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【植栽家の日常】20231003 外所邸 植栽工事 第1日目


【建築家 武田清明さん設計の建築改修 外所邸の植栽設計を担当しています】

今日から数日かけて、武田清明建築設計事務所設計の建築リノベーション案件 「外所邸」の植栽工事の施工を行っています。

昭和期の建築に比較的多く見られる民家建築のアップデート改修で、庭もこのタイプの民家建築にセットでありがちなマツやツゲ、ツツジなどが植えられた和風庭園。そのお庭を建築同様、現代というか少し未来からの視点からアップデート改修します。

武田清明さんとは、武田さんの独立デビュー作「6つの小さな離れの家」(SDレビュー2018鹿島賞受賞作)、「鶴岡邸」(東京建築士会「住宅建築賞2022」受賞作)に続いて、3作目のコラボレーションとなります。


雑誌掲載の予定もあるので、詳細はまだ明かせないですが、チラッと予告くらいの感じで現在施行中の最新作「外所邸」の植栽を紹介したいと思います。

案件の特徴としては、既存でたくさんの庭木がある昭和的な和風庭園の改修で、既存の樹木を一本も捨てずにフルで再活用し、新しい視点で庭の在り方自体を刷新させるという手法を取っています。

この手法は「6つの小さな離れの家」と同じ線上にある考え方で、「外所邸」ではさらに、この庭の改修前の状態を個別具体的に再解釈し、改修前の状態と「ある考え方」で改修された後の植物の状態の違いや庭の様相の漸進的な変容を楽しむような植栽計画を提案しました。

工事前と工事直後ではあまり様子が変わらないんだけど、時間の経過とともに庭の様子がゆっくりと・そして全く別のものに変わっていくようなイメージです。

初日の今日は、砂利で仕上げられている新たな植栽スペースの土壌入れ替えや移植する樹木の掘り採りなど、本格的な植栽工事のおおがかりな前作業的を主に行いました。

あと、本件で私が新たな試みとして、昭和民家に一般的によく見られるシラカシの生垣(壁)に、敷地外の風景や空の眺めを切り取る透かし(窓)を開ける剪定手法を提案したのですが、私が知る限りそうような事例を見たことがないので、実際私が想定したように実現施工できるか確認したく、実験もかねてまず1箇所を開けてみました。

慎重に切り取る枝と位置をよく選んで透いていくことで、かなりいい感じの窓が開けられる確証が得られ、明日から本格的に剪定の作業に入ります。


今日のピアノ練習

【ウォーミングアップ】

スケール フラット系全調
ツェルニー30番 29、30番

【初見練習 ドビュッシー 映像 第1集 「水の反映」】

先月4ページめまで読んであったので今日は続きの5~6ページめを読みました。
この2ページは私的にはたいへんややこしかったです😅


【パスカル・ヒメノ 演奏会用リズムエチュード
1-1 ファンキー、1-3 ボレロ】

今日は植栽工事であまり時間がなく、1回ずつ通しました。
ファンキーは、ゆっくりですが以前よりは比較にならないくらい音楽的に通せるようになってきました。

ボレロも超絶ゆっくりですが、テンポが ブレずに弾けるようになってきました。

【ベートーヴェン 
創作主題による32の変奏曲】

第32変奏を練習しました。

【ショパン バラード第2番 op.38】

今日はお休み。


以下、コンクールおよび年内の舞台曲シリーズ。

【スクリャービン エチュードop.2-1】

年内に複数回舞台に乗せる予定なので、譜面台を倒して暗譜での本番通しを数回しました。


【コンクール用の新曲3曲 モンポウ「前奏曲第7番」、 ドビュッシー「燃える炭火に照らされた夕べ」、 ファリャ「ドビュッシーの墓に捧げる讃歌」】

コンクールの2次地区本選では、前出のスクリャービンをメインに、コンセプチュアルなプログラムで、9分の持ち時間で小品を3曲弾きたいと思っています。

スクリャービン→モンポウまでは決まりで、3曲目はドビュッシーかファリャで迷い中でございます。

モンポウの「前奏曲 第7番」は、モンポウというよりはメシアンのような現代っぽさが神秘的な1曲です。

暗譜を進めるのとミスをなくして表現を深めるために、超絶ゆっくり、自分の音をよく聴きながらの練習をしました。

先週からプログラム3曲目の候補としてファリャの「ドビュッシーの墓に捧げる讃歌」が急浮上してきたのですが、今からの新曲準備は間に合わない可能性も高く、それまで練習していたドビュッシーの「燃える炭火に照らされた夕べ」の練習も継続しています。

この曲は2001年に発見された遺作で、ドビュッシーが亡くなる前年の1917年に作曲されたとされ、史実的にはドビュッシーが生前最後に書いた作品です。

この曲も暗譜と表現付けを同時に進めるべく、超絶ゆっくり、楽譜と鍵盤を押さえる手の形を交互にビジュアル記憶しながら練習しました。

技術的に難しいということはありませんが、この曲の雰囲気を魅力的に表現しながら演奏するのはとても難しいと思います。

前奏曲集第1巻「夕べの空気に漂う音と香り」や第2巻「カノープ」などの断片的な引用と思われるフレーズもあり、あまり知られていないけれども味わいの深い曲だなと思っています。

決して暗くはないくれど人の魂が昇天するような、ドビュッシーなりのレクイエム感が漂う小品ですね。
この曲は暗譜がまだまだなので、短く区切って暗譜を進めています。


スペインの作曲家 マヌエル・デ・ファリャ「ドビュッシーの墓に捧げる讃歌」は、先週に急遽思い立ちコンクール曲に加えました。

まだ譜読みから日が浅く、私の新曲習得力だと相当頑張らないと2次地区本選までにはいい感じに仕上げるのは難しいと思いますが、とにかく頑張ります!

もともとギターのために書かれた曲ですが、作曲者自身によるピアノ版があり、その版を弾きます。
この曲のラストでは、私が1次予選で弾いたドビュッシー「グラナダの夕べ」のラストのフレーズが登場するんですよ。

本コンクールでは、1次と2次も同じ先生が何人か重複で審査する場合があるので、1次2次を通して、ドビュッシーのグラナダで始まりドビュッシーの墓の捧げたグラナダで終わるプログラムを楽しんでいただけると嬉しいかなと。
先生からもOKをいただき、ドビュッシーの「燃える炭火」を練習継続しつつ、ファリャの練習もすることになりました。
とはいえ、「ドビュッシーの墓に捧げる讃歌」はまだ初見しかしていないので、これからギターの響きを感じさせる演奏に仕上げていくのは、なかなかタイヘンかもしれませんが、頑張っていきます!

【ラフマニノフ 楽興の時 第3、4番】

3番は表現を深めることと、暗譜の強度を高めるために超ゆっくり、手の形を映像記憶しながら、かつ自分の音をよく聞きながら練習しました。
4番は、スピードアップも大きな課題なので、今日はメトロノームで完成形の速度とその60%程度の遅いテンポで数回通し練習しました。
速いテンポではまだ相当間違えますが、完成のための速度感は経験できたので、かなり頭の中では整理が進みました。


【ドビュッシー 版画より「塔」、「グラナダの夕べ」】

SNSの同好会の発表会を「グラナダの夕べ」でエントリーし、年内のピティナステップでは「塔」を弾きます。
なので、今回はエントリーした各舞台プログラム
「グラナダの夕べ」+「スクリャービン op.2-1」、
「塔」+「ラフマニノフ 楽興の時3番」
のセットで仮本番通しをしました。

グラナダの夕べは、福間洸太郞さんのギターライクな表現がとてもスペインの雰囲気が感じられていいなと思っています。
上の動画はドビュッシーの「グラナダの夕べ」とファリャの「ドビュッシーの墓に捧げる讃歌」を続けて弾いていて、まさに私のイメージにぴったりです。


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