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謹賀新年~住まいというセーフティネットを再構築する~ / 佐別当隆志

新年あけましておめでとうございます。今年4月、ADDressのサービスリリースを迎えることになります。みなさまどうぞよろしくお願い致します。今年1年、ADDressに関係する・応援してくださるみなさまにとっても良い1年でありますように。

あなたの家は安全地帯ですか?

突然ですが、あなたの家は安全ですか?安心して生活できてますか?

このブログを読んでる方のほとんどは自分が帰って寝る家があります。でもその家は本当に安心して暮らせる家でしょうか?都心の1人暮らしだと、家に帰ってもただいま、おかえりの挨拶もない。ご近所付き合いもほとんどない。それどころか隣人に安心なんて求められない。

家族で住んでいても、妻や夫は自分の仕事や家事や子育てに忙しく、平和であるはずの家族の時間が、忙しない毎日で安心して過ごす時間なんてほとんどもてない。住宅ローンのために働き続け、たまの旅行くらいしかゆっくりできない。その旅行ですら子供も一緒となるとお金もかかり、ゆっくりするどころか逆に疲れるほどの移動や予定を短期間に詰め込んでしまう。

自然豊かで、実家も近く、昔からの友達もいる環境の家でも、毎日が昨日の繰り返し。年功序列の地域の関係性と毎年減っていく人口と若者。気を遣う関係も多く、都会の常識は地方の非常識。若い感覚でチャレンジしようとしても叩かれて、理解者も少なく、あきらめてしまう。増え続けるのは高齢者と空き家・空き店舗。都心に出たくでも今の家も仕事も手放すことは簡単ではない。俺の人生、私の人生はこんなもんだとばかりに自分に嘘をついていないか。

そんな家をチクセントミハイの言う安全地帯と言えるでしょうか?

家とは本来、家の中だけでなく、地域との関係性も含めたもので、都会では分断され、地方では強すぎる状態になってしまっている。小さな家に閉じこもっても、災害大国日本において隣人との助け合いがないと、安全な場所とは言えません。子供や高齢者と同居していれば、なおさら地域全体でのおはよう、おかえり、預かってもらえるくらいの関係性があるのとないのでは、日々の生活の安心感は全く違う。

ADDressが提供したいのは、単に2拠点、多拠点の住む場所を別荘のように持つことや、会員制のホテルでゆっくり旅をしましょうという価値でありません。

都会だけ、地域だけのコミュニティはあまりにも個人に負担を背負わせ過ぎた生活で、2つ目、3つ目の安心できるコミュニティを見つけて欲しい。あなたにとって安全地帯となる家をいくつも持って欲しい。ADDressが提供する価値は、地域の人たちとの交流や、ADDressの住人同士の交流で、そのための多拠点住み放題なのです。もちろん家族や友人たちとだけで借り切ってもらっても構いません。場合によっては一人でこもることも大切。そんなあなただけの豊かな時間を多拠点で過ごして欲しい。

空き家2000万戸時代に家を持つことは難しくない

今、地方では0円でもいいから家を譲る人もいれば、カチタスのようにリノベーション済みの一軒家や別荘が1000万円も出せば手に入る時代です。

一方で都会で家を持つのは難しく、地方も含めて日本人は住宅を購入する人の8割が新築の高い物件を選んでいます(海外はその逆で新築は2割以下)。こんな状態では今後ますます家を持つ人が減り、空き家は右肩上がり。空き家の数は、2033年には2100万戸を超えると予測されています。

いくら家が安いからと言って、そこに住まないなら固定資産税もかかれば、掃除や維持費もかかります。温泉地や別荘では管理費など所有しているだけでそれなりの金額がかかってしまう。空き家も大半は状態が良くなく、水洗トイレがあれば良い方で、住むにはそれなりのリノベーションが必要という物件がほとんどです。

デュアルライフを楽しみたくても、気軽に意思決定するのは、それなりの覚悟が求められてしまいます。意を決してその地域で住み始めても地域の人との関係性が上手くいかずに、馴染めずに逆に苦労される人も後を絶ちません。

今年リクルートが発表したトレンド予測では、「デュアラー」という、都心と田舎の2つの生活=デュアルライフ(二拠点生活)を楽しむ人が増加するとのこと。

【概要】
従来は、豪華な別荘が持てる富裕層や、時間に余裕があるリタイア組が楽しむものだというイメージがあったデュアルライフ(二拠点生活)。
近年は、空き家やシェアハウスを活用して、20~30代のビジネスパーソンやファミリーがデュアルライフを楽しみ始めている。今後、デュアルライフを楽しむ人=デュアラーが増えていくだろう。
【背景】
(1)東京一極集中:部屋の広さやゆとりより、利便性を重視した結果、郊外生活への憧れが再燃。
(2)住宅所持の多様化:シェア文化の浸透や民泊の合法化、地方物件の価格低下、空き家の増加など「別荘を買う」というだけでなく、低コストで多様な選択肢が増えた。

シェアリングエコノミーが拡大し、所有から利用へ、体験価値を求める若者の価値観が代わり始めています。家は一個人で所有しなくとも共同でシェアすれば良い。所有しないことで維持、管理から解放され、選択肢が増えて豊になる。先日公開したADDressへの応募者は大半がミレニアル世代です。

【データ公開】ミレニアル世代が圧倒的な支持。20代30代が70%超!
https://note.mu/address/n/neb47f6abc6b9 

またシェアリングエコノミーは遊休資産を価値に変えるため、空き家が増えることは供給に困ることがなく、リノベーションすることで付加価値も生み出せます。airbnbやスペースマーケットのように、所有している人は貸し出す・シェアすることで資産としての価値も生み出します。

空き家問題を解決し、地域に人とお金を呼び込み、住まいという継続的な関係性により地域に迷惑をかける存在ではなく、価値を生み出す。ADDressはそんな役割を果たしたいと考えています。あなたや実家の空き家や別荘が眠っているなら、そんな役割を担う家として、ぜひADDressにご提供ください。以下のフォームからご応募お待ちしています。

ADDress物件情報エントリー
https://form.run/@inquire-RS

地域と都市の課題を同時に解決する

僕たちはできるだけ空き家や古民家、別荘など遊休資産のリノベーションに注力したい。そのため空き家問題はもちろんのこと、都市と地方を定期的に行き来する関係人口を増やすことで、地域と都市の様々な課題を同時に解決し、全国にスケールさせたい。

もちろんADDressだけで解決できる課題は少ない。けれどもこの多拠点住み放題という住まいは、様々なサービスや取り組みと非常に相性が良い。いくつかその解決策を紹介します。

・都市と地方のワークシェア

ここ数年、Iターン、Uターンする若者が増えています。政府も地域おこし協力隊を増員し、5年前から多拠点生活を実践し、全国を回っている佐々木俊尚さんも地方に優秀な若者が集まっていることを指摘されています。

多拠点生活のススメ (幻冬舎plus+) 佐々木俊尚 https://www.amazon.co.jp/dp/B076J7V2CV/

誰もが地方に移住し、地方で仕事を見つけたり、地方で創業することは簡単ではなく、スケールするには難しい状況です。けれども、都市での働き過ぎを是正し、働き方改革で多様な働き方やテレワークを推進することで、都心の仕事と地方の仕事を複業する働き方なら、会社の理解、副業解禁されている会社であれば難しくありません。

同時に地方の企業は、なかなか都心で活躍する若者を採用する機会が少なく、そもそも若者が都心に流出してしまっているので、高齢化が進む企業からすれば、ありがたい話です。そのため、熱海市や海士町など自治体もサポートしたり、スキルシェアサービスも注目を浴びています。そして、その際に住まいの問題は必ずついてきて、ADDressがあることで解決策として機能します。

「都市に住み、地方で副業」する若者が急増中
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/59108 

スキルシェアの可能性を拡大 ~副業・兼業限定『地域貢献ビジネスプロ人材』公募がスタート!
https://share.jp/event/community-contribution/

熱海と東京の二拠点生活が私に与えてくれたチカラ 編集者 水野 綾子さん
https://share.jp/work-style/atami_mizuno/ 

・都市の孤独という病

2018年1月イギリスでは孤独が国家経済に影響を与えているとして、孤独担当大臣を設置しました。孤独死や自殺を代表に、時に孤独は人の死に関わります。孤独は1人でいることとは違い、自分の居場所を失っている状態のことを言うと思います。40-60代の会社員は自宅にも会社にも自分の居場所を失ってしまい、退職後に何をすれば良いのか、人生100年時代にどう生きれば良いのか、漠然と不安感を持っているが多くいます。

また三菱総合研究所の調査によると、日本で一番“孤独”なのは「26歳の女性」だという。若者もミドルシニアも孤独を抱えて生きており、カフェのようなサードプレイスではなく、コミュニティとしての自分の居場所を求めています。

日本で一番“孤独”なのは「26歳の女性」。その意外な理由とは?
https://www.fnn.jp/posts/00402490HDK

彼ら、彼女らの自己肯定感は必ずしも高い状態になく、組織の中では活躍している人が多く、自分の能力を過小評価し過ぎています。また地方に住む人たちも自分の地域でしかその力は活きず、都心では活躍できないと信じてしまっています。

確かに組織や業界の中ではトップクラスに活躍している人たちがいて、さらに努力の量も違ってたりすると、自分はそこまでではないと感じてしまいます。ただそれは無価値なのではなく、そこでは相対的に活かしにくいというだけです。

業界を変えたり、地域を変えるだけで、あなたの価値は唯一無二のものになる。例えば、都心では店舗をオープンするのも維持するのも大変です。地方ではカフェが1つもない、居酒屋もない。宿泊場所も古びた民宿程度しかない。そんな地域が無数にあります。週末だけのカフェでも、ITやデザインを地域で活かす場所は本当にたくさんあります。都心やその業界では当たり前でも、地方では新鮮で求めているものはたくさんあります。

一方、地方で農業や漁業、DIYでの家や家具づくり、山登りや狩りなど野外の体験は、地方では日常であっても、都心で体験することは難しく、地方の男はたくましく生きる力があり、女性も強く料理や裁縫1つとっても高スキルです。都市まで行かなくても、地方に来る都市の人たちに教えてあげれば十分小遣い以上のお金も稼ぎ、友達も増えます。

ADDressが提供する価値は住まいだけでなく、地域と都市との交流、それぞれの人が持っている能力をお互いに発揮しあい、孤独から解放し、自分の居場所を見つけやすくします。

ちょっと長くなってしまいました。。以下いくつか短めにご紹介します。

・地方と都心の学校で学びのシェア

少子高齢化による人口減少で、地方は廃校が増え、学校では子供より先生の方が多いところも出てきています。一方、都会では子供が自然を体験する場が少なく、答えのない時代に未だに詰め込み型の教育が中心です。企業や親は、ITの普及やシェアオフィスが増え、どこでも働ける環境が整ってきています。ただ、子供の教育に関しては、学校に週5日間行かないといけない縛りがある限り、親だけ地方に行くことは難しい。けれども最近、国内留学、つまり都心部の子供が退学せずに、期間限定で地方の学校に行けるような取り組みが始まっています。地方と都心で気軽に子供が国内留学できれば、また幼稚園や保育園も地方で気軽に預かってくれる体制があれば、都心の家族は地方で働きやすくなります。その住む場所として、ADDressをぜひ使って欲しいと考えています。自治体には、そういった学校・保育園・幼稚園の受け入れ体制を整え、支援することを求めていきます。手を上げたい自治体があればぜひご連絡ください。

・地域をシェアし地域を豊かに

民泊やライドシェアが地域にとって迷惑だと思われてしまっています。一方で大型の旅館やホテルは宿泊だけでなく食事や温泉やお土産の機能も提供し、地元のお店に足を運ぶ機会を減らしてしまっています。また大手スーパーは地域の個人商店の廃業を加速させてしまいました。

ところが最近、ゲストハウスや民泊事業者が「まちやど」をつくり人気を集めています。「まちやど」とは、まちを一つの宿と見立て宿泊施設と地域の日常をネットワークさせ、まちぐるみで宿泊客をもてなすことで地域価値を向上していく事業だといいます。

まちやど協会
http://machiyado.jp/ 

ADDressが目指しているのはまさにこの思想で、地域のお店を地域の人をネットワークし、まちを一つの家として見立てた住まい方を目指します。また旅館、タクシーと競合するのではなく、むしろ旅館やゲストハウスに泊まりたいという住人を送客する関係性をつくります。ADDressの住人は地域での足も困るため、地元のタクシー事業者や移動手段を持っている方々と積極的に提携していきます。結果として、ADDressが地域に増えるとその地域の土地や賃料も含めて価値が上がり、地元企業が潤う社会を目指したい。

・日本の職人が活躍する場を

日本が誇る伝統工芸や民芸の職人は、後継ぎが少なく、また現代化した生活において、その仕事は右肩下がりです。ADDressは古民家や空き家をリノベーションする際に、若手職人が活躍する機会をつくりたい。また職人の作品や職人との交流の機会をADDressの住人とつくっていきます。ADDressのサービスがスケールすることで、そんな日本の職人の雇用や技術を守ることになる。そういう未来をつくりたい。

以上、新年から長いご挨拶となってしまいましたが、今年4月にリリースするADDressにぜひみなさまも関わって頂けると幸いです。どうぞよろしくお願い致します。

キャンペーンのお知らせ

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TwitterのフォローとRTをして頂けるだけでトライアルとして1日無料体験ができるチケットをプレゼントします。しかも100人に1人当たるので、数に限りはありません。ぜひRT、フォローお願いします。https://twitter.com/ADDaddress/status/1075626593119129600  

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