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一筋縄ではいかないサイパンのスマートフォンLTE(4G)電波事情

ネットの情報を総合するとサイパンの電波事情はこのようになる。現地入り前の事前情報。

1.サイパンにはアメリカ三大携帯会社とは直接関係のない「DoCoMo Pacific」と「IT&E」の2社の携帯電話会社が存在する。なので、ハワイと同じ感覚でアメリカ用SIMを購入しても使えないことがある。確実を期すなら「サイパン向けSIM」と表示されたものを買ったほうが良い。

2.DoCoMo PacificとIT&Eは旅行者向けのSIMを販売しているが、基本的に現地でしか入手できない。

 DoCoMo Pacificの旅行者向けSIMのページ
https://www.docomopacific.com/cnmi/mobile/prepaid/plans/visitorsim

 IT&Eの旅行者向けSIMのページ
https://store.ite.net/hafa-adai-sim-kit/

参考:グアムに存在するMNO
 DoCoMo Pacific、IT&E、GTA 、iConnect 

3.日本のdocomo端末によるローミングはDoCoMo PacificとIT&Eの両方を利用している。

4.それぞれの使用LTEバンド(周波数)は以下の通り。
 DoCoMo Pacific 4G・バンド17 3G・バンド5
 IT&E 4G・バンド12 3G・バンド5
アメリカの新700メガヘルツ帯のみを使用していて、バンド1・2・3・4・5の電波を使っていない。各通信事業者1波のみしか使われていないという非常に珍しい地域である。なので、バンドが適応していないと繋がりにくいどころの話ではなくて「全くつながらない」。海外万能端末であるiPhoneなら問題はないがAndroidは要確認。

5.サイパン国際空港には旅行者向けのSIMを販売している店がない。街に出ればIT&Eの店があるようだ。到着してすぐにネットを使いたい場合は事前に何らかの方法で通信手段を獲得しておく必要がある。

6.Amazonではグアム・サイパン用のSIMが販売されている。以下のSIMはIT&Eを利用しているので、これを購入した場合自分の端末がLTEバンド12に対応しているかを確認する必要がある。

7.グローバル向けSIMを提供しているプロバイダでサイパンを対象としているのは以下のとおりである。
 1.AIRSIM(SIM)。

 2.SIMPLIFLY(香港でしか売っていない)。
 3.サポートに確認したものとしてGigSky(SIM・eSIM)。
なお、1と2については自動でAPNの設定がされない場所としてグアムとサイパン両地域を挙げている。つまりほかの地域では再起動だけで使えるようになるところが、この両地域では手動での入力が必要なのである。
https://www.airsim.com.hk/apn_setting
https://simplifly.hk/roaming/apn.html?lang=en

上記のページを見るとIT&EのローミングとしてAPNにこのように入力するよう指定している。
ppcom
もしグアムとサイパンで繋がらない場合は、APNの設定を見直すようお勧めする。

8.DoCoMo PacificとIT&EのどちらもeSIMを提供していない。iConnectがeSIMの提供を開始しているが、対象はグアムだけでサイパンはカバー外。

よって、サイパンでのモバイルデータ通信手段(スマートフォンの利用)を準備するにあたって一番現実的かつ経済的なのは、上記項目6のAmazonで販売しているSIMを購入することである。ほかの旅行にも備えたいのであれば7の1AIRSIMも候補として挙げられる。

グアム・サイパンで使えるSIMについてはこちらも参考にしてください。


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