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縮毛矯正㊙︎バイブル

有料級コンテンツを無料で公開します。
本来クローズドで公開するような内容を無料でしかも誰でも見れるように設定してます^ ^
この記事さえ読めば縮毛矯正がもっと深くなるかと思います。
僕の監修したpucaアシッドストレートについても少し記載させていただいてますが、他の薬剤についても応用が効くような文章となっておりますので皆様是非ご活用ください。
今流行りの酸性縮毛矯正にも落とし込む事が出来る内容となっております。
処理剤編もおまけでくっつけちゃいます笑


㊙︎大塚式縮毛矯正バイブル㊙︎



等記述は雑学的なものと捉えていただけると嬉しいです。
こんなの知らなくても縮毛矯正やパーマ等の施術はできますし、実際目に見えるものでは無いのであくまで参考程度です。
pucaアシッドストレートの考え方を中心にこの資料を作っていますのでより詳しい内容はGoogle先生に訊ねていただけるといいと思います。
普段施術中に自分が意識している点、考えている点を簡単にまとめました。
ごちゃごちゃ書いてはおりますが、髪の毛を綺麗にする上で余計なことをしないのが一番だと考えております。
捉え方によっては美容師の仕事全てが余計なことになってしまいますが、出来るだけシンプルに施術するのが一番ダメージが少なくなると思います。
pucaアシッドストレートを作らせていただいた経緯としましては、昨今の縮毛矯正では何か大切なものを見落としているのではないかと疑問に思った事が始まりです。
元の髪の毛の体力を出来るだけ温存させ、元の髪の毛のポテンシャル、技術のポテンシャルを最大限に引き出せるよう考えました。



縮毛矯正


縮毛矯正はクセをストレートにする施術
昨今では、一剤に還元剤、二剤に酸化剤を使用しアイロンを使用したものが主流である。
派生として、ブロー式などもあるが今回はアイロン式の縮毛矯正を個人的な主観を用いて簡単に記載していく。



前処理
個人的には前処理は基本的に行わない。



第一剤
還元剤が含有されている薬剤
アルカリ使用のものはこの第一剤に配合されている。
還元剤の種類はいま様々な種類がでているが
それぞれの還元剤の特徴(メリット、デメリット)を考慮して使用するのが好ましい。

チオグリコール酸 pka 10.40
 
GMT pka 7.81
 
システアミン pka 8.26
 
システイン pka 8.54
 
チオグリセリン pka 9.68
 
スピエラ pka 6.90

pka(酸解離定数)
数値のpHであると一番イオン化する数値
用は、一番還元剤が働く数値である。
その数値より、上にpHを振ってもチオレートアニオンが増えるのと同時にカルボキシレートアニオン濃度が高くなる為、還元剤の働きが鈍くなる。
※例外としてシステアミンの場合、カルボキシル基を持たない還元剤になる為アルカリに振れば振るほど還元力がどんどん強くなる。
カルボキシル基を持たないのでカルボキシシレートアニオンが発生しない為、チオレートアニオンがどんどん強くなる。
システアミンによる失敗例は上記によるものが非常に多い気がする
システアミンはpHが下がるとカチオンが多くなる為かかりが悪くなる。
そのため、酸性の高濃度システアミンの薬剤がでてきた。

還元剤の選定に於いて、安全性の考慮、操作性の考慮したうえでアシッドストレートはチオグリコール酸アンモニウムとGMTの還元剤を使用することとした。
通常、チオグリコール酸系の薬剤ではジチオグリコール酸の配合が基本的であるがpucaアシッドストレート6ではジチオグリコール酸は配合しなかった
理由としては、ジチオは反応調整剤、用はチオグリコール酸の反応を鈍らせてしまう為配合しなかった。
ジチオは濃度が高いチオや高pHの薬剤に配合する事で有用であるのではないかと思う。
チオのpka10.40のため、pH6の薬剤であるpucaアシッドストレートではそもそもジチオが必要で無いと考えた。
しかしながら、チオグリコール酸アンモニウムはpH6での吸着が高い為酸性でもかかる。
そのため、ハイダメージ毛のパーマなどはGMTを添加せずとも理論上かけることが可能である。(個人的にはハイダメージ毛のパーマはあまりやらない)

アルカリが含まれている薬剤に関しては、モノエタノールアミン、アンモニア等アルカリ剤が使用されている。
モノエタノールアミンに関しては毛髪に残留する為、アルカリ特有の匂いがアンモニアに比べ少ないが、経時的なダメージについて懸念しなければならない。
逆にアンモニアの場合揮発性の為残留による懸念は少ない。
また、アルカリの連用、アルカリの高反応によりランチオニンの生成も懸念される。ランチオニンによる結合は不可逆の為、ずっとストレートでいるのであれば良いが、パーマなど動きを付ける場合に髪に非常に負担になる。
逆にランチオニンを利用したパーマが一部のデジタルパーマや初期の電髪パーマである。
そのためアシッドストレートでは、基本的には上記のようなアルカリ剤を使用しない。

通常
S-S → SH-HS → S-S
上記のような式が通常のパーマ工程での式となるが
アルカリを長時間、もしくは熱との併用により
S-S → SH-HS → -S-
のようにSが一つ減った結合になる。
こうなると、不可逆的な結合となってしまう。
しかしながら、一部デジタルパーマのモチがいいのもこの為である。

パーマ処理等する上で低pH高還元やpH移行還元という方法を用いて行う事が最近では増えてきている。

アルカリによるCMCの流出も懸念される為、アシッドストレートでは出来るだけ弱酸性条件下での施術を目指した。

スピエラについても検討はしてみたものの、使用する上でのメリットデメリットの比較において、今回目指すところと違うと判断し、個人的には使用しない。
スピエラの使用については、個人的には場合によっては非常に肯定的である

単純にアルカリが悪いみたいな世間の流れにはなっているが、アルカリが必要なケースもあるので一概に言い切れるものではない。
酸性が良く、アルカリ性が悪いというのは早計である。

アシッドストレートの場合低pH高還元であるが、デメリットも生じる。
どのような施術に於いても必ずメリットデメリットが生じる。

アシッドストレートの場合、還元剤濃度が高い為混合ジスルフィドについても懸念しなければならない。
ベーシックが10:1の割合であるが、20:1、30:1で伸ばせるのであればそちらの方が望ましい。
メリットは言わずもがな、仕上がりの柔らかさ、次回来店時の艶の持続性等沢山挙げられるが、デメリットも考慮の上施術が必要と思う。

アシッドストレートの場合、チオ濃度2%の薬剤の為、マニュアル通りのGMT10%添加の場合でもチオ換算濃度約6.8%となる為、薬機法上クリア。
(薬機法ではチオ換算7%まで。それを超える場合ジチオグリコール酸の配合)
昨今の酸性縮毛矯正などの薬剤では、上記の薬機法上限から逸脱したグレーな商材もあるためにスペックの把握は必要と考える。



中間水洗
中間水洗に関しても様々な理屈があると思うが個人的には水洗のみで、次の操作に移行する。
水洗のみで行いたい為、流しやすいジェル状のものを採用している。
ジェル状であれば流しやすく、洗い残すリスクが減らせるのでは無いかと考えた。
先の、混合ジスルフィドの懸念に関してここでヘマチン処理を施す事でもしかしたら多少効果的かもしれない。(あくまでもMaybe)



アイロン処理
処理剤をつけるとしたら個人的には水洗後のこのタイミング
この後の熱処理によるダメージから髪の毛を保護する為のヒートプロテクションなど使用するといいかもしれない
ここはまだ考察中
アイロン処理の前に出来るだけブローにて脱水する。
この脱水の過程で形が変わっていく為、デンマンでのブローによるドライが必要と考える。
この際のデンマンでのブローではテンションを利かせ過ぎてしまうとダメージに繋がる為、テンションには注意が必要である
アイロン処理は高温で残りの水分を脱水するイメージ
ここでストレート形を決める
温度は伸びるのであればベーシックから少し下げてもいいかもしれない




第ニ剤
アシッドストレートでは原則臭素酸を使用する。
理由としては酸性条件下での施術となる為、酸化不足を減らす為である。
後は、pHの上下によるダメージがアシッドストレートのケースの場合オキシドールよりも比較的少ないと考えている。
アルカリ条件下であれば、オキシドールも非常に有用ではないかと考えている。



最後に・・・
薬剤や処理方法、施術方法については、美容師は必ず拘って施術しているはずなので、あくまでも今回の記述は僕の主観です。
様々なデータを比較し、記述しましたが全てが正しいとは限りません。
実際目で見えるものではないので。。。
最初にも述べたように、考え方や捉え方は人によって違うと思います。
この、記述でもしも誤解を招くような表現が有れば大変申し訳ないです。
決して、どんな薬剤も理論も否定しているわけではございません。
どの薬剤にもメリットデメリットが存在し、使用者によっても大きく仕上がりが変わるものもございます。
色々なベクトルから施術方法や薬剤を検討していただければ、より良いものが出来上がっていくのでは無いかと考えております。
処理剤やトリートメントも非常に素晴らしいものが多く出ております。
アシッドストレートは様々なアプローチが可能かと思いますので、沢山の方々に使っていただいておりますがそれぞれのオリジナルで使っていただけると幸いです。
美容師の美容師による美容師の為の縮毛矯正剤を作りたいという事で監修させていただきました。
今後とも宜しくお願い申し上げます。



㊙︎大塚式処理剤レポート㊙︎
縮毛矯正をする上で処理剤の有無の考察です。

前処理
基本的には大塚は前処理を行わない。
前処理を行うことで毛髪、薬剤のブレが生じる。

例を挙げれば、毛髪強度を上げる処理剤を使う
心理的に、ヤバそうな毛もいける雰囲気がしてくる
しかしそこが落とし穴
処理剤等毛髪内部に入るものは出るということも一考しなければならない

例として、処理剤が毛髪に浸透し、毛髪強度があがり、その日はストレートにすることができたとする。
簡単に式にすると

処理剤+毛髪 × 縮毛矯正→ストレート

【処理剤が入るということは出る】
ということを考慮すると

(処理剤)+毛髪 × 縮毛矯正→?

?の部分は大塚的には危険な香りがする

要は、その日は強度が高くても経時的に処理剤が毛髪から流出していくので完全に薬剤がオーバースペックになってしまう

それぞれに数字を振ってみる
処理剤=1
毛髪 =2
一剤 =x

上記の式に当てはめると
1 + 2 × x →3x

時間が経って処理剤が無くなると
2 × x →3x

要は、処理剤の1がいずれ無くなっていくものとして考えると2の毛髪に対して3の強さの薬剤を使用したこととなる。

経時的に質感が損なわれていくのはそのせいかと考えられなくない。

後は、一剤のアルカリや還元剤に対して処理剤の有効成分の変質等も考慮が必要である。
いい結果をもたらすものもあるが、結論何も変わらないものも多いと感じる。
他にも様々な理由があるが、上記の理由から前処理は基本的に行わない。


中間処理
縮毛矯正の中間処理剤で注意しなければならない点はいくつかある。
個人的に、中間処理剤でオススメなのはヒートプロテクト系
できれば、油分は含まないものの方が好みである。
アイロン処理をこの後に行なっていくものとして、熱によるダメージの抑制にポイントを置くとヒートプロテクト一択かと思う。
ここで内部補充も良手ではあるが、大塚はよっぽどで無い限り行わない。
最近ではファイバーハンスは活用したりしなかったり。。。

後処理
後処理に関しては大塚はほとんど行わない。
今の現状がどうなのか、今後どうしていくのかというカウンセリングツールになるからである。

ここで、サロントリートメント、アウトバストリートメントを使用すると現在どうなっているのかわからなくなってしまう。
なので、お勧めするとしたらトリートメント等は2回目ご来店時以降にお勧めしている。

1回目トリートメント不使用での質感
2回目トリートメント使用での質感
どちらも非常に重要なポイントであるため分けて行うとよりお客様にとってはわかりやすいと考える

最後に。。。
大塚の考え的には上記の通りです。
あくまでも、自己満足です。
大塚的な考え方として言えば、今やトリートメント屋さんと化してるサロンさんが非常に多い事から、自分は技術を売りたいと言うところからの考えです。
トリートメントも近年素晴らしいものが多く出ているのですが、その反面ダメージもより深刻になっていっているのが現状かなと思っております。
トリートメントを足し算発想で使うことでダメージが深刻になってる気がします。
トリートメントは決して足し算ではなく、今後引き算をしないためのものとして認識していれば、限界を超えることは減ってくるのではないかと考えてます。
トレンドを追っかけるのを辞めて自分で勉強を始めたのも上記の理由です。
トリートメントのロングセラーは今後生まれないと思ってます。
僕は技術をロングセラーにしたいです。
トレンドにならなくとも、技術をレンジ相場に持っていけば好きな美容師を続けられると考えてます。

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