ふたりはプリキュア Splash☆Star 8話

プリキュアの8話といえば、なんて話もありますが、SS8話も素晴らしかったので、ちょっとメモ。

主人公二人の喧嘩回なのですが、兄弟姉妹の関係を絡めてきたことでより美味しく仕上がってます。
表情のお芝居も相変わらず素晴らしく、

舞の絵が汚れてしまった悲しみ、申し訳なさから、

友達の大切なものを壊してしまった妹への怒り、

普段の行動への反省のなさからくる怒りへ繋がり、

結局は自らが普段から感じていた不満を怒りに変えてぶつけるだけになった上に、友達の為の行動でなく、むしろ傷つける結果になってしまった後悔へと自然に変化していきます。

咲と舞の間に流れる空気と、大好きな姉に否定されたみのりの悲痛な表情、時計の秒針の音だけが響く部屋。演出も何もかもが強い。

姉妹の気まずい朝食。お互いすっきりさせたいと思いつつ、ぎこちない咲と舞。

真っ赤な夕焼けに照らされている一連のシーンも美しい。ベッドでつい涙を流してしまうものの、しっかりと謝りに行くみのりちゃんも偉いですよね。もちろん自分の気持ちを落ち着けたいという気持ちもあるのでしょうけど、それ以上に咲と舞が喧嘩してることを気にしているように見える彼女はいい子過ぎる。

舞が同じ下の姉妹であることと兄との過去を挙げることで安心させてあげようという姉的ムーブをみせるのも強い。

渋滞を使った演出もべたと言えばべたですが好き。

シリアスめなエピソードに颯爽と登場したこれまた濃い系の敵キャラ。カレハーンも妙なやつでしたが、また妙な奴です。

戦闘中にお互いの素直な気持ちをぶつけ合う、無印リスペクトなシーン。無印ではそれぞれ違う人間であることを理解し認め合いながら、友達として手を取り合うことを決めたわけですが、この回では双方の物事への見方がややずれていたことをお互いしっかりと理解するわけではないように思えましたね。
咲としては舞に自分の苛立ちから強く言ってしまったことを後悔していて、それ自体が辛く、今の状況になったと認識してますけど、舞は日向姉妹の事情に自分が口出ししたことが咲の機嫌を損ねたのだと認識しているわけで。
咲と舞に少し認識のずれがあっても、咲はみのりが大事で、みのりも咲が大事で、それを舞はしっかりと分かってあげられたから、咲も負い目を感じる必要はないよと手を差し伸べられる。素敵な関係だと思います。

姉を見上げるみのりちゃんが可愛い。身長差を強調するような構図が、お姉ちゃんへの気持ちを感じさせます。

咲は咲で舞が絵のことをそこまで気にしていないとは思っておらず、律義に頭を下げるわけです。
手を貸してと言われて、この顔をする子が絵の事をいつまでも気にしていると思っているのかい君は。当り前じゃない、って顔してるぞ。

このエピソードの前にも姉の真似をする妹のシーンがちょいちょいありましたが、どれも可愛らしくていいですね。

この姉妹には満開の笑顔がよく似合います。

良質で美しい回でした。尖った個性を持つ沢山のキャラクターが登場する近年のプリキュアもいいですが、それらに比べると少なめのキャラクターを中心に展開していくだろうシリーズもいいですね。

もうすぐ2018年も終わりますが、皆さんはいい年になりましたでしょうか。
とりあえず僕はクリスマスには皇牙サキさんのとこでダイハードを見ます。

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