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【会社にドローンがやってきた:10】資格は必要か、不要か。

【前回のあらすじ】同僚のH君がドローン体験コースに参加。そこで今どれだけ練習しても包括申請には通らないと知らされ、途方に暮れる。

(2022年12月)
失意の中、会社のリーダーに現状を報告すると、
「ドローンスクールで資格を薦めるのは当たり前。もっと広い視野で考えて」
・・・とのこと。たしかに。口が裂けてもスクールでは「資格なしでも大丈夫」とは言わないだろう。

国のルールには、資格が必要とは一言も書いていない。仕事で飛ばすために、具体的には人口密集地域で特定飛行を行うために必要なのは、
「10時間のマニュアルモードでの飛行と、知識」。
要はそれを資格で学ぶか、独学でやるか、ということ。

今後の見通しが暗礁に乗り上げている中、興味が湧いたので資格を取らずに最安値で包括申請をクリアする方法を考えてみた。(東京都内在住で、詳しい知り合いは誰もいない想定)。
知識はドローン検定で良しとして、マニュアルモード付きの機体をどうするか。

▪️dji「FPV」

追記:2024年3月時点で生産終了済。

先日も書いた「FPV」。カタログ値の最高速度は時速約140kmである。(ちなみにdji mini 3 proの最高速度は時速約58km)。
これからドローンを業務で始めようとする初心者が、節約のために民間資格を取らずに包括申請するためには、こんなジャジャ馬を買わなければならないのか。
クルマに例えるなら、最初に運転する車がフェラーリで、それで10時間練習したら免許無しで公道を走っていいよ、ということか。

今でこそ「ドローン ATTIモード」で検索すれば他の機体も探せることや、ネットオークションで中古のinspire1やphantom4を買うのも選択肢のひとつと思えるが、どれを選んだとしても現在の相場ではFPVよりも高価。
当時の僕には「ドローンはdjiが最強、かつマニュアルモードはFPVのみ」という知識しか無く、初心者にそこまでの知見を求めるのはあまりにも酷だろう。

▪️ありそうで無い、練習環境


10時間の練習についても、人口密集地域内(DID地区)で初心者が気軽に練習できる場所など「ない」。会社の倉庫など、航空法の適用外である屋内で、許可を得て練習するしかないのである。

▪️まとめ

上記を踏まえて、都内で資格を取らずに最安値で包括申請の条件を満たすには、

dji「FPV」を購入し「屋内」で10時間操る。知識はドローン検定3級や4級を独学。

という結論に達した。

偉そうに語っているが、僕はこの書き込み時点でドローン歴1年未満、そして実務経験もない素人だ。これから会社でドローンをはじめる方はここを見ても鵜呑みにせず、広く情報収集してほしいと思う。また、異論があればコメントでご指摘いただきたい。

加えて言うなら、FPVのマニュアルモードは初心者にはそう簡単に扱えるものではないらしい。資格代を節約しようとして、かえって高くつくかもしれない。


そして、これを言っては元も子もないが、マニュアルモード付の機体で10時間練習すれば、包括申請に通るのか?
申請の苦労話はwebに色々出ているが、ドローン初心者が「マニュアルモード10時間+独学の知識で包括申請の認可が出た」という話は聞いたことがない。
資格不要は、やはり建前なのか・・・?

資格を取らずに包括申請を通す道は、かなり険しいと感じる。民間資格は金はかかるが、大抵4日で技術も知識も手に入り、会社のホームページに資格を出せば信用の目安にもなる。

資格取得以外の方法を広い視野で調べたつもりが、皮肉にも資格の良さを再認識するような結果となってしまった。

・・・やはりこの先進む方向は、資格取得なのだろうか。

2023.11.1追記:
10時間以上の操縦練習は「十分な経験を有する者の監督の下におこなうものとする」とあるため、完全な独学は難しい。そして2025年12月5日以降の飛行申請は国家資格取得者のみ、との情報があり、それが正しいなら資格は必須となる。

2024.04.09追記:
「AUTEL EVO nano」。GPSとマニュアル(ATTI)モードを切替可能で、dji mini4proと同じ249g。現時点の相場は8万円台。空撮にも十分対応できるスペックを備えており、

「メーカーはdjiにこだわらず、低予算で操縦技術の向上・資格取得の練習・仕事まで全部ドローン1台でやりたい」

という人にはいいかも。
送信機にモニターは付いておらず、スマホをモニターとして奪われるのが僕にとっては欠点だが、この金額ではそれが普通。

注)僕はこの機体を見たことも触ったこともありません。単なる情報の共有です

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