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お酢の中でも、特に複雑。黒酢は微生物の協力でできていた。

飲むと痩せるとか、美容にいいとか、
そんな話を聞いて、酸っぱーいお酢を無理に飲んだ経験、ないでしょうか。
私は、意識高い系を目指してリンゴ酢とか買ってみましたが
やはり、そのままはキツかった。
なんでも、美味しいと感じないものは続かないですね…

そんな、酸っぱさが際立つお酢。

どうやって作られているか、ご存知ですか?


■お酢のつくりかた


名前の通り、お酢は酢酸菌という微生物が働くことでつくられます。
その酢酸菌はアルコールが大好物。
人間と一緒ですね…
アルコールを材料に、酢酸を作ることで酸っぱくなります。

と、いうことはアルコールの数だけ、お酢もあるということに。
日本酒から米酢、ワインからワインビネガー、ビールからモルトビネガーというふうになります。


■お酢の起源


私はお酢は偶然の産物から生まれたのだと思います。
今のように醸造技術が発達していない、紀元前のころ、アルコールはすでに作られていたそう。
酢酸菌はアルコールが大好き!なので、当然、アルコールの中で酢酸菌が働きお酢を作っちゃいます。
初めは、せっかくのアルコールが酸っぱくなっちゃった〜、失敗だ!と思ったでしょう。
ただ、飲んでみると、酸っぱいけど美味しさも!
その頃からすでに、お酢は身体に良いということも認識されていたようです。
人間ってつくづくすごい。
自然の恵みを余すことなく活用してますね。

と、いうことでお酢は人間が手を加えてつくった最古の調味料とも言われているそうです。

そんな、お酢の中でもつくりかたにひときわ特徴のある「黒酢」

鹿児島県霧島市が原産なのですが、何がすごいってつくりかたがすごいんです。

実は、この黒酢、ひとつの甕の中で3つのステップを順々に微生物が協力して進んでいきます。

※全国食酢協会中央会より

①糖化


甕の中には下から、米麹、蒸し玄米、水、米麹、という層で仕込みます。
すると、甕の中で麹の酵素によって米のでんぷんが糖化されます。

②アルコール発酵


糖化された糖を使って、次はアルコール発酵。
酵母が登場し、アルコールをつくります。

③酢酸発酵


最後にアルコールから酢酸菌が酢酸をつくり、お酢が出来上がり。

この、①〜③をひとつの甕で進んでいくのがすごいを
甕にいる酵母や酢酸菌が交代しながら働くんです。


菌のがうまく、コミュニケーションをとり最高のコンビネーションの末、生まれるのが黒酢!ということですね。


しかも、発酵中はずっと外で保管。
温度も湿度も自然まかせです。

こんな、自然の力に頼る製造方法のお酢づくりは他にないですよ、、

これを考えついた、というか発見したひとは本当にすごい。

そんな、背景を知りながら食べるお酢は、また違った味がするかもしれません。


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