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私の純猥談 超短編「最終電車」

大好きと大嫌いの境界線で、揺れ動く。
毎回、後一歩のところで煙に巻かれた。
君の本当の正体すら、わからないのだ。
刻一刻と、過ぎ去る時を「今か今か」と狙うのだろう。
また今日も、煙に巻かれる。
ただ、ただ、会いたいと思ってここまで来たのに。
私の存在がなんなのかわからない。
君の本心はどこにあるんだ。
「大声で詰らないで。私にも、考えがあったんだ。」
まるで喧嘩しているみたいに、愛し合えたら、
今と違う結末が、待っていてくれたのだろうか。
夜中に捨てたラジオの正体も、君がくれた煙草の意味も、
結局はわからないのだろう。
私には、さっぱり検討もつかないのだから。
君にわかるはずも、毛頭無い。理解される事を嫌うのだ。
そもそも、分かり合える日が来ることが無いのだろう。
そのままの形で放たれたものを、どうしてそのまま受け止められなかったのだろうか。
最終の電車で向かう言い訳を、考えてみても考えは纏まらない。
希望の通りにはならないし、第一志望も結局のところ通った試しがないのだ。
置いて行きたいのに、追われる事を望むんだ。
こんな自分が一番、悲しい。煙に巻かれる方が、マシだった。
終電で、向かう。セブンスターの煙草を持って。


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