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失敗する姿も見せ、照らすためにより輝く!

アクションポート横浜の卒業生を主人公として、大学生がインタビューする企画。第8弾は宮代菜月さん。
彼女が活動に関わったきっかけや活動への思いをインタビューしました。はじめての方は先ずコチラから。

宮代菜月(みやだい なつき)
明星大学 教育学部 2015年度卒
大学時代からアクションポート横浜のメイン事業でもある横浜サンタプロジェクトにて貢献。1000人近くの来場者が集まる中で、子どもに笑顔を提供し続けてこれたのは彼女が受付ブースにいたことが大きい。一方、横浜アクションプランナーでは、若手でありながらも既に誰がどう見てもYAPである。

インタビュー|小林俊貴 惠結希

その先生だけが、怒らなかった

小林:宮代さんは小学校の先生をされてるって聞きました。これまでの経緯を伺ってもいいですか。

宮代:はい、神奈川の高校を卒業後、明星大学の教育学部で障害児教育を専門に学びました。その経験を活かして現在は小学校の先生をしています。

恵:障害児教育を専攻したのち、小学校で活かしているんですか?

宮代:そうなんです。特別支援学校にいる子たちって恵まれてるっていうと変なんですけど、たくさんの大人に支えられてる子が多いと感じていて。一方の小学校には、困ってるけどクラスの中に埋もれていたり、おうちの方が忙しくて子どもの変化に気づかなかったり。そういったケースも存在していて、私が大学で学んだ障害児教育をその子どもたちに活かしたいなと思って小学校を選びました。

恵:そんな思いがあったんですね。

宮代:最初は幼稚園の先生になりたかったんですけど、ピアノ弾けなくて。笑

恵:必須のとこ多いですもんね笑。そもそも、障害児教育にはどうして興味を持ったのですか。

宮代:中学時代の個別支援学級の先生の影響です。教室が騒がしいとき、他の先生は怒って鎮めるんですけど、その先生だけは楽しく鎮める方法を知っていて。他の先生と何が違うんだろうって個別支援の教育に興味を持ちました。

小林:その先生に憧れる気持ちわかります。 

宮代:だから今でも心変わりできるぐらい個別支援学校も好きなんです。

小林:お優しいですね。笑

宮代:内面だけじゃなくて外見も褒めてくれていいんだよ。笑

担当教科は、国語・算数・理科・お笑い

小林:小学校の先生ってやっぱり大変ですか。

宮代:そうだね~。8時~3時で授業したり、子どもたちの話を聞いたり。下校後も行事の準備があって、いまだと担任してる4年生の宿泊行事がもう直ぐなんです。あとはテストの採点、翌日の授業の準備や研究もですね。

小林:子どもたちが帰ったあとも準備で大変そうですね。ちなみに何の教科が得意なんですか。

宮代:聞かないでよ笑。うーん、国語と算数は好きなんですけど、得意ではないかな笑。苦手な体育と音楽に関しては、できないとこを子どもに見せながらやってます。授業おもしろいとは言ってもらってますよ。笑

惠:ちゃんとできないとこも見せるんですね!それにしても大変そうです、小学校の先生って全部教えるんですもんね。

宮代:馬鹿にしてくる子どもに、恥ずかしくないからって教えるまでが授業だと思ってます。笑

小林:ちょっと授業受けてみたいです。笑

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出会いは象、それからはトナカイ

惠:そういえば、アクションポート横浜(以下:APY)とはどのようにして関わるようになったんですか。

宮代:はい、象の鼻パークで開催された国際フェスタに大学1年生のとき参加して。そこで教育支援協会の方が運営していた、だがしや楽校がきっかけなんです。

小林:だがしや楽校ってたのしそうな響きですね!

宮代:わかる笑。だがしや楽校は、遊びに来た子どもたちが国際フェスタ内で30分ぐらいのお手伝いをすると、会場内で使えるエコマネーを貰えて駄菓子を買えるってフェスタで。私は子どもが好きなので、ボランティアで手伝ってたら高城さんがいたんですよ。笑

恵:高城さんはどこにでもいますよね。笑

宮代:でも家にはあまり帰ってないから、いつか奥さんと娘さんに『あのとき家にいてくれなかったー。』って愛想尽かされるかも。笑

小林:あー、さこのみ(※左近山団地の地域の飲み会)で遅くまで呑んでるせいですね。

宮代:それから高城さんに誘われて、現在も横浜サンタプロジェクトだけは毎年トナカイのコスプレで来る人みたいな関わり方してます笑。初めて参加するインターン生が中心なので、去年のことや療育キャンプで学んだ子どもとの接し方など伝えてます。

恵:今年は12月14日に活躍されるわけですね!

可笑しい人たち、楽しい体験、自分の歩調で

小林:いろいろな活動をされていたらいつの間にかAPYに囲い込まれていたんですね笑。

宮代:APYじゃなくてもやってたとは思うんです。でもだんだんと繋がりもできて居心地がよかったのと自分なりのペースで活動しても受け入れてくれたことに魅力を感じて。とくに横浜アクションプランナー(YAP)のメンバーと今でも関わっているのはそれが理由です。小さい子どもと関われるのも大きいですけどね。

惠:自分の居場所があるっていいですよね。宮代さんは色んな活動や経験をされたと思うんですが、経験が仕事や生活とリンクすることはありますか。

宮代:直接仕事に活きることよりも、関わった人と未だに連絡を取っている生活面での影響が大きいかな。普通に仕事をするだけではできなかった繋がりで、地域に居場所があるのは大きいです。おかげで、さまざまな団体と話す機会があるので子どもに何か体験させたいなって思ったときに、あの団体に相談しようって取っ掛りになったりも。

小林:地域に多様な体験の場を得ることが出来るのはいいですよね。一人で育てるんじゃなくて、地域で育てているようで。

大切だから、黒板には書いてないよ

惠:そんな宮代さんに相談したいんですけど、私は社会学部の福祉学科所属で、自分のやりたいことをまだ見つけていないんです。なのでこの機会にヒントをもらいたくて。宮代さんがやりたいと思った決め手は何だったんですか。

宮代:実際に体験してみたことかな。もともとは私も興味がバラバラだったけど、子どもと関わってからはもう子どもに夢中で。誰とどう関わるかって、受ける影響大きいと思う。

惠:体験して、実際に関りを持つんですね。

宮代:参考になるかわからないけど、私は発達障害が専攻で発達障害の子どもとばかり可愛いい~って関わってて。でもあるときの療育キャンプで聾学校の子どもたちとも関わることがあったとき、そこでも超可愛いと思っちゃって。子どもなら何でもいいのかって言われそうだけど笑。だからね、きっと最終的にどこかに行き着くと思うよ。とはいえ相性もあるはずだから、先ずは関わりやすいとこをみつけて実際に関わってみて、相性のいい方に身を任せてみるでもいいと思う。体験してみることが大切だと思います。

惠:私は実際に体験したことがなくて、授業でDVD見るぐらいしかないのでまだまだ足りないですね。

宮代:ボランティアとかも探せばあるからね。やりたいことは見つかるよ、大丈夫!

小林:実際に体験するって大切ですよね。体験をすることでやりがいが見つかり、やりたいことにつながりますよね。

宮代:私も子どもを含め人が喜んでくれることが嬉しくてやりがいになってます。あとは小学校の先生なので子どもが成長したなって思えるとき、他の人に子どもがほめられたときかな。本当に子どもが毎日笑っててくれることは幸せ。

恵: 聞いているこっちも幸せになるやりがいですね!最後にAPYの学生にメッセージをお願いします。

宮代:はい!高城さんの話は半分聞き流すこと!笑

小林:え…。

宮代:それは冗談として、お金で買えないものを増やしておくといいと思います!人との繋がりや経験ですね。私も先生になりたくて意図的に多くの先生と接する機会を増やしていたんですけど。その他でも、アルバイトやシェアハウス、草野球のマネージャー、もちろんアクションポートも。そこでの繋がりや経験がいまとても支えになっていて。もちろん合わない人もいると思うけど、たくさん会えばそれだけ合う人もいるから。一生の友達でいたいなとか、憧れるなって人に出会えるかもしれない。そうやって築き上げた経験や人の縁があれば仕事が上手くいかなくても幸せに生きていけるから、いろんな人と尻込みせずに関わってみてほしいです。

小林:お金で買えない経験と縁…いろんなことにチャレンジしたくなりました。

宮代:自分の取れる選択肢を増やしておくことは、自分の周囲にいる人の可能性も広げることになるからね。これからの二人を応援してますね。

恵:実際に経験して関わってみて、やりたいこと見つけます!ありがとうございました!!

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ACTION DATA 宮代菜月
2012年 だがしや楽校(YAP)
2013年 横浜サンタプロジェクト 学生チーム
2014年 横浜サンタプロジェクト 学生チーム
2015年 横浜サンタプロジェクト 以降、毎年

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聞き手 小林俊貴 惠結希
テキスト 小林俊貴 惠結希
編集 野永雄司
写真 高城芳之
監修 高城芳之

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