真宗僧侶による拙著の感想

日本で一番尊敬する真宗僧侶、落合誓子さんにいただいた拙著の感想

(以下引用)

今、長澤さんの著書を読んでいます。
「女たちの謀叛」という私の著書を読んで感想を頂いてからの出会いなのでそれまでほとんど知らなかった人です。「清沢満之」という江戸時代に生まれて、わずか40歳で亡くなった、ちょっとストイックな大先生から未だに一歩も出られない大谷派の教学に危機感を感じていた私は今、とても刺激を受けています。
「蝶を放つ」はとても面白かった。年老いた両親を持つ主人公の家族の物語で、亡くなった事で父親と出会っていく息子のお話なんだけど、やはり親鸞教徒しか持ち得ない感覚に、つい、引き込まれてしまいました。完成度がとても高いと思います。出版される状況が整っていれば「文学賞」レベルだとよなぁーと感じています。作家としては一級です。今後の活躍が楽しみです。
「超簡単訳 歎異抄・般若心経」はとても新鮮でしたが、開放されつつ、回転しながら上昇していく感覚は私とは違います。私はどちらかというと自分の中にどんどん入って行って、アメーバーの時代から繋がっている遺伝子と同化しつつ、とてつもない時間・時代を超えて、如来と共に万物と一体となるという感覚なので、言葉としては私の実感とはズレるところがありました。
どちらが正しいかという問題ではなくて、こういうものを一人ひとりが持つ、その固有の実感をもとに描いていくと、その感覚がズレるのは当たり前で、これはしょうがないものだと思います。
いま読んでいる「魂の螺旋ダンス」はとても面白い。学問的にもとてもしつかりしていて、読み応えがあります。部族という自然発生的な小さな共同体が国家になっていく過程で神の内容が溶融しながら変化していくプロセスがとても分かり易い。いろいろ独学して来ましたが、高群逸枝やそれに繋がる歴史観に傾倒してチョット落ち着いた私にとっても、ほとんど違和感なく、面白く読めています。 こんな視点から縦横にこんな問題に迫るものに出会ったことは私はあまりありません。高群逸枝に出会うまでは、どんな学者の本でも根本がづれているのでいつも読みながらイライラしていましたが、長澤さんのものは、もっと根源的で、初めてとてもすっきりしました。まだ3分の1程ですがとても楽しみです。楽しみながら、読める本に久しぶりに出会いました。 まずは感想まで・・・・・。


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