炎症とは

1日5分の免疫学⑲炎症について

本「炎症について詳しくやるで」
大林「炎症といえば①発赤②腫脹③疼痛④発熱!最初に勉強した!」

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本「炎症が起きるのは感染だけでなく、ぶつけたりした時の『物理的因子による炎症』、毒物による『化学的因子による炎症』もある」
大林「感染やアレルギーの場合は『生物学的因子による炎症』ですな!」

<発赤について>
本「ちょっと傷ついただけで血が出るのは何でや?」
大林「 身体の隅々まで毛細血管があるから!(微小循環)」
本「 普段血が流れてない部分あるの知ってる?」
大林「えっ、何それ知らない…」
本「毛細血管床という。 毛細血管のエリアに有害刺激が加わると そこにも血が流れる」
大林「それはつまり、 普段赤くならないところが赤くなるやつ? 酔っ払った時とか肌が赤くなるのも?」

<発熱について>
本「 発熱って局所的なものと全身性のものがあるの知ってるか?」
大林「局所…ぶつけたとこが熱く感じるやつとか?」
本「炎症細胞が出すサイトカイン発熱を引き起こす物質なんやで」
大林「炎症細胞とは…マクロファージ、好中球、NK細胞、Tc細胞、、」 本「発熱を引き起こす物質は内因性発熱物質と呼ばれる」
大林「外因性は?」
本「病原微生物そのものや細菌の毒素腫瘍細胞やその代謝物やな」
大林「えっ…腫瘍細胞そのものや、腫瘍細胞の代謝物も発熱物質なんだ……詳しく知りたいなぁ」

本「内因性発熱物質脳の視床下部近くにある血管の内皮細胞に作用して、血管内皮細胞はプロスタグランジンE2(PGE2)の合成を促進、PGE2が視床下部の体温調節中枢に作用し、全身性の発熱を生じさせる」
大林「呪文かな????ひたすら覚えるしかない感じ…」

<内因性発熱物質による発熱の流れ>
①敵侵入→②免疫細胞サイトカインを出す→③その一部が視床下部の近くにいる血管内皮細胞PGE2を作る→④視床下部が身体の各所に「体温を上げろ」と指令を出す→⑤発熱!

※敵の出す毒素や、敵そのものによる刺激(=外因性発熱物質)で発熱する流れも、③以降は同じ。

<炎症に関連し、次は細菌感染の調べ方について>

本「細菌感染調べ方は?」
大林「 感染部位をとって顕微鏡で調べる!」
本「それ以外にも『好中球核の左方移動』がある」
大林「何それ、核が右から左に動くの?」

大林「グラフの左移動か~い!!!!!」
本「好中球核の左方移動……つまり『桿状核好中球の上昇』を伴った上昇も 細菌感染の判断材料の一つになる」
大林「桿状核好中球…つまり若い …未熟な好中球が増えてるってことは、成熟した兵士が足りなくて学徒出陣!!!ってことですな」

別の本「左方移動とは、桿状核好中球が白血球数の15%を超えること」
大林「おっ、具体的な数字が」
別の本「検査としての感度・特異度が低いとされ、最近は使われなくなった」※日本医事新報2019年1月5日
大林「んんんん~!そういえば別の本にも同じようなこと書いてた気がする!」

本「まあ、抗菌薬投与後数日とか、一時的に好中球が上昇する時期あるけどな」
大林「検査前の服薬等も要チェックってことか~」
本「あと重症の感染症では白血球は減少することもある」
大林「敵が多いのに兵士の供給が間に合わず……」
本「とりあえず今日はここまでにしとこか」
大林「無理矢理な〆方だけど時間に余裕がないから仕方ないな!チャオ!」


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