心理学的に考える凡人野球から天才になる方法

心理学の知識を使って天才と呼ばれるほど上手くなるためのヒントを解説していきます。例えとして野球の練習を使っていきますが内容はどんな競技にも応用できます。


今回使う知識は二つです

出来具合を確認しない練習は上達効果がない

・練習は長い時間の休憩を挟んだほうが上達効率がよい


解説:出来具合を確認しない練習は上達効果がない


あなたが素振りを500回したとします。毎日続ければバットを振る速さがあがり、練習したフォームを本番で出せる効果があるでしょう。

では質問です。
500回の素振りのうち、理想的なフォームは何回ありましたか?理想的でなかった場合はどこが悪かったですか?

特に「理想的でなかった場合はどこが悪かったですか?」の質問に答えられない人は凡人練習をしています。凡人野球から抜けだせないでしょう。

天才への上達にはどこが悪かったのか良かったのか知る必要があるのです。


1959年にビロドーという人がとある実験をして調べています。
野球で例えてみましょう。


野球初心者を二人用意してピッチングの練習をしてもらいます。Aさん、Bさんと呼びましょう。
それぞれに条件を付けます。

Aさんはマウンドからキャッチャーに向けてボールを投げてもらいます。

Bさんには目隠しと耳栓をしてボールがどこへ飛んだのか確認できないようにします。

結果は目隠しをしていないAさんは回数を重ねるごとに上手くなりました。
目隠しと耳栓をしたBさんは上達しませんでした。

当たり前の結果ですが大切なことです。

さらに目隠しと耳栓をしていたBから目隠しと耳栓を外して練習を再開させるとAさんと同じ上達具合で上手くなっていきました。
同じ具合とはAさんが練習を始めた1球目からの上達具合と同じという意味です。
つまり目隠しと耳栓をした練習は練習として意味がなかったのです。


500回の素振りの話に戻ります。

素振りの目的は何でしょうか? おおよそは理想通りのフォームを身に着けるではないでしょうか。
先ほどの実験と合わせて考えてみましょう。

500回という数にとらわれて出来具合を確認していない素振りに上達効果はありません。

出来具合を確認するべき箇所を考えてみます。
・体の動かし方は良かったか
・ストライクゾーンのどこを打つ動きだったのか
・インパクトの前後の位置はどこを打つつもりだったのか
・スイング速度はどうだったか
・球を飛ばす方向はどこへのつもりだったか

野球未経験の私でもこれだけ思いつきます。でも一振りごとにこんなにたくさんのことを意識していたら回数をこなすことが難しくなります。


実は練習は短い時間で量をこなす必要はありません。
次の解説で説明します。


解説:練習は長い時間の休憩を挟んだほうが上達効率がよい

効率の良い上達のために気になる点があります。

反復練習を休みなく一定量をする方法と
休みを入れて小刻みに練習する方法のどちらが上達具合がいいのか

結論は休みを入れて小刻みに練習する方法のほうが上達効率がいいです。

キンブルさんとシャテルさんが実験をしています。
その実験をまた野球に例えてみます。

ピッチングマシンを使ったバッティング練習をAさんとBさんにしてもらいます。
またそれぞれに条件を付けます。

Aさんには5秒ごとに飛んでくる球を打ってもらいます。

Bさんには60秒ごとに飛んでくる球を打ってもらいます。

一日に同じ球数を打ってもらい数日間の上達具合の記録を取りました。

結果は先ほど書いた通りBさんのほうが上達効率が良かったです。
Aさんも上達はしていましたが、上達はBさんのほうがはるかによい記録になりました。


素振りの練習は頑張れば3秒に1回、60秒で20回素振りができるでしょう。
しかし、上達効率は良くありません。
しかも野球は10から60秒に1球飛んでくる球に高精度でバットを振る競技ですから、素振りは本番の環境から離れています。練習として注意が必要です。

どれだけ休憩を挟めばいいのか、キンブルさんとシャテルさんの実験では10秒以上の時間で上達が良くなりました。二人の実験ではバッティングとは違う動作で調べたので一概には言えませんが20秒や30秒の休憩を挟むとよいでしょう。

休憩時間が長いと回数をこなすことが難しく、練習時間が長くなりますが結果的に効率がよい練習になります。どのように休むのかも練習の一部なのだと考えてください。




まとめ

今回の解説は様々な練習に応用できるはずです。
実践しても表面上の変化は少ないですが、天才は同じ練習をしてもいつの間にか上手くなっているのですから心配はいりません。天才と同じ道を辿っているのです。

心理学の歴史が発見してきたこの知識たちはまだ一般的ではありません。
もしかしたら天才たちが当たり前にこなしている可能性もありますが、
あなたも取り入れれば天才に並びたつ可能性を得られます。
頑張ってください。










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