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旧岩崎邸庭園(後編) ジョサイア・コンドルの美学

昨日は前編をアップしました。
引き続き後編を。

旧岩崎邸庭園(前編) |東熊猫 #note

往時は、主に年1回の岩崎家の集まりや外国人、賓客を招いてのパーティーなどプライベートな迎賓館として使用されたという迎賓館。

迎賓館

玄関の間口は大きくとられ、大人2人が並んでもなお余裕がある。入った内部にはアーチがあり、イスラム風の感じがします。

設られた家具や内部の扉も、すごく渋く深い色合い。良い木使ってますね。

増築されたらしい窓際の部屋は光が降り注ぎ、風が抜けて気持ちが良い。ここでビール🍺飲んだら美味そうだ。

洋室の各部屋には暖炉があり、暖房にも抜かりがない。


特に気に入った二階のベランダ。景色はもちろん素晴らしいですが、欄干のデザインが作り出す影も含めて最高だ。植物モチーフで繰り返しのリフレイン。太陽の位置で刻々と変化してゆく。

壁紙には花唐草。ジョサイア・コンドル設計の鹿鳴館に使われたデザインです。

和館

岩崎家の家族が暮らした和館。洋館と結合された和館は、廊下で繋がっています。

完成当時は建坪550坪に及び、洋館を遥かにしのぐ規模を誇っていたとか。現在ではわずかに大広間の1棟だけが残っています。

お土産コーナーがあり、岩崎家ゆかりの物が購入できますが、好みのアイテムは無かったです。

撞球室(ビリヤード場)

コンドル設計なのですが、うって変わっていきなりのスイス山小屋風。なにがそうさせたのか、コンドルに聞いてみたいくらいの変化。

内部には貴重な金唐革紙の壁紙が貼られていました。ただ、ビリヤード🎱台の高さに対して窓が低すぎる気もしないでもない。ガラス割りそうです。

袖塀

重厚な石造りの袖塀があるのですが、岩崎家の家紋が刻まれています。三階菱がそれにあたるのですが、土佐山内家のミツ柏とミックスされて三菱のスリーダイヤが出来たことがわかります。

1時間では時間が足りないくらいの見どころたくさんの旧岩崎邸庭園でした。

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