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ヤギナオ4_記録2「Phoneme に伏在するyon」

正直「Philatery」後半からベスト版にかけてのレコーディングに関してはあまり覚えていない部分が多い。

なぜならばレコーディングをする場所がスタジオからほぼ大田さん宅へと移行したからだ。

普通に新曲のアレンジや少編成でのライブのリハなども大田さん宅でよくやっていたため、
当時は今弾いてるのは新曲のアレンジだっけ?
いや、新しいアルバムのレコーディングか?
あ、いや、「Philatery」の曲?
とよくわからなくなっていた。
決して酔っ払っていたわけではない。

「Philatery」も前回書いたスタジオでの録音だけでなく、
リリース間際に、その後も何度も大田さん宅で重ね録りをしている。
スーシェフのベースもそうだが、
自分のギターで言うと「電車のうた」のスライドギターやアコギ、
「カオリイロ」のシタールらしき音なんかがそうだ。
もっとあったかもしれないが、
やはり苦戦したものは覚えている…。
わざわざシタールの音階をギターで弾きなおしたんだから…。

そんな感じで「Philatery」が無事発売となるも、
大田さんからの「なおくん、今度この曲のギター録ろう」
という誘いはつづく。

ベスト版の方で自分がギターを重ねたのは「からんころんからん」と
「わらわらかへで」
の2曲。

「からんころん…」は芥の顔といってもいいくらい、
芥を知っている人なら大体の人が知っている曲だろう。
正直、この曲に自分のギターを重ねるというのは畏れ多いことだった。
だってすでに完成されているものに、
これ以上何を重ねろと…?

そう思っていたが、
でも自分が芥に入ってから「からんころん」では全く自分のエッセンスを入れてなかったのか?
というと、そうでもなくて、
イントロでのバイオリン奏法など、
結構、自分なりにやっていた部分もあった。
なのでそれを邪魔にならないよう、再構築し、弾かせていただいた。
イメージとしては、どこか懐かしい、夕方、帰り道のような…
いい意味でこのフレーズが働いてくれてたら嬉しいが…

「わらわらかへで」は芥にとっては珍しい、歌なし(ちょっとだけあるか)のインスト曲だ。
これなんかもかなり苦戦した。

そもそも、もともと大田さんとアコさんの2本のギターがただでさえせめぎあっている中、
どうやって自分のギターを入れろと??

だからほんの一瞬一瞬の休符の部分を狙ってフレーズを作り、埋めていった。
大田さんからのアイデアもあり、緩急もつけながら構築していった。

その結果とんでもなく目まぐるしい、ギターが飛び交うインストになった。
アレンジを担当してくれた三木さんのお力もあります。

そんなわけで、ベスト版「Phoneme に伏在するyon」も一筋縄ではいかないアルバムとなりました。
今回もかなり僕個人からの視点で書いてしまいましたが、聴きながら読んで、楽しんでいただけたら幸いです。

また記憶が蘇ったら書きます。

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