見出し画像

レトロ自販機の聖地にGO

 富士山登頂後望む5連勤を何とか乗り切り、待望の連休。なかなか行けなかった墓参り、掃除のために相模原市へ。今日の午前中に済まして、残りの1日半をゴロゴロ、のんびり過ごそうとちょっと頑張って早めに家を出る。
 車を走らせながら、この1週間を振り返る。富士山にいたのが、もうずいぶん前のような気がしてならない。夢を見ていたような妙な感覚に陥っていた。
 ただ体の疲れは正直で、たくさん寝てもまだまだ寝られそう。ちょっとでも暇になると眠くなる。しかし、この間の仕事がとても楽だったのは、ラッキーとしか言いようがない。
 墓参り。雑草が大変元気に伸び放題でげんなり。朝早いとは言え、梅雨も明けて日差しはすでに夏。水分補給しながら雑草をガンガン抜いて、綺麗に掃除。仏花を供えて念仏。そして両親への近況報告。再就職先でまずまずうまくやってること、念願の富士山登頂、家族のこと。だれにも話さないようなこともここでは口から出てくる。墓参りにはそんな意味もあるのだなぁと再認識。
 さて、日差しはますます強くなってきた。長居は無用。そう言えば…。
 

この日もさまざまなナンバーの車、バイクが。

 この墓園は元の生活圏にあって、近隣は馴染みのある地域。その中にしばしばテレビでも紹介されている『中古タイヤ市場 相模原店』という場所がある。これだけじゃ、何で注目なの?でしょう。ここは、レトロ自販機の聖地。遠方からもたくさんの人々が訪れている人気スポットになっている。
 前に一度見に来たことがあったが、ここでは必携の小銭がなくて何も買わずに引き上げたことを覚えている。富士山でのトイレ用に大量に100円玉をゲットした名残りがあることに気付いて、これは行くしかないでしょ、と車をウキウキ気分で走らせる。
 予算は500〜600円にしておこう。さて何にしようかな。一つ目は、定番のうどん、そばの自販機へ。

暑いけどこれは外せない

 300円。今時の冷凍うどん、カップうどんの方が余程クオリティは高いかもしれないが、他では味わえない、この妙にアナログなオートメーション感がたまらない。
 しばらく待っていると熱々のかき揚げうどんが完成。涼しい車で実食!味は…、これでいいんだ。ちょうどいいレベル、これ以下でもこれ以上でもしっくり来ないんだろうな。

以上でも以下でもないクオリティが愛おしい

 あと一つ何か食べられるなぁ。周りの人たちを見ると、バイカーあり、家族連れあり、カップルも労働者もいて、実にさまざま。ビンのコーラやファンタを懐かしげに写真を撮りつつ飲み干す姿。何を買うか決めきれずに、何度も端から端を往復する姿。人間ウォッチングも楽しめた。で、もう一品は、これもレトロ自販機の定番であるハンバーガーに決定。トーストは売り切れていたので一択。
 エビカツバーガーをポチっと。温まるのをしばし待っていると、箱に入ったバーガーが。熱々の箱を手に乗せて車へ。

これも「ちょうど」の美味しさ

 箱を開けて包み紙から出したバーガーは、熱々でしなしな。いかにもレンジで温め直した感じが伝わってくる。食べてみて思うのは、やっぱりこの自販機にしか出せないクオリティ。ちょうどいい美味しさだということ。
 うどんもバーガーも、こんな自販機で食べたのは、中高生時代の頃だったか。なんか喜んで食べていたような。味もその頃と変わっていない、変にレベルアップしていないのがいいんだよな。あの頃の自分を思い出し、時の流れを感じる。

あの頃の自分が蘇る「変わらなさ」

 墓参りのついでにほんの30分くらい立ち寄った聖地。結局600円弱の買い物だったが、懐かしくノスタルジックな思いに浸ることができた。心身共にリフレッシュしたかったこの2連休。思わぬところで心がほっこりした、ちょっといい時間にできた。

いつまでも現役でがんばって!

 レトロ自販機。今の自分にも重なってくる。この自販機もきっとどこかで活躍した後、ここに集められ、メンテナンスを重ねて現役続行しているであろうものたち。
 自分も定年リタイヤ、再就職。新天地で奮闘中。以上でも以下でもなく、自分なりに持ち味を発揮してがんばっていきたいものだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?