1.はじめに
こんにちは。adonisと申します。今回はアニメ遊戯王GXで登場したテーマ「ユベル」について紹介します。「ユベル」は主人公遊城十代に関わるキャラクターで、ストーリーにも終始大きな影響を与えました。とても個性的なキャラクターなのでOCGで使ったことが無くても知っている人もいるかと思います。OCGでは2007年11月に初登場し、いくつかの”〇〇ユベル”というデッキが誕生していました。当時は一時的に流行したものの大会環境を席巻するほどのパワーは無く、「出たら強いけれどなかなか出ないカード」といった印象でした。しかし今回16年の時を経てPHANTOM NIGHTMAREで強化されたことで、純構築でもカジュアルから大会まで使用できる強力なテーマに変わりました。実際私はPHANTOM NIGHTMARE発売日からこのデッキを愛用し続け、何度も結果を残すことができました。
そこでこのnoteでは、無料部分で「新規カードを含めたテーマ関連カード」「テーマ外の相性が良いカード」の紹介を、有料部分では「構築の採用・非採用理由」「メインギミックを使用した展開パターン」「大会目線でのプレイ中に意識すること・豆知識」「派生(〇〇ユベル)」等を紹介します。展開パターンでは、純構築に関連するカードの組み合わせで考え得る初動を50例近く書いています。もし「ユベル」を使ってみたいという方は最後まで読んでいただけると嬉しいです!(手前味噌ですが100,000字近く書いてあり、発売当初からユベルを使い続けた者の知見ということで途中から有料にしています。無料部分だけでも良いので読んでみてください!)
2.ユベルデッキの特徴とメリット
「ユベル」モンスター全般は攻撃力が0です。従来の「ユベル」デッキは相手から攻撃された時その戦闘ダメージを反射するという、非常に受け身な戦い方をしていました。しかし、今回登場した新規によって自分から攻撃した場合でも戦闘ダメージを相手に反射させることができるようになり、先攻後攻を問わず能動的に妨害を用意できるようになりました!
メリット1:後攻でのワンターンキルが容易にできる。
相手フィールドのモンスターに依存せず簡単に8000ダメージを与えることができます。もしワンターンキルに失敗してもテーマ内のモンスターが「戦闘で破壊さず戦闘ダメージは0になる。効果で破壊されたら後続を特殊召喚する。」という効果を持っているため、自身のライフポイントを守ることに長けています。ET・EDでも安心できますね。
メリット2:先攻では「超融合」を確定で手札に加えるギミックがある
先攻では「超融合」を手札に加えたり、そこに追加で発動無効+任意のタイミングでの2枚除去を構えたりします。強力な展開系テーマ相手でも展開を許さず勝利します。
メリット3:ほとんどの手札誘発が致命的にならない。
テーマ内での最低限の展開は召喚・特殊召喚4回以内で収まるため「原始生命態ニビル」を受けにくいです。また5回以上召喚・特殊召喚を行う場合も手札の組み合わせによっては先に発動無効持ちのモンスターを特殊召喚したり、どこで「原始生命態ニビル」を発動されても「超融合」を手札に加えたりすることができたりします。
またプレイに気を付ければ「ドロール&ロックバード」をクリーンヒットさせずにキーカードを手札・フィールドに揃えることができ、テーマによっては致命的な「アーティファクト・ロンギヌス」は全く効かず、「深淵の獣」「D.D.クロウ」もクリーンヒットしません。そのためメインデッキからこれらのカードが採用されている環境でも問題なく力を発揮することができます。もし初動に妨害を受けて展開が止まってしまったとしても、テーマの性質上延命手段が豊富なため、あまりワンターンキルをされないです。
メリット4:アニメキャラのデッキであり、交流会でも使用しやすい。
交流会や遊戯王の日といったカジュアルイベントではワンターンキルを嫌う傾向がありますが、「ユベル」デッキであれば相手プレイヤーも寛大な心で受け入れてくれることでしょう。(絶対では無いですが、少なくとも遊戯王GXを見ていた人なら大丈夫だと思います。)
※2024年4月時点では強くなりすぎたためちょっと怪しいかもしれないです。
御巫との差別化
「御巫」モンスターが登場した時、よく「強いユベルじゃん!」という反応を耳にしました。そして「ユベル」が強化された結果、対戦後によく「御巫みたい」と言われました。世間の「ユベル」デッキに対する評価は「御巫みたいなことをする何か」といった感じのようです。
でも「ユベル」には「御巫」とは明確に違う部分があります。1つ目はモンスター維持性能の高さです。この後のカード紹介で登場するモンスターや魔法・罠によって相手ターンでも「ユベル」モンスターを特殊召喚することができます。また各種「ユベル」モンスターが後続を特殊召喚する効果を持っているため、1枚や2枚破壊されただけでは戦線が途切れません。「スキルドレイン」適用下でもこちらは闘うことができます。
2つ目は「超融合」の存在です。このデッキは現在存在するどのテーマよりも「超融合」を有効活用できるため、能動的な妨害にも長けています。
一方で「御巫」には対象耐性付与や相手ターンのコントロール奪取など「ユベル」には無い利点もあるので、同じようなダメージ反射デッキとして一括りにしない方が良いと考えています。
3.ユベル関連のカード
「ユベル」と名のついたモンスターは共通して”このカードは戦闘では破壊されず、このカードの戦闘で発生する自分への戦闘ダメージは0になる。”という効果を持っています。この他にも各モンスターには固有の効果があります。
ユベル
ユベル-Das Abscheulich Ritter
ユベル-Das Extremer Traurig Drachen
スピリット・オブ・ユベル
サクリファイス・D・ロータス
ガイストーチ・ゴーレム
ヘルグレイブ・スクワーマー
ユベル-Das Ewig Liebe Wächter
ファントム・オブ・ユベル
ナイトメア・ペイン
マチュア・クロニクル
ナイトメア・スローン
エターナル・フェイバリット
※以下は現状大会用の構築には採用される可能性は低いですが、カジュアル用構築での採用は十分あり得ます。関連カードは一通り紹介したいため一応載せています。
ネオス・ワイズマン
トーチ・ゴーレム
E・HERO ネオス・クルーガー
4.ユベルと相性が良いカード
ここでは純粋に「ユベル」自体と相性が良いカードを紹介します。大会用、カジュアル用どちらでも使用できるように様々なカードを挙げています。その他にも構築の型によっては相性が抜群に良いカードが複数ありますが、それらは【おまけ.ユベルデッキの派生】パート(「○○型」というように派生ごとに関連カードや特徴を記載)で紹介します。
原始生命態ニビル
暗黒の招来神 / 七精の解門
キラー・ポテト
魔界発現世行きデスガイド
クリッター
魔サイの戦士
地縛神Ccarayhua
破械神シュヤーマ / 破械神シャバラ / 破械神王ヤマ / 破械神ラギア
ヴィジョン・リゾネーター / クリムゾン・ヘルガイア
No.2 蚊学忍者シャドー・モスキート
No.65 裁断魔人ジャッジ・バスター
No.29 マネキンキャット
超弩級砲塔列車グスタフ・マックス
超弩級砲塔列車ジャガーノート・リーベ
終戒超獸-ヴァルドラス
厄災の星ティ・フォン
魔界特派員デスキャスター
転生炎獣アルミラージ
壊獣
ピリ・レイスの地図
闇の誘惑 / 十種神鏡陣
融合派兵
ワン・フォー・ワン
カイザーコロシアム
暗黒界の傀儡
激流葬
救いの架け橋
スキルドレイン
5.構築と採用理由
LEGACY OF DESTRUCTION発売直後の大会で私が使用したレシピです。時間が経てば環境テーマのシェアも変動し、それに合わせて構築も変わります。この構築が絶対では無いですし、サイドデッキは地域によって環境が違うと思うので、この時点でのメインデッキの採用理由を書きます。
1.採用したカード
2.採用できなかったカード
6.採用候補に挙がらなかったカード
展開紹介の前に世間では採用を見かけるけれど私が採用していないカード、もしくは「〇〇は採用しない?」と聞かれた事があるカードについて、なぜ採用していないかを記載しておきます。競技目線でけっこうキツイことを書いていますが、カジュアル構築ならもちろん、競技目線でも「俺はこれを入れたほうが強いと思うぞ!」と思ったら入れて問題ありません。ただ、今回ここで登場するカードは2024年2月時点では理由を持って採用していないため、【ユベルギミックでの展開パターン】には登場しません。ご容赦下さい。
ユベル3枚採用
「破戒」魔法・罠カード
召命の神弓-アポロウーサ
サクリファイス・アニマ
融合超渦
7.ユベルギミックでの展開パターン