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コロナ渦で地球さまよった船員Twitterまとめ(下編)

こんにちは、ヒロクマです。

コロナ渦で地球さまよった船員Twitterまとめ(下編)をお読みいただき、ありがとうございます。

上編中編は、こちらからご覧ください。


今回は、アメリカ西海岸〜フィリピン経由で帰国するまで、4,412文字、9分で読むことができます。

Twitterがあるので、もう少しかかるかも知れません。

上編・中編に「スキ」や「サポート」して下さった方、どうもありがとうございます🙏 

嬉しいです🙌 感謝、感謝!🙏


「スキ」や「サポート」をしていただけると、嬉しいです!

よろしくお願いします。


上編・中編のまとめ

コロナ渦で、行き先を失った船は、乗客をカンボジアで下船させたあと、クルーだけを乗せてアメリカへと渡ります。

ハワイでしばしの上陸したあと、アメリカ西海岸に到着します。

サービス再開に希望を託してアジアを出発しましたが、アメリカ到着までにカナダ・アメリカ・メキシコの国境が閉鎖されていました。

サービス再開しての通常業務も、下船して帰国することも叶わなくなっていました。


約1ヶ月間、アメリカ西海岸沖を漂い、「クルー帰国大作戦」がはじまりました〜!!!🙌🙌🙌

航空便でクルーを帰国させることができないクルーズラインは、船を「クルー帰国フェリー」として、国ごとにクルーを大移動させます。

わたしの乗船するMs Westerdamは、再び太平洋横断します。


太平洋横断(メキシコ→フィリピン)

4月30日、メキシコ・エンセナダでクルーの移動を行い、Ms Westerdamはアジアに向けて出港しました。

このときの行き先は、フィリピン、インドネシア、マレーシアでした。

日本には行く予定なしデス💦

本当に「帰国フェリーなのかな…」と疑問です。


40日ぶりにネットで買物しました。🙌

サンディエゴのポートエージェントの指定する締め切りに間に合うか微妙で、一か八かで注文したサプリです。

無事、ポートエージェントに届いて、クルーオフィスに運ばれて受け取りました!


運送業者さん、コロナ渦の大変なときに配達してくれてありがとう😊

アジアまで一か月乗り越えよう。


全世界で10万人のクルーがクルーズ船に取り残されているニュースです。

影響の大きさが伺えます。


毎日、海を眺めていると、イルカが遠くから来るのがわかるようになりました。


周りは毎日海で同じ景色です。

それでも、時差が一時間ずつ変わると、移動しているのが実感できます。


太平洋の真ん中からzoomに参加

太平洋の真ん中から、最近流行りのzoom集会に参加をしました。

Charity Acupuncture Discussion Zoom

新しい時代が始まっている実感がありました〜!


松田博公先生のお言葉に勇気付けられました😭

Joan Halifax『Shaman: The Wounded Healer』という本から。

☓ピーラー→○ヒーラー

Twitterに修正機能がついてほしいです。

このときは、客室に住んでいました。

夜中2時に外を見ると、月と一緒に走行している船が見えて、温かい気持ちになりました。


クルーズ停止の延長

徐々に延期されるクルーズの停止です😭

残念な気持ちと、「ああ、やっぱり」という気持ちが混ざります。


太平洋の真ん中、日付変更線を超えました。

西廻りの太平洋横断のときは、一日なくなります。

5月9日の次の日は、5月11日となります。

前月も日付変更線を船で超えました…

いったい何のために太平洋を2回も横断しているのかわかりません…


クルーに自殺者が相次ぐ

先の見えない日々が続く中、他の船でクルーの自殺が続きました😭

本当に心が痛みます。

何も動きがないときは諦めているんだけど、周りに動きが出始めると「なぜ自分は帰れないのだろう?」とか「いつになるんだろう?」と落ち込んでいました。どこに質問しても答えのない出ない問いです。

亡くなられた方のご冥福をお祈りします🙏


日本のタイムゾーンへ

それでも船は進み、タイムゾーンが変わっていきます。

1000kmくらい離れていても、日本時間になるってだけで嬉しいです🙌

『ちはやふる』1〜43巻を読んでいました。Kindle素晴らしい😆


日本の近くを通っていたから日本に行かないか一応聞いてみたら、「クルー全員の国に寄るのは現実的ではない」と言われました😭
(外国船の入港許可は出ないらしいです)


『鬼滅』も読むなり。

いつかハマるときを心待ちに読んでいました。笑


久しぶりの陸地

19日ぶりに陸を見ました。(フィリピンの南)

副船長が嬉しそうに「陸が見えてハッピーかい?」とみんなに言っていました😆

『ワン・ピース』でも「りくー!」って騒ぐ場面あって、久しぶりの陸が嬉しいのは、ものすごくわかります。


マニラ湾へ

最初の目的地、フィリピン・マニラ湾にはクルーズ船が密集していました。

ホーランドアメリカラインでは、フィリピンのクルーがクルー全体の30%と聞きました。

どこのクルーズラインでもフィリピン人クルーは多いです。

フィリピン人クルーを帰国させるために、船が集まっています。

フィリピン人クルーは、帰国前に2週間の隔離と、PCR検査が必要です。


5月22日午後に、Ms WesterdamからMs Noordamに船を移動すると連絡がありました!🙌(移動の前日です。いつも急なんです💦)

マニラからは、外国人が商業便で帰国していると聞いていました。

マニラからは帰国ができそうです。

帰国できるようになるのをMs Noordamで待つことになります。


さよなら、Ms Westerdam👋

12月に乗船した船ともいよいよお別れです。

3月30日に営業終了したスパは人気がありません。

治療室のドアには、セキュリティのシールが貼られていました。


ダイヤモンド・プリンセスがいました。

全面消毒をしたあとの船を清掃・片付けをしていたとのことです。

マニラ湾にいた船は、どの船も船体にサビが見えて、大変な航海をしてきたことが想像できます。

ゲストがいると、メンテナンスもしっかりしていて、白い船体を保っています。早くピカピカにしてもらえるといいですね。


Ms Westerdam→Ms Noordamに移動

船が移動になると、新しい環境になれるのに時間が必要です。

最初、地下2階のキャビンがアサインされました。(3日で1階に移動になりました。)

2つのキャビンの中心にある共同トイレに驚きました。


Ms Noordamに移動したあとです。

地元の船は、挑戦するように近くを走行して行きました。屋根の上の男の子は、大きな船に大接近して大興奮していたようです。かわいい💕


マリンオペレーション

マリンオペレーションは、マニラ湾を離れ、2〜3日で外洋に水を作りにいきます。

船は、同じ方向を向いて錨を下ろしています。

風向き、潮の流れ、潮の満ち引きなどで、方向が決まると聞きました。

錨に長さは約150mで重さは2000kgだそうです。


マリンオペレーションのために、マニラ湾を出ます。

マリンオペレーションになると、沖に碇泊していた船が動きます。

船は動いているとご機嫌です。

本当の能力を発揮しているようでイキイキしています。


フィリピンでは、夜になると雷がよく落ちていました。

昼間は暑いので、夜にデッキに出て涼みます。(と言っても暑いです)


ついに下船!!!

つ、つ、ついに下船です!!!


いよいよ、小さなテンダーボートに移動して陸に向かいます。

午前11:45ごろ出発しました。

(10:30から待機してました。そしてマニラ23:55発予定でした💦)

陸に向かうと思ったら、ボートはシープリンセスに着いて、「え?もしかして船の移動???」ってなりました。

よく聞いたら、シープリンセスで他の船から移動するのを待つと聞きました。ああ、よかった。


77日ぶりの上陸

77日ぶりに陸を踏みます!!!

35℃にマスクは、死人が出るレベルでキツイです。


帰国へ

帰国する日は、待って、待って、待ちぼうけました。

船が準備してくれたランチバック(サンドイッチ、スイーツ、フルーツ、ジュース入)を食べながら待ちました。

道中、水でさえ売っているとことはありませんでした。

港のバスで待機している間、フィリピンの担当おじさんが「空港に行くより、ここで待っていたほうがいい」と言っており、「テキトーなこと言ってる」と信用していなかったけど…おじさんの言うことは本当でした。笑

空港に到着してから入場制限のため、立ったまま30℃超えの中一時間半待ちました。汗だく💦


マニラからの便は23:55発、空港入場は4時間前の夜8時です。

夕方でも30℃超えの中、立ったまま1時間半待ち汗だくになり、その後エアコンで冷え冷えの空港でチェックインを2時間待ちました。
(コロナどころじゃなくて、風邪引きます!)

体力的に限界で…

正直言うと、何度も「船に帰りたい…」と思いました。笑


帰国しました!

2月に日本は冬だったのに、いつの間にかアジサイの季節です。


帰国後の体調チェック



2週間の自宅隔離終了

同じ隔離でも、自宅隔離は船とは全然違います。

お家はやっぱりいいです。さいこー💕


日本人の帰国


上中下編のまとめ

コロナ渦で、行き先を失った船は、乗客をカンボジアで下船させたあと、クルーだけを乗せてアメリカへと向かいます。

サービス再開に希望を託してアジアを出発しましたが、アメリカ到着までにカナダ・アメリカ・メキシコの国境が閉鎖されていました。

サービス再開しての通常業務も、下船して帰国することも叶わなくなっていました。

アメリカ西海岸(アメリカ・メキシコ)に1ヶ月の滞在後、空路での帰国ができないため、国ごとのクルーをフェリーに乗せて「クルー帰国大作戦」が始まりました。

メキシコからフィリピンまで太平洋横断をし、フィリピンから帰国しました。

7月6日現在、Ms Westerdamはシンガポール沖にいます(MarineTraficより)

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船が沢山いますね。

仕事をしていなく・帰国もできないクルーが未だに船に残っていて、勤務中のクルーも契約期間がすぎているにも関わらず、交代がなかなかできない状況と聞いています。

まだまだ先が見えない中、クルーズの再開や、サービス停止の延長のニュースが聞こえてきます。

一日も早く安心して生活できるように、そして安心して旅行ができるようになりますように。

クルーズは楽しいから。


ここまでお読みいただいて、どうもありがとうございます🙏

「スキ」や「サポート」をしていただけると、嬉しいです!

よろしくお願いします。


サポートの使いみち

今までに、サポートしてくださった方、ありがとうございます🙏

この写真は、「ていしん」という名前の鍼です。

いつでも、どこでも持ち歩いていたのですが…

移動のドサクサでなくしてしまいました😭

サポートしていただいたお金で、新しい「てい鍼」を購入しようと思っています。



この記事が参加している募集

カメラのたのしみ方

いただいたサポートは、帰国後2週間の自主隔離が終わったあと、鍼灸師としての活動再開の立て直しに使わせていただきます。