シンガポール社会実装

シンガポールにおける技術の社会実装について現場を見学したり実際にアプリを試したりしなが…

シンガポール社会実装

シンガポールにおける技術の社会実装について現場を見学したり実際にアプリを試したりしながら報告します。QR決済、シェアサービス、モビリティ、ドローン、モバイルアプリ等を中心に調査します。商標登録サービスもやっています。info (at) accelseed.com 宛まで

最近の記事

Eスクーターの登録制度

2019年7月1日より未登録のEスクーター(e-scooter)を公道で走らせることは5000ドル以下の罰金及び/又は6ヶ月以下の懲役となることとなり、これに伴い1月2日よりEスクーターの登録制度が開始される。 そもそもEスクーターとは何かというところで、LTAでは「電動モーターを持ち」「ハンドルバーを持つ」ものとして定義されている。一輪車タイプ(例えばOne S2)、俗にミニセグウェイと呼ばれているホバーボード、電動車椅子は除外されている。例示されていないが、この定義であ

    • 適切な場所に駐輪させる試み

      シェア自転車が広まると、様々な場所に置かれることに対して目くじらを立てる人が増える。ゲームでアイテム拾う感覚でそのへんにある自転車に乗って移動速度がアップするのはシェア自転車の醍醐味だと思うのだが、そのような考え方は今の社会とは相容れないようである。そのような現状に対するシンガポールの取り組みが以下のLTAのプレスリリースである。 自転車が放置されるのは住宅や目的地の近くに駐輪場がないからではないかと考えて、7000ヶ所の駐輪場(イメージとして駐輪指定区域に近い)を追加で用

      • シンガポールのシェア自転車事情(2018年)

        シェア自転車を都市にどのように導入するかというのは、社会実装の一つの形と呼んで良いだろう。ここでシェア自転車とは、返却用のドックのようなものがないDocklessタイプのものを指す。 シンガポールではoBikeというシェア自転車事業者が大量に自転車を展開して無料キャンペーンを長く続けていたために一時期活発に利用されていたが、シンガポールの会社らしくメンテナンスがほとんどされてなかったために大半が壊れたまま放置され、ほどなく誰も使わなくなり、会社も潰れてデポジットはまだ返って

        • トレイ返却用ロボット

          日本に住んでいるとファーストフード店などで食後にトレイを片付けるのは当たり前に感じるかもしれないが、シンガポールではそれは必ずしも当たり前ではなかった。それが変わりつつある。 当初は片付ける人の仕事を奪うという声も上がったが、今ではそんな話も聞かず、どのテーブルにもトレイを片付けましょうというステッカーが貼ってある。それから購入時に1ドル多く払い、トレイを返却すると1ドル戻ってくるデポジット方式、トレイを返却してカードをスキャンするとポイントが貯まる方式など様々な試みがなされ

        Eスクーターの登録制度

          シンガポールの無人コンビニ

          シンガポールに無人コンビニができたというニュースを見たので現地を見てきた。 無人コンビニというとAmazon Goのようにドアを開ける時に本人確認をし、カメラで商品を特定して、レジなどなくてもそのまま課金されるシステムを想像するかもしれない。しかし深圳にある無人コンビニである百鮮Goでは必ずしもカメラで商品を特定しているわけではなく、客が店内の冷蔵庫の扉を開けるためにQRコードをスキャンして購入する。 しかし、このCheersの無人コンビニはどちらとも違っていた。無人なの

          シンガポールの無人コンビニ

          顔認証で珈琲のカスタマイズ注文

          OldTown White Coffeeというチェーン店のSuntec支店で顔認証の機械が導入されたということで見てきた。 https://www.straitstimes.com/lifestyle/food/eatery-chains-woo-younger-diners-with-smart-technology-hip-interiors-and-better-food 顔認証といえば中国のKFCでalipayが行っている顔認証決済をイメージするが、シンガポールのこ

          顔認証で珈琲のカスタマイズ注文

          シンガポール社会実装とは

          技術が社会に実装されること、すなわち人々の日常生活が技術の恩恵を受けるようになることに着目して、シンガポールではどんなことが行われているかをここでは記録していく予定である。シンガポールは、国民がついてきているかどうかは別として、国としてはSmart Nationという名称で技術の社会実装を推進しているように見受けられる。実際に訪問したり、使ってみたりしながら、政府系や民間の技術の社会実装に注目する。 具体的にはQR決済、シェアサービス、セグウェイ等のモビリティ、モバイルアプ

          シンガポール社会実装とは