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傘を持って走る

天気予報を
毎朝
欠かさず
確かめる
福島県は会津、中通り、浜通りと大まかに3つの
地域に分かれておりさらに中通り県北、県中、県南と区分される
中通りの降水確率が30%以上であれば
傘を持って外に出る
県北の福島市と県中の郡山市では40キロ以上離れており
さらに県南の白河となるとだいぶ距離に開きがあって、一括に中通りとされても困ってしまうのだけれど、だからこそ30%でも油断できない
傘は70センチ以上の物を愛用している
大きくて頑丈な物を。
常にバックパックを背負って走っているため
傘が小さいと背後が濡れてしまい、かと言って背後に気を使いすぎると傘から上半身がはみ出してしまい傘の意味をなさなくなる。
傘は大きい物に限る。

傘を持って外出したときは
右手に力を込めて 
なおかつ腕を振り 
走る事になる
疲れたら左手に 
持ち替える 

1時間以上は少なくとも走る
1日の中で。

すると
自然に腕が筋トレをしている状況になる
腕に、負荷がかかっている
二の腕に乳酸が溜まっていく

雨が降り出した場合は
さらに負荷が強くなる
風に負けじと 
片手で傘を操り
雨を遮りながら
走る
指、手首の
微細なコントロールを要する

傘を持って外に出た
結果
二の腕が太くなる
握力も心なしか強くなった


傘ではなくレインコートを着ればよろしかろう
という声もある
なるほど
確かに一理あるが、
レインコートは着脱の手間と
まとわりつきこもる熱さがいかんともし難い
何より走り難いのである

結果的に
傘を持って
走る
雨が降れば
さして走る
気分は
城下を走りまわる
武士の如くに

帯刀
ならぬ
握傘
抜刀
さしずめ
空に
一突き
天空へ

などと阿呆な事を考えながら
降水確率40%の空とにらみ合う

雨ニモマケズ 風ニモマケズ