お前のVは

10年くらい前、ネットでVという単語が意味するのは9割以上がヴィジュアル系の事だった気がする。今ではVといえばVtuberの事というくらいにVの座からヴィジュアル系が蹴落とされてしまった。深夜にはVの流儀というメディアに選ばれしヴィジュアル系バンドがプッシュされる番組が地上波でやっていた。かくいう自分も毎週それを観てV系の流行を追う青い10代だった。今の俺は恋愛ソングを全て破壊する生き物へと姿を変えてしまったが、当時必死に追い続けたV系の音楽というのはその殆どが恋愛のことを歌っていた気がする。
今ではヴィジュアル系に関する情報の殆どを遮断した代わりに現代のVを冠するVtuberの情報を取り込んでいると言えるかもしれない。
俺の最推しはVtuberを知り始めた当時から変わらずぽこピー(甲賀流忍者ぽんぽことピーナッツくん)だ。
当時まだぽんぽこがチャンネル開設する前、ピーナッツくんがショートアニメほぼ1本でチャンネル運営をしていた頃から追ってきた。時事ネタを1分半程度の簡素なアニメーションにしている動画だけなのでピーナッツくんがVtuberという認識も正直無かった。次第に作中のキャラを使ったスピンオフ形式のMusicVideoが投稿されたり、生放送を行うようになったり、2Dだったモデルが3D化したり。3Dになったときの違和感は衝撃的で、こんな気持ち悪いモデルいやだよと思ったりもした気がする。そんな流れの中で元々ピーナッツくんのチャンネル内で登場していた甲賀流忍者ぽんぽこもチャンネルを開設して、今では二人ともブラッシュアップされた3Dモデルでぽんぽこのチャンネルをメインに活動している。そして着々と数字と人脈を伸ばし続け、気付くたびに彼らが成長していく事に感動を覚える。毎年行われてきたぽんぽこ24(24時間配信のイベント)も、その回を増すごとに前年よりも企画力やゲスト招集力が上がっていく。そして何よりピーナッツくんが、ピーナッツくんとして音楽活動に精を出し始めてから、アーティストとしての地固めも抜かり無くこなしている。正直もうガワのまま音楽活動を続けてもまだまだ向こう数年は伸び代ばかりだ。スタートからかなりコテコテなヒップホップをメインに攻めているのに、バカみたいにキャッチーなポップミュージック(詳しくは刀ピーで検索)路線も平気だと証明してしまった。俺の中でピーナッツくんは既にVtuberとしての認知とは独立して1つのインターネットカルチャーとしても保存されている。俺のデバイスでグーグルを開けば検索バーの下部タブには[すべて][画像][ニュース][ピーナッツくん][etc…]になっている。依然公に推す事がはずかしいとされているVtuberの中で、ピーナッツくんは公に推す事が出来る。全く恥ずかしくない。俺の職場には俺以外にもV豚がいる。彼の車の助手席には宝鐘マリンのぬいぐるみが座っているが、俺は大丈夫ですか??と思った。
俺が仮にピーナッツくんを助手席に乗せていたとして、それは全然大丈夫過ぎるんだけれど、「ホ○ライブが大好きなんです!」と公にしているのはち○ぽ丸出しで歩くより恥ずかしい気がする。
でもさ、お前のVはそれなんだな。俺とは違う価値観かも知れないけれど、俺はお前をこれ以上は咎めない。V豚を咎めない。
お前のVを信じろ。
咎めないけど恥ずかしいよ、そのぬいぐるみ。
全然いいよ。俺じゃないから。
俺の車にはポチタが乗ってるからおあいこだよ。
学生がすれ違うときにたまに視線を感じるけど、痛くない視線だよ。「あっチェンソーマンの!」みたいな暖色の視線を感じる。
でもマリン船長が助手席に乗ってる車を見かけて反応するやつはガチのV豚かガチのVアンチしかいないだろ。どっちだとしても修羅だろそんなの。危ねえって。俺もホ○ライブ見たりするよ。でも他人にその事を安易に話したりしないよ、その後の関係に支障が出る場合もあるから。

でもお前は信じろよ、自分の道。
俺は咎めはしないから。
ヤバいなとは言うけど。
恥ずかしいとは思うけど。
咎めないことに決めた。
おれの事は嫌いになっても、みかりんの事は嫌いにならないでください。

なんの日記かよくわからなくなったのでここで終わりにしましょう。
ピーナッツくん3rdAlbumリリースおめでとう!毎日聴いてるよ、頭から3曲聴いたとこで泣かせてくれて、表題曲でも追い打ちをかけられて、リピートするたびに深堀できて、お前の虜なんだ。

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