見出し画像

村上さんが保有したアークランズ(9842)ってどういう会社?

お久しぶりです。
プライベートで悲しいことがあり、落ち込んでいるアクティビストタイムズです。落ち込んでてもしょうがないので、とりあえずnote書きます。

村上さんが最近アークランズ(9842)という会社を新規に大量保有しました。そこで村上さんが何故アークランズを大量保有したかについて考察していきたいと思います。
その上でそもそもアークランズって何かをまずは分析したいと思います。
それではどうぞー‼︎

⭐️アークランズってどんな会社❔

●企業概要

アークランズとは新潟県三条市を拠点とする創業52年の全国241店舗(海外2店舗含む、2022年9月1日時点))数を誇る、生活価値提供企業です。
直近はビバホームと合併し、規模を拡大しています。
主な事業内容は以下の5つ。

①小売事業
ビバホーム等のホームセンター関連が主です。
リフォームデザインセンターやキャンプ用品専門店等もやっています

②卸売業
主に全国のホームセンターに商品を供給する卸売業を展開。

③外食事業
サラリーマン大好きなかつやを運営(主たる運営は上場子会社のアークランズサービス)

④不動産事業
自社物件による商業施設の運営

⑤フィットネス事業
24時間ジムの「joyfit」運営。
実は私も使ってます。

またアークランズグループの運営する店舗は以下の通りです。個人的にかつやはこの会社が運営しているのは意外でした。

(出典)アークランズホームページより引用

詳細はホームページに以下の紹介ページあるのでご覧ください。

事業内容が非常に多角的ですね。コングロマリットディスカウントと指摘されそうな雰囲気も感じます。

●株価の状況

以下の図は約10年間の株価動向。
直近はビバホームの完全子会社化を発表した2020年11月に株価が急激に上昇しています。その後は株価は下落しており、直近の高値から比較すると約3割ほど下落してますね。
直近はシティインデックスイレブンスによる保有が判明し再度株価が上昇していますね。

(出典)Yahooファイナンス

●財務状況

同社の財務状況は以下の通りです。
自己資本比率が低いですが、恐らくビバホームの完全子会社で資金を使ったのだろうと思います。またROEは非常に高いですね(自己資本が少なくなったことが要因ですが)。
売上高は合併の効果もあり大幅上昇してますね。後述していますが中計の目標とも相違ない水準で進捗しているようです。

ただ配当性向が22%、TSRが121.3%というのは正直低いなと思います。(これらに関して何かしら目標を策定していればと思うのですが、そのようなものもなく、、、)
もう少し株主目線も必要と感じる財務状況かと思います。

(出典)同社の有価証券報告書より引用
(出典)同社の有価証券報告書より引用

●中期経営計画

同社の中計の柱は以下の3つの戦略。

・売上高伸長
十分な商圏が確保できる優良な物件を吟味して、毎年着実に出店。
ペット、リフォーム、アウトドア、外食などの専門店の業態をさらに深耕。
 
 
・荒利益率改善
ビバホームとの共同仕入によりNB商品の仕入原価を低減。
アークランドサカモトとビバホームのPB商品の共有、さらに、プロ向けの独自性ある製品開発によりPB売上構成比率を40%超に。
 
・販管費低減

両社の物流を統合し、国内物流費用と海外調達費用を低減。
ビバホームのIT資産をアークランドサカモトで活用し、各種オペレーションの生産性向上を少ない投資で実現。
 
上記の3つの戦略を着実に実行することによって、グループ全体でのシナジーを創出し、売上高3,800億円、経常利益300億円を達成を目指すとのこと。

(出典)アークランズホームページより引用
(出典)アークランズホームページより引用
(出典)アークランズホームページより引用

個人的にどこを見渡してもROEのやROIC、自社株買い、配当性向、TSR等の目標値を中計に取り入れておらず(ROEが高いので問題ないと思っているのかもしれませんが)、投資家目線を考えてこちらを策定したのか少々疑問に思う部分は感じました。
成長するための戦略は考えているのだと思いますが、じゃあ出資者である株主にはどのように対応するのかが不明確な印象です。

●株主還元策

基本配当金の支払い。自社株買い計画等はなし。
配当性向の目標値は開示なし。
直近はビバホームとの合併記念で五円増配。

(出典)同社第2Q決算説明資料

一応以下が配当方針(原文引用)

当社は、長期的に安定した配当を行うことを重視するとともに、利益水準や配当性向を考慮し、企業価値向上のための内部留保とのバランスをはかりながら、利益配分を実施してまいります。

当社は、中間配当と期末配当の年2回の剰余金の配当を行うことを基本方針としております。

これらの剰余金の配当の決定機関は、取締役会であります。

内部留保資金につきましては、新規出店投資資金や既存店舗の活性化のために効率的に充当し、収益の向上をはかってまいります。

●株主構成

株主構成は以下の通り。機関投資家が約5割の、個人投資家が約3割と言った構成ですね。

(出典)アークランズホームページより引用
(出典)アークランズホームページより引用

●大株主上位10社

上位を見るとフィデリティのアカウントに加えて、創業家の面々が多く確認されますね。

(出典)アークランズホームページより引用

●大量報告書提出先

①FMR LLC
令和2年12月15日時点で発行済みの8.26%保有しております。

(出典)同社への変更報告書より引用

②野村アセットマネジメントグループ
令和4年4月29日時点で、発行済み株式数の5%を保有しております。

(出典)同社への大量保有報告書より引用

③シティインデックスイレブンス等
令和4年9月27日時点で発行済み株式数の5.06%保有。

(出典)同社への大量保有報告書より引用

⭐️最後に

今回はアークランズについて見ていきました。
後程考察noteも挙げたいと思います。

こういったアクティビストが新規に保有した銘柄については今後も考察していけたらと思いますので引き続き宜しくお願いします🤲


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?