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【会社にドローンがやってきた:09】ドローンスクール体験で知った衝撃の事実

【前回のあらすじ】シミュレーターアプリ「dji vertual fright」は練習に役に立つ。

(2022年12月上旬)
熱中すると1人で突っ走ってしまいがちなワタシだが、会社のドローン担当は僕1人ではない。
共に歩んできた同僚のH君と相談し、まずは彼が先にドローンスクールを体験することになった。
僕としても自分の知識欲は満たされつつあり、「手続きは僕で操縦はH君」という役割分担もありだとこの時は考えていた。

そして当日、体験コースを済ませて会社に戻ってきた彼の表情が、予想に反して暗い。一体何が・・・。

「今の機体でどれだけ練習しても、飛行申請の基準を満たせない」

・・・なんですって?どういうこと?

飛行申請の条件「飛行時間10時間」というのは、マニュアルモード(ATTIモード)でなくてはならないらしい。確かに、どこかにチラッとそんなことが書いてあったような気もする。
dji mini 3 proには、マニュアルモードは付いていない。

どうすればいい?考えたくもないが、10万円超えの2台のドローンは無駄な買い物だったのか。マニュアルモード付きの機体を新たに買わなくてはならないのか。
本気で困った。親会社になんて報告すればいいんだ・・・。

「10時間飛ばしたことにすれば?自己申告だし

僕はまだその考えを捨ててはいなかった。しかし短い時間とはいえスクールを体験してきた彼からの一言は重かった。

「これは安全に飛ばすためのルールですよ。国土交通省を相手に、ウソの申請を出すんですか?」

それからじっくり話を聞き、僕の浅はかな考えは間違っていると理解したが・・・それを確認せねば。次は僕が体験する番だ。


幸いにも自宅の近所にドローンスクールがあることを知ったので、まずはそこへ週末に行ってみた。
出てきたのは若い男女で、手作り感満載の名刺には「理事」と書いてある。う〜ん、ここは無し。すまん。

そして後日、H君と同じスクールへ。知識武装はある程度できている自信があったので、チャラいニーチャンが出てきたら論破してやる、と意気込んで乗り込んだ。

案の定、みんな若い。教科書を丸暗記したような説明を聞き、天井が低い10畳ほどのスペースで30分ほど、初めての「マニュアルモード」を体験した。シミュレーターアプリのマニュアルモードを想像していたが、機体が流される感覚はあっても激ムズというほどではなかった。

H君の言うように安全のためにルールがあり、民間資格は飛行申請時に技術と知識を証明する手段として有効なことを学んだ。

状況を整理する。
飛行申請にはマニュアル(ATTI)モードで10時間の練習が必要

虚偽申請はダメ

対応する機体を買うか、30万かけてスクールに行くか

調べてみたが、dji でマニュアルモード付きの現行機種は、競技志向の強いFPVのみ(追記:2024年3月現在、生産終了)。

2台の高性能ドローンが手元にある状況で、追加で10万超えのこいつをおねだりする神経の図太さを、僕は持ち合わせていない。かと言って「30万かかるが資格を取らせてくれ」と言えるかというと、それもちょっと・・・。

ダメだ、完全に詰んだ。


この後、僕のドローン熱は少しずつ冷めていった。

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