あだちゆうと

ものかきです。いろいろかきます。

あだちゆうと

ものかきです。いろいろかきます。

最近の記事

  • 固定された記事

昼間鈍行(0)小人閑居してフゼンをなすの回

くだらないエッセイを書きたい、と思った。 暇すぎて鼻をほじる代わりに読む、くらいな程度のものを書きたい。 鼻くそと天秤にかけ、ギリギリの差で傾かせるようなもので良い。 ひどい書き出しである。 * 22歳の夏のことを書こうと思っている。 "22歳"、"夏"という絞ればすだちの汁でも出てきそうなみずみずしい響きであるが、当時のぼくは駅直結の大手デパートの中で働く学生バイト君であり、絶え間ない冷房によってむしろ日に日にお肌はパリパリになっていた。 当時を思い返せば、夏休みを

    • 雲と夕日のミルフィーユ

      • 昼間鈍行(12)美(観+酒+食)=倉敷、の回

        2015年8月20日 21:43 岡山県 某カプセルホテル カプセルホテルとはご存知の通り大きめの棺桶みたいな長方形の箱型の小部屋に布団が敷いてあって、人ひとりが一晩過ごすくらいであればちょうど良いアレである。 ただ、利用した経験はなく、若干怖いような気もしていた。 友人が一度、音楽フェスに参加すべく群馬から東京へ遊びに来て、宿代を節約するためにカプセルホテルを使ったことがあるという。自分のカプセルの入り口にかかったカーテンをサッと開けると、見知らぬおっさんが横たわって

        • 固定された記事

        昼間鈍行(0)小人閑居してフゼンをなすの回

          昼間鈍行(11)この国の備忘録の回(後)

          2015年8月20日 12:25 広島県 山陽本線 車内 隣にふと人の気配を感じ、手元のメモからスッと視線を外した。 ボックス席の車両の中にある2人がけの補助席風の席に座っていたのだが、そこで隣に人の気配を感じるということは、仲良く2人で並んで座ることになる。 はてわざわざ隣に一体何者也…?と横を見ると、 そこに座っていたのは30代前半くらいのリーゼント男であった。 ガラガラの車内に、2人席でギチギチになって座るひょろ長大学生とリーゼント氏。無言の2人。うろたえるあだち

          昼間鈍行(11)この国の備忘録の回(後)

          昼間鈍行(10)この国の備忘録の回(前)

          呉(くれ)へ向かうことにした。大和ミュージアム(呉市海事歴史科学館)に行ってみたかった。乗った電車は3両編成、かと行って空いているかと言えばほどほどに人が乗っている。 * 呉に向かう前に、初めての広島市内を散策することにした。 ホテルを出て30分くらい歩くと、原爆ドームに行き着いた。空は曇りがちだったが、むわっと圧を感じる暑さが市内を覆っていた。 慰霊碑の前で手を合わせる。平和祈念資料館は改装中だったが、入館はできそうだったので見学することにした。館内案内を見ると、大

          昼間鈍行(10)この国の備忘録の回(前)

          コーヒー豆。

          コーヒー豆。

          東京、ってかんじ。 #note #写真 #東京

          東京、ってかんじ。 #note #写真 #東京

          だいすき は つづくよ

          0:だいすき は つづくよ 1:つばきちゃんには”ポポ”というなまえのともだちがいました。 「ポポ、きょうはなにしてあそぶ?」 2:つばきちゃんはいつもポポといっしょでした。 「ポポ、だいすき!」 3:つばきちゃんは3さいになりました。 その日、”ハル”というこいぬがやってきました。 4:あるひ、つばきちゃんはおでかけさきでたいせつなポポをなくしてしまいました。つばきちゃんはかなしくて、たくさんなきました。 「うわぁぁぁぁん」 5: 6: その日からハル

          だいすき は つづくよ

          昼間鈍行(9)広島風を一心にハフハフの回

          広島は都会だった。立川駅の2.6倍という印象である。ちなみに新宿駅は4.0立川で、大宮駅は0.9立川、我が群馬の前橋駅は0.00005立川といった感じである。前橋市民に投石されそうなので詳しくは書かない。 駅を降りると予報通りにしっかり雨が降っており、この旅行に傘を持ってきていなかった僕は駅前のセブンイレブンで折りたたみ傘を買った。 早朝、北九州に到着してから今までずっと歩きっぱなしだったので早々に足を休めたく道中予約したビジネスホテルへ向かう。 * 突如、友人の本マ

          昼間鈍行(9)広島風を一心にハフハフの回

          昼間鈍行(8)小雨降る宮島でモノ思うの回(後)

          宮島と言うと厳島神社のイメージが強いが、実はそれ以外にも数多くの寺社仏閣がある。人混みを抜けて、ちょっと裏へ探っていけば厳島神社の影でひっそりと佇むそれらに出会える。 五重塔が見えたので近くまで言ってみようと少し登った途中に、小さなお茶屋さんを見つけた。"岡茶屋"、とあった。時代劇で旅人が腰を下ろして茶でも啜っていそうな良い雰囲気のお茶屋さんで、自分もそんなひとりの気分を味わってみたくて暖簾をくぐる。 "力餅"(ちからもち)が代表的なメニューだということで、僕もそれを注文

          昼間鈍行(8)小雨降る宮島でモノ思うの回(後)

          せっかく人間なので。

          "献呈"というクラシックの作品をご存知でしょうか。 3分半の曲なので、ちょっとだけ時間を豊かにすると思って、ぜひ再生ボタンを押してみてください。 * 彼女の友人が近所のスタジオで小さなピアノコンサートをすると聞いたので一緒に聴きに行った日のことです。クラシック自体にはあまり詳しくはないのですが、小学生から高校生くらいまでピアノを習わせてもらっていたのでピアノの演奏を聞くのは好きでした。(人生で初めて買ったCDは"のだめカンタービレ"のサントラでした。) 「次は、ロベルト

          せっかく人間なので。

          昼間鈍行(7)小雨降る宮島でモノ思うの回(前)

          2015年8月20日 9:07 広島市 某ビジネスホテル 朝食を終えて、ホテルの部屋でのんびりと日記を書いている。 * JR宮島口駅で下車してすぐ、外国人の多さに目を見張った。 蛍光色のパンツをはいたアジア系のおばちゃんに、サラ・コナーみたいなタンクトップを着たラテン系のお姉さん、半袖短パンブロンドヘア一家などがみんな揃ってフェリー乗り場に並んでいる。車窓の向こう側の人間ひとりいない光景を2時間見ていたものだから、それとのコントラストにめまいがする。どうやら僕含め"世界

          昼間鈍行(7)小雨降る宮島でモノ思うの回(前)

          みなさま、ご無沙汰しております。 友人の挙式二次会司会という大役も無事終わり、年度末のバタバタをこなしつつ投稿の準備を進めております…!もうしばらくしたら投稿再開できるので、その際はまたまた暇つぶしとしてご覧くださいませ!

          みなさま、ご無沙汰しております。 友人の挙式二次会司会という大役も無事終わり、年度末のバタバタをこなしつつ投稿の準備を進めております…!もうしばらくしたら投稿再開できるので、その際はまたまた暇つぶしとしてご覧くださいませ!

          マグロ(泳)

          マグロ(泳)