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海外で事業立ち上げをする際に求められる経験と資質

海外でビジネス立ち上げに憧れる方も多いと思いますが、実際の海外展開は簡単ではなく、その成功は現地事業責任者の力量次第であるとも言われます。
異文化の環境でマネジメントができるようになるには、どんな経験や能力が問われるのか。
今回は、海外事業を立ち上げたい方に向けて、どんな経験が役に立つのかについて書いてみたいと思います。

海外事業の立ち上げに役立つ3つの経験

アディッシュには、フィリピンにグループ会社「adish International Corporation(以下、ADSI)」があります。
最初は私と日本人の現地責任者でゼロベースで立ち上げたADSIですが、今は、ADSIの代表も含めて、ほとんどが現地スタッフで構成されています。
沢山の失敗を重ねましたが、それでも継続して拡大してきました。

この経験から、海外事業の立ち上げに役立つと感じたポイント、特にこれから海外の責任者をやるんだという人や、海外責任者を決めようとしている企業にとって役立つポイントを3つほどにまとめて、ご紹介したいと思います。

①異文化の人の中に自然体で入り込める
②ビジネスを動かした経験
③自分の得意・不得意分野を明確に表現できること

①異文化の人の中に自然体で入り込める

海外事業を立ち上げる際には、現地の言語を話せるかよりも、異文化の環境に飛び込んでいける力が必要だと思います。
「力」と書くとビジネス力のような印象を持ってしまうかもしれませんが、どちらかというと「あの人は誰であっても仲良くなっているよね」や「自分とバックグラウンドが違う人が多くても変わらないよね」「異文化の中でも気負わずにいるよね」等、人間的なキャラクター、というニュアンスです。

そのため、ビジネス上でそのような経験があればベストだと思いますが、プライベートでの経験でも構わないと思います。
例えばシェアリングサービスなどを使い現地の人の家に泊まってローカルの生活を自然に体験する人や、旅行者が交流するサイトなどを使って、現地でツアーを企画して一緒に観光する旅人を募ってみるなどする人など。
逆に、将来、海外事業をやっていきたい人は、何かプロジェクトのような参加する人を巻き込むような活動を行うと、その経験がきっと活きます。

弊社の海外事業メンバーの例で言うと、人の懐に入り込むことが非常に上手いメンバーでした。
例えば、自社のオフィスが入っているビル内のエレベーターで、たまたま乗り合わせたローカルの人に話しかけ仲良くなっていたり、その後立ち話をしながら、採用やオフィスなどの情報をさりげなく入手していたり。
型にはまる必要はないし、はまらないくらいの方がいいだろうなと思います。こういう自然体で懐に入り込める人は、異文化の環境でも成果を出すことが多いように思います。

②ビジネスを動かした経験

これは「責任者」という意味では、当たり前といえば当たり前ですが、一定のビジネスオーナーシップまたはマネジメント経験があると良いと思います。少なくともプロジェクトの責任者を果たした経験などが欲しい。

海外での事業立ち上げは、日本国内で行う以上に想定外の事態に見舞われます。これは確実にそうで、ただでさえ事業というのは色々なことが起こりますが、それに加えて、やはりその地での慣習や文化を知らないことから来る「想定外」は、確実にあります。
そのようなカオスの中でも、冷静に、課題や自分たちがやるべきことを主体的に考えてアクションを考え、実行する力があるかどうかはとても重要です。

責任者としてプロジェクト運営に関わったことがある方であれば、少なくとも色々なことが事業というのは起こるものだ、ということを身をもって体感しているハズ。
個別具体的な職能経験というよりも、そういうカオスな環境の中で業務に取り組んで、前に進めた経験がある、というのはとても大事です。
そのため、まずは国内でビジネスを動かす経験をしておくと、海外でも成果を出しやすくなるのではないかと感じます。

③自分の得意・不得意分野を明確に表現できること

海外では特に「自分の強み・弱み」を明確に理解しておいた方が良いと思います。

海外でビジネスを行う場合、例えば現地の法律や特有のビジネス慣習など、考慮しなければいけない要素が格段に増えます。全ての課題を自分事として捉えることは大切ですが、その上で自分がやるべき業務と手放すべき業務を明確に切り分けないと手が回らなくなります。

国内でのビジネス経験を通じて自分の得意・不得意分野を自覚し、それを関係メンバーにも伝えられるような状態にしておくこと。やはりビジネスはチームプレイだと思うので、いかに責任者だとしても、その人だけが全てをやるわけではない。不得意分野を周囲が分かるようになれば、例えば、日本からの支援も有効になりやすい。

異文化で価値観の違う人たちと働く場合は、特に重要だと思っています。

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海外で活躍できる人は市場価値が高い

やはり、海外事業の立ち上げができる人材は市場価値が非常に高いと思います。知り合いの経営者の多くが、海外展開の成功は事業責任者を誰に任せるかにかかっている、と口を揃えて言っていました。
日本市場が全体として見れば長期的に減少傾向にある中、どの企業も海外に通用する人材を求めています。ですが、ビジネスレベルで海外に通用する人はそんなに多くはないのが現実。

今後さらに海外展開を進める企業は増えていくと思いますが、それはアディッシュも同じです。現時点で、私たちの日本オフィスにいる社員の約11%は外国籍メンバーであり、これに加えて海外にグループ会社がある状態。だいぶダイバーシティ感も増してきている。将来的にはグループ各社も含めてもっともっと多国籍にしたいと考えています。
文化の違う環境でも成果を出せる人材になることは、市場価値を高める一つの有効な手段だと思います。


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江戸浩樹

東京大学農学部応用生命工学課程卒業後、株式会社ガイアックスに入社。 ソーシャルメディアの投稿モニタリングや学校裏サイト対策サービス、 ソーシャルアプリ向けカスタマーサポート等の事業を立ち上げ。 2014年より分社化し、アディッシュ株式会社を設立、代表取締役に就任。
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