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『裏窓』ヒッチコックが貫く演出の妙とは?

 主人公の部屋から見えるアパートの裏窓で全てが描かれる。それをドラマにするのは、殺人事件だけではなく、ギブス、車椅子、双眼鏡、テープでぐるぐる巻きにされたスーツケース、バラバラに刻まれた死体。そのギブスという表現の障害は、映画に広がりを与えるキーとなる。
 グレース・ケリーは初見だったが、色褪せない美しさ。キスシーンは色気たっぷりで、エロチック。
 サスペンス映画の異色作ながら、終始貫かれたヒッチコック・タッチによって、私は大いに楽しんだ。

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