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舞台の感想と、最近の意識。

本日も、舞台を観劇してきました。


僕は、最近、スポーツって俳優の仕事と似てないようでめっちゃ似てるなぁって思ってたんです。

これは舞台の内容とは関係ない余談なんですけど。


試合一つ一つも作品のようだなぁと最近のワールドカップやWBCなどを観戦して感じていて。


その場その場で、仲間と呼吸を合わせてら点を取りに行く為に今何が必要なのか。それを瞬時に分析しながら試合を進めていく。例えば、日本対イタリアの時の大谷選手のバントなど。その分析が直接点になり勝敗にもつながるし、その点を取りに行く過程が観てる僕らを熱狂させてくれる。これって側から見ると、ドラマや映画のように思えるのです。

スポーツの熱狂は、僕らの視線を釘付けにしてくれました。そして僕ら役者も、視聴者の人を釘付けにするようなシーンを作っていかなければ、途中で観なくなってしまう人達もいると思います。そうなったら僕ら役者の負け。野球やサッカーなどのスポーツも観てくれる人たちがいるから成立してると思います。

その、観てくれる人達がいる事を前提に進めていく仕事なので、そうなってもらえる為に、役者自身は何をして行けば良いのか。そう考えるようになりました。

そして、何が一番大切なんだろうと思った所、

「ずっと芝居に触れる事」

という結論が今更ながら、出てきました。
改めて。

例えば、
本を読んだり、映画を観たり、舞台を観劇したり。
そしてその感想を文字で表現してみたり。

これが、サッカーでいうリフティング、
野球でいうと、素振りなんだろうなと、そう思わせて貰ったんです。

芝居は一人では出来ません。
でも、リフティングも素振りも、一人でできる。
じゃあ、役者って何が一人でできるんだろうって、ずっと探しに探してたんですけど。

見つけれて良かったです。
常に触れていく事が、今は大事かなと言う結論が出ました。だから、今まで以上に触れていきます。

という、意識の変化というか、意識の成長が最近ありました。それが実になるまで、そして、他人が見て、食べて、面白い!美味しい!ってなり続けて貰えるように、もっと頑張っていこうと思います。


やばい。
今日のは長くなるかもしれません。
でも、読んで頂きたいです。
面白い舞台でしたので。🙇‍♂️🙇‍♂️


さて本題に!!!!!!



「カモメよ、そこから銀座は見えるか?」

演出: 岩松了さん


2回、観劇しました。
1回じゃどうしても理解出来なくて笑

でもやっぱり、2回みると、余裕ができます。

この作品は、人間劇の様で、SFの様にも感じました。

二人の若い浮浪者が、色んな人に会っても、存在が認識されたりされなかったりという設定があって。

何故???と思いましたけど、この疑問は1回目の観劇で解消されました。

メインは、会話劇です!

その中から真実を抽出していくと、中々に衝撃的な出来事が出てきます。

テーマは過去の出来事に対する「赦し」。

いや難しかった。

不倫。両親の死。

赦しを乞うたとしても、それは自分が楽になる為にする行為にしかならない時だってあります。

相手が謝罪を求めて、初めて赦しを得る権利を得るわけで、自分一人で解決しないからこそ難しい。

そして、心に傷を負ったものは例え赦したとて、それは消える事はない。死が絡むものなら尚更。
もう戻ってこない。死とはそういうもの。

だからといってこの物語は一方的に赦しを乞う物語でもない。許し難い存在に、ある感情を抱き始めたりもする。その真偽の分からない事実に、また振り回される主人公のイズミの姿は観てて、側から見るとやはり可哀想で、紛れもなく子供で、あの時から時は止まってて、でもそれは仕方のない事かもしれなくて、解消の仕様のない気持ちでした。

そして、僕はこの作品の秀逸さは、イズミとその兄を取り巻く若い浮浪者の存在がその赦しというテーマにガッツリ絡んでくる構成です。

そこが繋がる瞬間に、とても心が浮つきました。
いやー、面白い笑 凄いなと。

ただどうしても最後だけが理解出来ないのです。

とみの存在は、この作品の切なさを倍増させます。
とても良かった。

若い浮浪者の二人のコミカルな芝居は、観てて何度も笑いました。



大人の身勝手な行動のせいで、苦しめられる人たちは沢山いると思います。

それを乗り越えて新しい自分の幸せを見つけることが人生というならば、とても残酷です。

でも、だからといって、大人だって失敗はします。
大人だから失敗をしたら責められる、責めていい。
というのも厳しすぎると思います。

確かに、子は親を責める権利は持ってるとは思いますが、親も親になるのは初めてなわけで、共に成長していく存在だよなーと思うと、この作品のテーマである「赦し」っていうのは、なんだかとても生きていく上で大切だなぁと感じました。

今の世の中は、
失敗したものに対して厳しすぎます。

もっと優しい世界でありたいです。
そう思いました。



とても面白い作品でした!!!!
本多劇場にて、そして、東京以外の公演もあります!!!!是非!!!!!


https://mo-plays.com/kamomeyo/


最後まで読んで下さって、
ありがとうございました!!!!


K

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