大林河

NHKスペシャル「驚異の小宇宙 人体」でT細胞に恋に落ち、T細胞たちの視点で人体を見た…

大林河

NHKスペシャル「驚異の小宇宙 人体」でT細胞に恋に落ち、T細胞たちの視点で人体を見たファンタジー風の戦争物語「Being」を2008年より自サイトにて連載開始、現在第21話。法律擬人化漫画も作成。 漫画サイト→http://pelagus.sub.jp/actiolic/

マガジン

  • 1日20分の免疫学

    「医系免疫学改訂16版」の公開型自主勉です。 T細胞に惚れて数十年、細胞擬人化漫画を描き始めて十数年の素人が、どこまで推しを知ることができるのか学べるのか挑戦中。

  • 1日15分の免疫学

    「Janeway's免疫生物学」の公開型自主勉です。 T細胞に惚れて数十年、細胞擬人化漫画を描き始めて十数年の素人が、どこまで推しを知ることができるのか学べるのか挑戦中。

  • インビザライン歯列矯正物語

    インビザラインの歯列矯正記録です。ハッピーエンドだと思いたい!

  • 1日10分の免疫学

    「エッセンシャル免疫学第3版」の公開型自主勉のまとめ。

  • 苦民講座まとめ

    Twitter ID@minpo_plusで投稿した「民法が苦手な人の民法が苦手な人による民法が苦手な人のための改正債権法の紹介ツイート」をまとめて記事にしています。

最近の記事

1日20分の免疫学(3)免疫とは③

自然免疫について 本「獲得免疫と異なり、即戦力的な機構(自然免疫)がある」 大林「自然免疫は非特異的なんだよね、大まかにヤバいやつを判断して即応!」 本「リンパ球は、抗原レセプターで自己非自己を精密に区別する。でも、侵入してきた非自己に対応できるリンパ球は少なく、効率は低い。クローン増殖にも時間を要する」 大林「だから大まかに判断して即応できる自然免疫が必要になる……まぁ、進化過程としては、まず最初に、非自己を大まかにすぐに排除する自然免疫機構ができて、次に強力な獲得免疫の

    • 1日20分の免疫学(2)免疫とは②

      一つの抗原に対応できるリンパ球は1万個に1個 本「特定の抗原に対応するリンパ球は、多くて1万個に1個程度」 大林「だからその選ばれしリンパ球がクローン増殖するんだよね!」 本「もしかして君は、侵入してくる"非自己"が1種類の抗原しか持っていないと考えてる?」 大林「えっ…」 本「仮に10種類の抗原を持っていたとすると?」 大林「そうか、1つの病原体≒1つの非自己=1つの抗原じゃないのか。もし10抗原あるなら対応できるリンパ球は1,000個に1個か!増えた!」 ヘルパー細胞

      • Oisixお試しセット×1人暮らしレポ

        深夜にうっかりポチったOisix 去る3月24日、土曜から日曜へと日付が変更した頃…… 電子書籍で購入している漫画の続刊が発売されていることに気づいて、hontoでポチッた直後だった。 今なら送料無料! モスの照り焼きボウル付のお試しセット 7980円相当が96%オフの1980円! ※尚、ちゃんと覚えてないのでこの数字は間違っています。 おいしそうなモスの照り焼きハンバーグの画像と いかにもお得感を煽る数字が並んだバナーがhontoのページを覆うように現れた。いつもな

        • 1日20分の免疫学(1)免疫とは①

          本「2021年11月に出版されて積読されてた医系免疫学改定16版です」 大林「お待たせしましたぁッ!今日からよろしく」 本「免疫学の教科書はもう何冊か読んだね?」 大林「うぃ、なので復習が必要と思った事と新規情報に絞って熟読するつもりです。次の本がもう来そうなのでややペース上げていきます」 1.免疫とは━免疫結合概説1免疫系の役割 本「免疫現象は、微生物の感染防御・異物の無害化と除去・ 他の個体の細胞の拒絶・変異細胞 、老廃組織の除去などに関わっている。組織修復もする」

        1日20分の免疫学(3)免疫とは③

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        • 1日20分の免疫学
          3本
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          130本
        • インビザライン歯列矯正物語
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        記事

          1日15分の免疫学(130)免疫応答の操作⑧

          入口の防御か全体の防御か 本「理想的なワクチンは、感染源が侵入する場所で防御反応を誘導するもの」 大林「侵入個所を防御出来たら感染しないもんね」 本「なので、病原体の侵入経路である粘膜の免疫を刺激するのが重要な目標となる」 大林「粘膜に直接といえば、経鼻ワクチンかな…」 本「そう。ほとんどのワクチンは注射で、痛みを伴うので接種率が減るし、人件費含む経費もかかる上に、大半の病原体の侵入ルートとは異なるので適当な免疫応答を刺激するのに最も効果的とはいえないかもしれない」 大林「

          1日15分の免疫学(130)免疫応答の操作⑧

          応援上映行ってきた記録

          去る3月8日、映画「ゲゲゲの謎」の応援上映に行ってきました。 応援上映とは、 「映画の上映中に観客が大声を出すことが認められた特別上映回。映画上映中に観客の声援、コスプレ、アフレコなどが許される新しい映画鑑賞スタイルであり、映画館では静かに映画を鑑賞するという従来の概念を覆すものである」 応援上映に行くと決めた経緯長いので要約ver. ・私は映画館に行くことは滅多にない。 ・しかし「ゲゲゲの謎」はたいへん面白く、パンフレットを読んでからもう一度観たいと思い、また、字幕版

          応援上映行ってきた記録

          1日15分の免疫学(129)免疫応答の操作⑦

          ワクチン開発で大事なこと 本「ワクチン開発の成功に必要なことはまず安全性、 大半の者に防御免疫が誘導されること、長期の免疫力が誘導されること( T 細胞 B 細胞 両方の感作が必要)、 安価であること」 大林「安全性は勿論だけど、安価なのは実際問題として重要だよね」 本「効果的なワクチンプログラムの有利性は集団免疫」 大林「数年前からテレビでも聞くようになったね。体質その他の事情でワクチン接種できない人を守るためにもワクチンを接種できる人は接種が望ましいって」 本「集団の

          1日15分の免疫学(129)免疫応答の操作⑦

          1日15分の免疫学(128)免疫応答の操作⑥

          ワクチンと感染症について 大林「ジェンナーとパスツールから始まりましたね」 本「ワクチンの目標は、持続的な予防免疫を誘導すること。一度の感染でしばしば防御免疫が獲得される」 大林「しばしば…留保したな?獲得できない場合もあるからか」 本「感染による防御免疫獲得については、2000年前のペロポネソス戦争の頃に既に認識されていた」 大林「ま、まさかそれは…」 本「戦争中に2回続いてペストの大流行がアテネを襲った。ギリシャの歴史化トゥキディデスは1回目の流行で生き残った人が2回目

          1日15分の免疫学(128)免疫応答の操作⑥

          1日15分の免疫学(128)免疫応答の操作⑥

          がんと免疫療法について 本「がん免疫療法には、CAR-T細胞や単クローン抗体のほかに2つの主要なアプローチがある」 大林「ワクチンと…なんだろ」 本「がんワクチンは、腫瘍が本質的に免疫原性が乏しいのでワクチンで高めようというアイデアに基づく」 大林「へぇ〜!つまり腫瘍細胞は攻撃対象になりにくいってことか。まぁ、排除されないからこそ増殖しまくってがんになってしまったから当然か」 本「2つ目はチェックポイント阻害。これは免疫系が感作されているのに免疫寛容によって抑え込まれてい

          1日15分の免疫学(128)免疫応答の操作⑥

          1日15分の免疫学(127)免疫応答の操作⑤

          腫瘍拒絶抗原の分類 本「腫瘍拒絶抗原はいくつかに分類できる」 大林「腫瘍を拒絶する抗原……T細胞が排除対象として認識する抗原ってことかな」 WEB「ヒトのメラノーマ細胞のMHC上に提示され,T細胞によって認識される癌抗原の遺伝子.MAGEと名づけられ,メラノーマだけでなく各種の癌にも発現することが判明した.正常細胞ではMHCを発現しない精巣の細胞にのみ発現し,現在ではCancer-Testis抗原群として扱われている」 大林「マゲって読むの?何の略?」 WEB「melan

          1日15分の免疫学(127)免疫応答の操作⑤

          1日15分の免疫学(126)免疫応答の操作④

          本「免疫抑制状態で腫瘍が成長する例として、固形臓器の移植後で免疫抑制状態にしている患者で起きる移植後のリンパ球増殖性疾患がある」 大林「感染症とかでもないのにリンパ球が増殖する病態ってことかな」 本「これは、エプスタイン・バール(EB)ウイルス感染によりB細胞が増殖するもので、免疫が正常であればB細胞が腫瘍化される前に感染細胞が排除される」 大林「EBウイルスか!別の章で学習したやつだ!キス病!」 本「腫瘍はT細胞応答誘導するような新規の腫瘍特異抗原を持っていないかもしれな

          1日15分の免疫学(126)免疫応答の操作④

          1日15分の免疫学(125)免疫応答の操作③

          がんと免疫について 本「先進国の三大死因は、がんと感染症と心血管疾患。感染症の治療や 心血管疾患の予防の改善が続いて平均寿命が延びるのに伴い、がんが一番の死因となる可能性が高い」 大林「長生きするほど遺伝子の異常が蓄積されるもんね… 」 本「がん治療の最も大きな課題は転移metastasisの制御」 大林「英単語の発音はメタ……?」 看護ルー「転移:metastasis(メタスターシス)を「メタ」と略す。 肝臓へがんが転移することは「肝メタ」、脳への転移は「脳メタ」という。

          1日15分の免疫学(125)免疫応答の操作③

          1日15分の免疫学(124)免疫応答の操作②

          抗体製剤について 本「抗体は、より選択的に働き、直接的な毒性が低い可能性がある」 大林「抗体製剤ですね!」 本「抗体製剤の開発は、19世紀後半にジフテリアや破傷風の治療のため開発されたウマ血清が最初」 大林「馬に感染させて免疫つくらせてその血液から抗体を採取するやつですね。ヒトからも採取してるよね、移植の章で書いてた…」 本「ドナーから集めた多クローン性抗体製剤の経静脈投与intravenous immunoglobulin:IVIGは様々の原発性や後天性免疫不全患者の治療

          1日15分の免疫学(124)免疫応答の操作②

          1日15分の免疫学(123)免疫応答の操作①

          第16章 免疫応答の操作序章 大林「第16章はどんな内容?」 本「望ましくない免疫応答の抑制や防御免疫を高めたりする方法について」 大林「後者であればワクチンや血清から始まり…」 本「そうだね、病原体に対する免疫法や抗血清の開発は19世紀後半にかなり進んだ。免疫抑制については薬剤が導入されるようになった」 大林「色々と進化してるよね」 本「薬剤による操作は特異性が低く、効果も限定的だけど常套手段で標準治療となっている」 大林「よりピンポイントな方法があみだされたよね、分子

          1日15分の免疫学(123)免疫応答の操作①

          1日15分の免疫学(122)自己免疫と移植15

          胎盤と免疫抑制について(前回からの続き) 本「胎盤は、栄養素の枯渇により母親のT細胞を抑制しているのかもしれない」 大林「胎盤って栄養たっぷりなイメージあるけど?」 本「母親と胎児の境界の細胞ではインドールアミン2,3-ジオキシゲナーゼという酵素が高発現していて、これは必須アミノ酸のトリプトファンを枯渇させ、トリプトファン欠乏のT細胞は反応性が低くなる」 大林「ほぉ」 本「妊娠マウスでこの酵素を不活性化すると、アロである胎児は母体から急速に排除された」※allo:非自己 大

          1日15分の免疫学(122)自己免疫と移植15

          泊まったビジホが昭和だった件

          私はコミケにサークル参加しているので、毎夏冬は3〜5泊ほど東京滞在をしております。宿泊費はそんなに出せないので、1泊1万前後のビジホを選んでいるのですが、最近の値上がりがすごすぎる。 愛用しているビジホの値段がコロナ前の2倍を超えて、尚且つ、大晦日を含む連泊の空きがないという事態に陥ったため、やむなくヤフートラベルで「1泊1万前後で1名12月29日から3泊とれるところ」を探し、東京駅や国際展示場への移動時間がそれぞれ30分以内のホテルに決めました。 ヤフートラベル上でのホテ

          泊まったビジホが昭和だった件