かれることが多いと思います。昔ハマった「信長の野望」というPCゲームがありますが、そこでも確か・・・。要するに頼りになる武将ということです。一端の武将は茶を嗜むのが必須だったようです。茶の席で本音を話す、というために。加えて茶杓を自ら作る(茶碗を作るより簡単にできたのでしょう)。恐らくその作者の人間(性)がそこに表われ、受け取った人は一目でその人物(作者)を見抜くことができたものと思います。私がこの茶杓を受け取ったら、相手(氏郷)を大いに信頼し一緒に仕事をしたでしょう。

なかなか面白いコレクションでした。もう一回足を運んでも良いかもしれません。

・・・昔撮った三渓園での写真を載せておきます。
臨春閣(のはず)

聴秋閣(のはず)