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第104回二科展 2019年9月6日

#第104回 #二科展
#国立新美術館 #2019年9月6日

つい先日まで二科展のことすっかり忘れていて、駅のデジタルサイネージの広告が偶然目に入り、「アッ!!!」
検索してみれば若月佑美さんはまたもや入選しており(8回連続)、ムフフッ!
例年通り金曜日の夜に行って来ました。

単なる印象ですが会場に入った瞬間、明るい雰囲気を感じました。昨年がイマイチ暗い雰囲気を感じたので今年はいいな、と。
1F~3Fまでダラダラ観ていると直ぐに20時になってしまうので(会場入りは18時15分)、今年は1Fから入り、時計をチェックしながら2F、3Fと進んで行きました。
因みに毎年写真のコーナーだけはパスしています。写真が嫌いという訳ではないのですが、「無から出発し、苦悩しながら到達した表現」(絵画とか彫刻とかデザインとか)の方が私にとっては面白いです。

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二科展に入るのは今年で7回目(2012年から。2016年除く)。だから近年入選している作家さんたちの画が少しは分かるようになってきました。遠目でもあの画はあの人だ、とね。
それは兎も角、(今年の)絵画作品は抽象画が多かったように感じました。私は好きではないのでちょっと残念かな。以下、順不同で気になった作品を列挙します。

「北の刻」 戸狩公久
毎年、船の隻数が違います。月夜の下の船(漁船?)の陰影が何とも言えない画です。かと言って”暗~~い”雰囲気は無く、毎年いいなと思いながら観ています。

「アルバラシン風景」 松田朝旭
私が二科展ではこれまで観たことないような画だと思います。雄大さを感じさせる建物が中心の風景画です。色合いと言い、少し心惹かれる画でした。

「夢想家」(ブロンズ・木) 魏才喚(正しくは”口偏”ではなく”火偏”)
何処かで見たようなブロンズ像ではあるのですが、後ろの電柱?との組み合わせが気取って無くていいかな、と。

「Pleiades」(ヒバ・樟・漆) 嶋崎達哉
常連さんですよね。婦人像の形、色を遠目に見るだけで直ぐに分かります。何年か前にこの婦人像が某アイドルに似ているな、と思って印象付けられてしまいました。

「Streamer」(クスノキ・鉄) 増田麻由(彫刻の森美術館奨励賞)
今年観た中で一番強烈な印象を残した作品です。No.1を挙げろと言われればこの作品を挙げます。肉体をデフォルメして表現するのは数多あるとは思いますが、身体をアクロバティックに屈曲させ、手と脚とをあり得ないほど伸ばしている。更には顔(表情)が見えない点が憎たらしい。あれで表情が見えてしまうとこの作品を観る人の想像力が限定されてしまうけど、見えないから観る人の想像力を目一杯掻き立てています。何故こんな格好してるの?

「詩人・晩秋」(鉄) 浅草義治
普段、鉄の作品は生々しすぎて好きではないのですが、この作品は詩人の佇まいと全身の色(青)とがバランスしていて、その生々しい部分が抑えられていて気になりました。鉄の生々しさは往々にして”溶接の痕”がグロテスクと感じるところから生じると思うのですが、この作品には全く感じませんでした。

「アッシジ 夕暮れて」 村岡久美子
一見無機的な印象を受けます。引き返してもう一度観てもやはり無機的な印象を受けます。・・・そこがいいんです。

「巴里の街角」 伊藤茂
雨に濡れる歩道の表現に惹かれました。巴里の街角風景は多くの作家さんが描いているとは思いますが、この作品とても気に入りました。買ってもいいと思いました。街角風景の画でこんな気持ちにさせる作品に出会ったのは初めてです。

その他気になる作品もいくつかありましたがここで挙げるとキリが無いのでここまでで。

第104回二科展再入場券 - 2

去年(第103回)のメモを上げていないことに今更気が付きました。昨年9月だとぐぐたすから離れてしまったタイミングで、結局何も(記録を)残していませんでした。twitterに書いたかな?という程度。写真は残ってますよ。このnoteは記録のために書いているので短文でも書いて(残して)おきましょうか・・・

来年の二科展も楽しみ!